コンシューマ向けオーディオ製品のシステム・コストを大幅に低減

SCJ-09-097 2009年9月7日

日本テキサス・インスツルメンツは、ステレオ、15W出力、真のフィルタレス、アナログ入力などの特長を備えたClass-Dオーディオ・アンプ、『TPA3110D2』を発表しました。この新製品は、進歩したフィルタレスEMI（電磁干渉）抑制技術を搭載していることから、インダクタで構成される出力フィルタの追加コストが不要であり、周辺部品コスト（BOM）を最高50%も低減できます。また、『TPA3110D2』はスピーカーの損傷を防止する機能を提供する「SpeakerGuard™」保護回路を搭載していることから、最終機器メーカー各社において、製品の返品や、それに関連したサポートのためのコストの低減に役立ちます。さらに、『TPA3110D2』は優れたオーディオ特性を提供することから、HDTV（高品位テレビ）、メディア・ドッキング・ステーション、デジタル・ラジオ、およびサウンドバー（PCなどのモニタに装着するアンプ内蔵ステレオ・スピーカーユニット）などのコンシューマ向けオーディオ・アプリケーションに最適です。

• 『TPA3110D2』の詳細、サンプル、EVM、ビデオ：http://www.tij.co.jp/tpa3110d2-pr

『TPA3110D2』の特長と利点

• 進歩したフィルタレスEMI抑制技術によって、EMC（Electro-Magnetic Compatibility、電磁環境適合性）性能の規定を満足すると同時に、周辺部品コストを最高50%も低減できます。
• プログラマブルのパワーリミッター機能、およびオーディオ入力のDC（直流）保護回路を内蔵する「SpeakerGuard」技術が、スピーカーへの過大出力を抑制し、基板上の部品の故障またはオーディオ入力回路の欠陥のために発生するDC入力信号を検出することにより、出力のDC電流によるスピーカーの損傷を防止します。
• 1kHz（キロヘルツ）、全出力範囲において0.1%未満のTHD+N特性を提供する超低歪み性能、ならびに進歩したクリックノイズおよびポップノイズの抑制回路を内蔵していることから、他に例のないオーディオ性能、および忠実度を実現します。
• 信号の流れに沿ったピン配置によって基板レイアウトを簡素化できます。また一方の端に高電圧ピンを、反対側に入力ピンおよび制御ピンを配置したことで、最適な放熱性能と安全設計の実現にも役立ちます。
• 差動入力によって、最高の同相信号除去比、および高忠実度のオーディオ性能を提供します。

供給および価格について
『TPA3110D2』は量産出荷中で、28ピンTSSOPパッケージで供給されます。1,000個受注時の単価（参考価格）は1.45ドルです。
TIでは、『TPA3110D2』のほか、複数の回路構成をサポートし、製品設計に最高の柔軟性を提供する『TPA311xDx』ファミリーの製品も供給しています。『TPA3111D1』および『TPA3112D1』は、それぞれ出力パワー10Wおよび25Wのモノラル・アンプで、1,000個受注時の単価（参考価格）はそれぞれ0.90ドルおよび1.15ドルです。また『TPA3113D2』は、出力パワー6Wのステレオ・アンプで、1,000個受注時の単価（参考価格）は0.85ドルです。

『TPA3110D2』ほかの特性表

RSS配信について
日本TIでは、製品・技術に関するニュースリリースをRSS配信しています。以下のページにある「RSS配信」のコーナーで「日本TIニュースリリース」をクリックしてください。
http://focus.tij.co.jp/jp/general/docs/rss.tsp

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。