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ニュースリリース

日本TI、業界で最も低消費電力の250MSPS、14ビットA/Dコンバータ製品を発表

2009年12月09日

ソフトウェア・ラジオ、テスター・計測、ならびにワイヤレス通信システムなどの
アプリケーションにおいて、消費電力を30%以上低減する新型A/Dコンバータ

SCJ-09-139 2009年12月9日

日本テキサス・インスツルメンツは、超低消費電力で、DC~550MHzと広い信号帯域幅に渡って優秀なダイナミック性能を提供する新クラスの高速A/Dコンバータ製品ファミリー初の製品として、最高サンプリングレート250MSPS、分解能14ビットの『ADS4149』を発表しました。『ADS4149』は250MSPS動作時に、同種の製品と比較して、SNR(信号-雑音比)を3dB向上すると同時に、消費電力を30%低減します。この低消費電力と高性能の組合せによって、テスター・計測、および通信などの各種アプリケーションにおいて、探知・通信範囲および感度を向上するとともに、より高い電力効率と実装密度を実現できます。

ADS4149製品画像 ADS4149画像


『ADS4149』ファミリーの主な特長と利点

  • 『ADS4149』は、250MSPS動作時に、1チャネルあたり275mWと低い消費電力を提供すると同時に、100MHzの入力周波数で72.5dBのSNR特性を提供します。ダイナミック・パワー・スケーリング機能により、160MSPS動作時には、消費電力が215mWまで低減されます。
  • オプションのバッファ付きアナログ入力は、時間と周波数の両方のドメインにおいて一定の入力インピーダンスを提供することで、サンプル・ホールドのキックバックを防止し、パスバンド内のリップルを低減すると同時に、受動、および能動のアナログ・フロントエンドとA/Dコンバータ入力とのマッチング回路を簡素化します。
  • 1dB~6dBの範囲でプログラマブルのゲイン・オプションによって、入力電圧振幅が低い場合に、SNRとSFDR(スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ)の間でトレードオフが可能なことから、柔軟性を提供します。
  • 『ADS4149』ファミリーは、ピン互換性を備えた、分解能が12ビットおよび14ビットのオプション、サンプリングレートが160MSPSおよび250MSPSのオプション、バッファ付きデバイスのオプションなどを提供することで、主要な設計を変更せずに低い分解能およびサンプリングレートへ容易に移行できます。
  • 『ADS4149』は、『ADS6149』からの、より低消費電力のオプションへの移行経路も提供します。
  • 『ADS4149』の評価モジュール(『ADS4149 EVM』)の迅速な特性解析に役立つ、『TSW1200』デジタル・キャプチャ・ツールも供給中です。システム・レベルの試作において『ADS4149 EVM』を各種のFPGAのEVMと接続し、開発期間の短縮に役立つ高速メザニン・コネクタおよびFPGAメザニン・コネクタも供給中です。

TIでは、製品の市場投入時間の短縮に役立つ、ソフトウェア・ラジオおよびテスター・計測機器向けの全機能内蔵シグナル・チェーン製品を供給中です。

  • 『DAC5682Z』: 2チャネル内蔵で16ビット、1GSPSのD/Aコンバータ
  • 『THS4509』: 広帯域、完全差動アンプ
  • 『GC5016』: プログラマブルのデジタル・アップ/ダウン・コンバータ
  • 『GC5325』: 波高率の低減機能を内蔵したデジタル・プリディストーション・ソリューションアップ/ダウン・コンバータ
  • 『TRF3703』: ダイレクト・クワドラチャ・モジュレータ(直交直接変調器)
  • 『TRF3761』: 周波数シンセサイザ
  • 『CDCE62005』『CDCE72010』: 低ジッタのクロック・ジェネレータおよびシンセサイザ
  • 『TMS320C6472』: 高性能DSP

供給および価格について
『ADS4149』と、同ファミリーの1チャネル内蔵製品は供給中です。パッケージは48 ピンQFNパッケージです。1,000個受注時の単価(参考価格)は89ドルです。複数チャネル内蔵製品は、2010年第1四半期より供給の予定です。


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