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ニュースリリース

日本TI、電源マージン制御機能を搭載した12チャネルのシーケンサおよびシステム動作モニタICを発表

2009年09月29日

基板実装面積の縮小、および設計の簡素化に役立つIC製品とともに
直観的で使いやすい「Fusion Digital Power™」設計ツールを供給、開発プロセスを短縮

SCJ-09-111 2009年9月29日

日本テキサス・インスツルメンツは、電源マージン制御機能(*注)、および不揮発性エラー・ログ機能を搭載し、システム内の電源の故障診断が可能なシーケンサおよびシステム動作モニタIC、『UCD90120』を発表しました。この新製品は12本の電源レールのシーケンス制御、および最高13チャネルの電圧、電流または温度の監視、ならびに10チャネルの電源マージン制御などの各機能を集積していることから、基板実装面積の縮小に役立ちます。
『UCD90120』は工業用、通信インフラストラクチャ、サーバー、ストレージ・システムをはじめ、複数の電源レールのシーケンス制御および監視動作を必要とする、あらゆるシステムに適合します。

UCD90120製品画像 UCD90120画像

*注 電源マージン制御機能: 電源出力電圧を一時的に定格安定化電圧よりもやや上か、やや下の電圧に設定し、電源電圧の許容範囲内で製品が正常に動作することを確認できる機能。


また、使いやすい「Fusion Digital Power Designer」ツールのGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)を使用して、PMBus™/I²Cインターフェイス経由で『UCD90120』を設定できます。この設定ツールは上記のTIサイトから無料でダウンロードできます。
『UCD90120』内のすべての動作パラメータを数分で設定できることから、製品開発プロセスを簡素化、および市場投入時間の短縮に役立ちます。

『UCD90120』の特長と利点

  • 最高12チャネルのシーケンス制御および設定が可能であることから、複数の電源レールにおいて同時にランプアップ(電圧上昇)およびランプダウン(電圧下降)動作を実現できます。
  • 過電圧、および電圧低下の電源警報と故障を検知し、リトライ、シャットダウン遅延、スレーブ・レールのシャットダウンなどの設定によって、多様な故障に対応します。それぞれの故障は、分析の後、不揮発性のエラー・ログに記録されます。
  • PMBus経由で最高10本の電源レールのマージン制御機能を提供することから、電源の性能を上限と下限で検証できます。
  • 「Fusion Digital Power Designer」ツールのGUIを使用して迅速に設定できることから、製品の市場投入時間の短縮に役立ちます。

供給および価格について
『UCD90120』は64ピンVQFNパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は4.95ドルより設定されています。TIでは『UCD90120』の機能に、4個の冷却ファンの制御および監視機能を追加した『UCD90124』もサンプル出荷中です。『UCD90124』の量産出荷は2009年第4四半期の予定です。


『UCD90120』および『UCD90124』の特性表

項目 UCD90120 UCD90124
内蔵スーパーバイザ数 12 12
遅延時間 プログラマブル プログラマブル
制御冷却ファン数 なし 4
監視可能電源レール数 13 13
シーケンス可能電源レール数 12 12
電源電流IDD (Typ) 25 mA 25 mA
定格 データシート参照 データシート参照
ピン/パッケージ 64ピン VQFN 64ピン VQFN
動作温度範囲 -40 °C ~ 125 °C -40 °C ~ 125 °C
1,000個受注時の単価
(参考価格)
4.95 ドル -(サンプル出荷中)


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