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日本TI、最高75%の電力低減のほか、実装面積およびコストを低減する新型データ・アクイジション・システムを発表

2010年01月07日

小型で電源電力に制約を持ち、複数のセンサを使用するポータブル機器の
設計簡素化に役立つ、高い柔軟性を持ったシステム

SCJ-10-003 2010年1月7日

日本テキサス・インスツルメンツは、2.2V電源動作時の消費電流が600μAと少なく、ディスクリート構成の設計と比較して、最高75%の電力低減を提供する全機能内蔵のオンチップ・データ・アクイジション・システム(DAS)として、サンプリングレートが100kSPS(キロサンプル/秒)の『ADS8201』を発表しました。この新製品は、4チップ構成のアナログ・シグナルチェーンの全機能をワンチップに集積したことで、システム処理能力を提供します。この高い集積度によって、ポータブルの通信機器および医療用機器などの各種アプリケーション、トランスデューサ・インターフェイス、GPS搭載ならびにセンサ使用の各種データ・アクイジション・システムの設計において、高い柔軟性ならびに、基板実装面積の縮小、コストおよび消費電力の低減、設計期間の短縮を提供します。

ADS8201製品画像 ADS8201画像

『ADS8201』の詳細、評価モジュールならびにサンプル: http://www.tij.co.jp/ads8201-pr

『ADS8201』の主な特長と利点

  • 『ADS8201』はキャパシタ構成の12ビットSAR(逐次比較型)A/Dコンバータ、高性能の連続動作プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)、ブレークアウト機能付きで完全自動スキャンの8-to-1マルチプレクサを集積していることから、高い柔軟性を備えたシステムを実現できます。
  • 高インピーダンスのPGAおよびチャネル・マッピング機能によって、はば広いセンサとの間で直接インターフェイスが可能であるとともに、チャネルごとにゲインのユーザ設定が可能です。
  • ハイスピードで、広範囲の電圧に対応するシリアル・インターフェイスを搭載していることから、シリアルポートの設計を簡素化できます。
  • シングルエンド入力および差動入力を選択できることから、はば広いインターフェイス・オプションに対応します。
  • 8レベルのFIFO(first-in-first-out)を搭載していることから、マイクロプロセッサのオーバーヘッドを低減すると同時に、高い柔軟性のデータ読み取りが可能です。
  • TIでは、ポータブルの通信機器、工業および医療向けの各種アプリケーションにおいて『ADS8201』の性能を最高化する、低雑音、精密オペアンプである『OPA376』、『OPA364』および『OPA340』ならびに、ローパワー電圧リファレンスである『REF3020』も供給しています。

供給および価格について
『ADS8201』は16ピンQFNパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は2.75ドルです。『ADS8201』のデータ収集、分析作業の簡素化および性能評価に役立つ『ADCPro』モジュール・ソフトウェア・システムも供給中です。


『ADS8201』の特性表

項目 ADS8201
分解能 12 ビット
サンプリングレート (Max) 100 kSPS
変換方式 SAR型
消費電力 (Typ) 1.32 mW
DNL(Max) ±1 LSB
INL(Max) ±0.9 LSB
ノー・ミッシング・コード 12 ビット
使用電源数 2
アナログ電源電圧範囲
AV/DD
2.2 V ~ 5.5 V
ロジック電源電圧範囲
DV/DD
2.2 V ~ 5.5 V
入力電圧範囲 AGND +0.1 V ~ +VA -0.1 V
リファレンス 外部
定格 データシート参照
ピン/パッケージ 24 ピン VQFN
入力チャネル数 8
動作温度範囲 -40 ℃ ~ 85 ℃
1,000個受注時の単価
(参考価格)
2.75 ドル

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