試験装置、医療用機器、工業用機器、および計測などの高精度アプリケーション向けに
業界で最も広い動作温度範囲の4チャネル内蔵±16V出力DAC製品ファミリー

SCJ-09-103 2009年9月9日

日本テキサス・インスツルメンツは、4チャネル内蔵、高電圧動作 のD/Aコンバータ（デジタル-アナログ・コンバータ）新製品ファミリーから、16ビットの『DAC8734』を発表しました。この製品ファミリーは他にも14ビットのDAC8234、12ビットのDAC7716を揃えており、高性能およびピン互換性を提供する16ビット、14ビット、12ビットの高電圧（±16V）出力D/Aコンバータ・ファミリーです。市販の同種の製品と比較して、ドリフトが1/6と小さく、かつ業界で最も広い動作温度範囲、ならびに最も高い初期精度を提供します。
『DAC8734』は6mm角の40ピンQFNパッケージ、および7mm角の48ピンTQFPパッケージで供給され、ATE（自動試験装置）、および医療用機器などにおいて、実装面積を縮小、ならびに高い柔軟性をもたせることができます。『DAC8734』は内蔵の全チャネルで±16Vまたは0～+20Vの出力電圧範囲があることから、電圧ゲインを追加するためのオペアンプが不要です。外付けデバイスとして『REF5050』などの電圧リファレンスのみでバイポーラ動作を実現できます。

『DAC8734』の詳細、サンプル、およびEVM（評価モジュール）：　http://www.tij.co.jp/dac8734-pr

『DAC8734』の特長と利点

• 使用時間と周囲温度の両方に対して低いドリフトで高い安定度:
  • 2ppm/500時間、3ppm/1000時間 （1ppm = 百万分の一）
  • バイポーラ出力
    • ゼロ誤差の温度係数: ±0.5ppm FSR/℃
    • ゲイン誤差: ±0.5ppm FSR/℃
  • ユニポーラ出力
    • ゼロ誤差の温度係数: ±0.2ppm FSR/℃
    • ゲイン誤差: ±0.5ppm FSR/℃
• 業界で最も広い温度範囲によって、厳しい動作環境でも高性能を提供: -40℃～+105℃
• 1積分直線性誤差（最大値、16ビット分解能時）: ±1 LSB、0.006% FSR
• より高い精度を実現するため、このファミリーのデバイスは製造プロセスで4 LSB（最大値、16ビット時）のゲイン誤差となるよう調整済です。さらに、内蔵のユーザー・キャリブレーション機能によって、ゲイン誤差は±1LSB（最大値）、ゼロ誤差は1/8 LSB（最大値）となるよう調整できます。
• リファレンス電圧の2倍、および4倍のプログラマブル出力範囲によって±2V～±16Vのバイポーラ動作を提供、高い柔軟性を提供します。

供給および価格について
『DAC8734』16ビットD/Aコンバータは、6mm角の40ピンQFNパッケージ、および7mm角の48ピンTQFPパッケージで供給されます。1,000個受注時の単価（参考価格）は26.95ドルより設定されています。同ファミリーで『DAC8734』とピン互換性を提供する『DAC8234』（14ビット）および『DAC7716』（12ビット）の1,000個受注時の単価（参考価格）は、それぞれ19.95ドルおよび10.95ドルです。

『DAC8734』ファミリーの特性表

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。