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日本TI、30製品を超えるARMプロセッサを新たに追加、組み込みプロセッサ製品を大幅に拡大

2009年10月22日

  • ARM Cortex-M3テクノロジーのStellaris® (ステラリス)、29製品
  • ARM Cortex-A8およびARM9テクノロジーの新しいSitara™(シタラ)、2製品
  • 今後、1ドルの低価格から1GHz超の高機能まで、業界では他に類を見ないスケーラビリティを提供

SCJ-09-056 2009年 10月22日

日本テキサス・インスツルメンツは、合計31製品のARM®プロセッサを新たに追加し、組み込みプロセッサ製品のポートフォリオを大幅に拡大すると発表しました。今後、1ドルの低価格製品から、1GHz(ギガヘルツ)を超える高機能製品までをそろえたスケーラブルなソリューションを提供します。
このほど新たに追加されたのは、Stellaris(ステラリス)Cortex™-M3マイクロコントローラ(MCU)29製品と、Cortex-A8およびARM9テクノロジーの新しいSitara™(シタラ)マイクロプロセッサ(MPU)の最初の2製品となります。
今回の製品ポートフォリオの大幅な拡大は、今年5月のルミナリィ・マイクロ(Luminary Micro)社の買収が寄与しており、TIが単一サプライヤとしては業界で最も広範囲にわたるARMテクノロジーのプロセッサ群の製品ポートフォリオの提供を可能としました。

製品に関する詳細はこちらからも参照できます。


TIのARMプロセッサ・ポートフォリオは、シグナル・チェーンをサポートすることで設計者の最終製品の差別化を可能とし、各種アプリケーション向けのペリフェラルを統合した電力効率に優れたプロセッサ、パッケージ、動作温度範囲が選択可能であり、同時に最適なアナログ部品、開発用のツールやソフトウェアを提供します。
TIからの強固な製品提供により設計者は、安心して革新的な製品開発に取り組むことが可能であり、最終製品はファクトリー・オートメーションや検査・測定機器、医療機器、空調システム(HVAC)、遠隔監視システム、モーション・コントロール、販売時点管理システム(POS)など様々な分野にわたります。
TIのARM戦略ではスケーラビリティを重視しています。ソフトウェアの開発コストが製品の開発コストの実に50%を占めることから(*注)、設計者は製品の競争力を保つため、早期市場投入とコスト削減いうプレッシャーの中で、一つの開発資産から複数の製品を作らざるを得ないことをTIは理解しています。TIは幅広い組み込みARMプロセッサを提供することで、ARMアーキテクチャに基づく複数世代にわたるコード互換性を実現します。設計者は、最終製品の機能面での差別化や、将来の変更への柔軟性に、十分な余裕を残しながら、性能の向上や多彩なペリフェラルの利用、ならびにシステム・コストの低減を実現できます。


*注)ソフトウェア開発コストには、人件費とソフトウェアライセンスフィー、開発機器、インフラコストが含まれます。(出典:VDC Research Group, 2008 Embedded System Engineering Databooks)


英ARM社(本社:英国ケンブリッジ、以下ARM)プロセッサ部門のエグゼクティブ・バイス・プレジデントであるMike Inglis(マイク・イングリス)氏は次のように述べています。「当社は、50億個以上の出荷実績を持つ世界最大のARMテクノロジー製品のサプライヤであるTIと協力関係にあることを誇りに思います。TIは、性能やペリフェラル、価格において幅広い選択肢を提供し、ARMアーキテクチャを活用することで、設計者が将来にわたってアーキテクチャを変更する必要のない、ハードウェアおよびソフトウェアに高いスケーラビリティのある開発プラットフォームを構築しました」


Stellaris マイクロコントローラ
業界最大の組み込みARMプロセッサのポートフォリオをさらに拡大し、より高い柔軟性のメモリとコネクティビティ、パッケージ・オプションを低価格で提供

  • Stellarisプラットフォームの138製品のマイコントローラに、今回さらに29製品のマイクロコントローラが新たに追加され、大幅に拡大されました。動作周波数20MHz(メガヘルツ)~100MHz、フラッシュメモリ容量8KB~256KBの幅広いオプションを、エネルギー、セキュリティ、コネクティビティほか様々な用途に提供しています。
  • 新製品のStellarisデバイスには、Cortex-M3コアの開発に参加した主要なARMパートナー各社の設計により、モーション・コントロール用途のIPやインテリジェント・アナログ機能、優れたコネクティビティのオプション(10/100 イーサネットMAC + PHY、USBホスト/デバイス、USB On-the-GO(OTG)のサポート、Bosch 2.0 A/B CANのサポート)を内蔵しています。
  • 新たに追加された製品は、TIの製造工程の効率化により高いコストパフォーマンスを実現しています。
  • 拡張されたピン互換性および新しい小型パッケージが、基板実装面積の縮小とコスト低減に寄与します。


Sitara マイクロプロセッサ
Cortex-A8 およびARM9ファミリーのMPUが、高性能、低消費電力、部品コスト(BOM)削減により、新製品の開発を促進

  • 高性能のCortex-A8およびARM9ファミリーのテクノロジーで、動作周波数が375MHzから、将来的には1GHz以上までの組み込み用MPUを提供します。
  • 現在供給中の『AM3505』および『AM3517』のCortex-A8テクノロジー2製品、ならびに今後数カ月以内に発表される数品種のARM9ソリューションによって、組み込み製品の設計者はSitara MPUファミリーのスケーラビリティと性能をただちに活用できます。
  • ペリフェラルの組合せにより、システム・コストの低減、および複数のコネクティビティ・オプション(CAN、USB 2.0、EMAC、汎用パラレルポート、SATA、およびプログラマブルのリアルタイム・ユニット)を実現できます。
  • Linux、Windows® Embedded CE、および多くのリアルタイム・オペレーティング・システムのサポートにより、設計者は、Linux開発各社による活発なコミュニティやTIの開発パートナー各社による包括的なエコシステムを活用できます。
  • ARMやTI、TIのデベロッパ・ネットワークによる包括的なソフトウェア、開発ツール、サポートを活用できます。
  • 現行のSitaraプロセッサはTIの『OMAP』アプリケーション・プロセッサの低消費電力プロセス技術を活用しています。


包括的な開発ツール群を供給
業界で最も広範囲のARMテクノロジーのプロセッサを提供する取り組みの一環として、TIは低価格で使いやすい開発ツール群を提供し、開発の迅速化とプログラム・コードの再利用を促進しています。これらの開発ツール群には、ARMの組み込みソフトウェア開発ツール、リファレンス・コード、ドライバ、ペリフェラル・ライブラリ、および広範囲のオペレーティング・システムのサポートが含まれます。さらに設計者は、TIおよびARMのパートナー各社により構成された包括的なエコシステムから提供される高度なハードウェア、ソフトウェア、ツール群、 トレーニング、ならびにデザイン・サポートを活用できます。

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※ StellarisおよびStellarisWareは、Texas Instruments, Inc.の登録商標です。SitaraはTexas Instruments, Inc.の商標です。その他、すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。

※ ARMはARM Limitedの登録商標です。CortexおよびARM9はARM Limitedの商標です。その他、すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。