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ニュースリリース

日本TI、『C2000™ controlSUITE™』ソフトウェアを発表 リアルタイム制御システムの設計を効率化する包括的な開発パッケージ

2010年01月21日

TIの15年を超えるリアルタイム制御に関する専門知識を元に、ロイヤリティフリーで
サンプルプログラム、ライブラリ、アプリケーション向けソリューションを
開発パッケージとして供給

SCJ-10-007 2010年 1月21日

日本テキサス・インスツルメンツは、『TMS320C2000™』マイクロコントローラ(MCU)製品の設計者向けに、新たに直感的で使いやすい開発ソフトウェア、『controlSUITE』を発表しました。『C2000™』を採用するリアルタイム制御のシステム開発のすべての設計フェーズで使用可能です。
『controlSUITE』は、従来のMCU向けソフトウェアと異なり、評価の簡素化やアプリケーションへの応用、デバッグ、テストや設計資産の再利用などに必要なコンテンツとコンテンツの管理機能で構成されます。簡単なデモンストレーションが可能な無料ソフトウェアはこれまでもありましたが、『controlSUITE』は完全なオープン・ソース・プロジェクトとしてのライブラリ集と実例集も提供し、モーター制御をはじめとする各種アプリケーションの開発システムとして十分に機能します。さらに、今回実装された新インストーラにより設計者は、バージョン管理やデバイスインディペンデントに煩わされることなく、単一のポータルからソフトウェアやドキュメントにアクセスできるようになります。
『controlSUITE』の詳細はこちらからも参照できます。 www.tij.co.jp/cs_controlsuite-pr


『controlSUITE』の主な特長と利点

  • すべての設計フェーズで役立つソフトウェア・コンテンツを提供
    • 評価: 基本的なビルディング・ブロックを直感的で使いやすいシステム・フレームワークで提供します。このためTIの全ての組込みプロセッサの開発が可能な統合開発環境『Code Composer Studio™』において、デバイスの立ち上げ、設定、タスク管理、ペリフェラルの設定などを簡素化することが可能です
    • アプリケーション開発: 実際のシステム構築に役立つ、アプリケーション・レベルのモジュール化されたライブラリ集と独自のツール群が組み込まれており、それらをサポートするオープン・ソースのハードウェアの実例集によって、設計者は、様々なアプリケーションへのコンテンツの移植が容易に可能であり、より多くの成功を収めることができます
    • 再利用: 開発者は、コンテンツを同一製品群や複数のプロジェクトに再使用できるため、高いスケーラビリティを備えた『C2000』MCUプラットフォームの利点を最大限に活用し、さまざまな価格帯、性能、ペリフェラルの要求に対応できます
  • デバイスドライバ、API、ユーティリティのほか、数値演算や信号処理、アプリケーションを含むライブラリ集を使用することで開発者は、製品の差異化に集中できます
  • 『controlSUITE』ポータルから全てのソフトウェアや関連文書、サポートを提供することで、開発者の管理を容易にします
  • 新インストーラにより、必要なソフトウェア・コンポーネントだけを選択できるとともに、アップデートの際、更新情報の通知にするか自動更新するか選択可能となり、バージョンの互換性の問題を解消できます
  • モーター制御システムの実例におけるインクリメンタル・ビルド方式を使うことで、アプリケーションの各部分を1ステップずつ検証できることから、デバッグ作業が大幅に簡素化されます


『High Voltage Motor Control and PFC Developer’s Kit』
『controlSUITE』がサポートする最初の製品として、このたび『High Voltage Motor Control and PFC Developer’s Kit』(高電圧モーター制御およびPFC開発キット)の供給を開始します。
このキットはTIの『C2000 Piccolo™』MCU製品向けに、デジタル力率補正(PFC)機能付きの最新モーター制御システムを開発するためのオープン・ソースのハードウェアおよびソフトウェアのプラットフォームとなります。このキットに搭載されたPFCステージは、TIの『Piccolo F28035 controlCARD』を活用し、最高750Wの電力をモーター・ドライバ・ステージに供給します。このドライバ・ステージは最高1.5kWの電力を出力できます。キットには『controlSUITE』が付属し、クローズド・ループのPFCソフトウェアに関する詳しい解説、ならびにブラシレスDCモーター(台形駆動およびサイン波駆動)、およびACインダクションやPM同期モーター(ベクトル制御)の、センサおよびセンサレス制御について、詳細な実例集および実験結果も参照できます。

価格と供給について
『controlSUITE』は、www.tij.co.jp/cs_controlsuite-prから無料でダウンロードできます。モーター制御のアプリケーション・ライブラリも利用できます。年内にはデジタル制御電源、電力線通信モデム、LED照明などのアプリケーション・ライブラリも対応予定です。
High Voltage Motor Control and PFC Developer’s Kit』(TMDSHVMTRPFCKIT)は、www.ti.com/cs_hvmckit-estore-pr(英語)にて、本日より受注を開始します。価格は599ドルです。

TIのMCU製品のポートフォリオ、およびソフトウェア
TIでは、『MSP430™』超低消費電力MCUから『Stellaris®』ARM Cortex-M3コア 32ビットMCU、さらに『TMS320C2000™』高性能リアルタイム・コントロールMCUまで、包括的な汎用マイクロコントローラ・ソリューションを供給しています。また、これらの製品を補完するTIの統合的なソフトウェアおよびハードウェア開発ツール群、強力なパートナー製品、および技術サポートが、お客様の製品開発期間の短縮を支援します。


『controlSUITE』の詳細はこちらからも参照できます。


※ controlSUITE, TMS32C2000, C2000, MSP430 ならびに Code Composer Studio はTIのTexas Instruments Incorporated の商標です。Stellaris はTexas Instruments Incorporatedの登録商標です。Cortex はARM Ltd の商標です。すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します