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日本TI、90%と高い電力変換効率の高電力PoEコントローラを発表

2009年05月19日

PoE製品にコントローラ機能を集積、負荷側機器の設計を簡素化する新製品

SCJPR-09-042 2009年5月19日

日本テキサス・インスツルメンツは、IP電話 、ワイヤレス用アクセスポイント、およびセキュリティ・カメラなどのアプリケーションにおいて、13W(ワット)または26Wの消費電力のPD(負荷側機器)に搭載し、より高い電力を供給する能力、および高効率を提供する「Power over Ethernet」(PoE: 標準のEthernetケーブル経由の電源供給方式)の新型コントローラ、『TPS23754』を発表しました。『TPS23754』はIEEE 802.3at (暫定4.0)標準規格に完全に準拠しているとともに、90%を超える高い電力変換効率を提供するDC/DCコンバータ方式をサポートしていることから、発熱を抑えると同時に、システムの信頼性を向上します。『TPS23754』は100V(ボルト)の高電圧プロセスを活用して製造されていることから、13Wまたは26Wの高電力の設計において優れた耐久性を提供します。

TPS23754チップ画像 TPS23754画像


またTIでは、最小で12Vの予備入力電圧をサポートし、12V用ACアダプターを使用できる『TPS23756』PoEコントローラ、および、より高効率のDC/DC方式を必要とする13W以下の各種アプリケーションをサポートする『TPS23757』のサンプル出荷も開始しました。『TPS23756』および『TPS23757』の量産出荷は2009年第3四半期の予定です。

『TPS23754』の関連リンク

『TPS23754』の主な特長

  • プログラマブルのデッドタイム機能を備えた予備ドライバ回路を内蔵
  • PDコントローラは825mA(ミリアンペア、最大値)までの連続電流をサポート
  • 優先順位を持つ電源選択機能
  • 出力電流、および突入電流の制限機能
  • 100V モノリシックSOI(シリコン・オン・インシュレータ)プロセスで製造

『TPS23754』の主な利点

  • 高効率の絶縁型フライバックおよびフォワードDC/DCコンバータ方式をサポート
  • 13W以上の電力を必要とする各種PDアプリケーションにおいて、IEEE 802.3at (暫定4.0)標準規格に準拠した製品を実現
  • PoE電力の有無に関わらず、デバイス固有の機能で外付け電源および内部電源もサポート
  • PDのフロントエンドで、突入電流、および短絡への保護機能を提供
  • 堅牢なプロセスで製造、IC単体で最高100Vの電圧過渡波形への耐久性を提供


『TPS23754』ほかの特性表

項目 TPS23754 TPS23754-1 TPS23756
UVLO (コンバータの動作開始電圧)(Typ) 15 V 15 V 9 V
UVLO (ヒステリシス電圧) (Typ) 6.5 V 6.5 V 3.5 V
同期機能 内蔵 内蔵 内蔵
エラー・アンプ なし なし なし
予備電源
入力電圧範囲
24 V ~ 57V 24 V ~ 57V 12 V ~ 57V
PD電力レベル 25 W 25 W 25 W
スイッチング周波数 プログラマブル プログラマブル プログラマブル
デューティ・サイクル 78 % 78 % 78 %
動作温度範囲 -40 °C ~ +125 °C -40 °C ~ +125 °C -40 °C ~ +125 °C
ピン/パッケージ 20ピン HTSSOP 20ピン HTSSOP 20ピン HTSSOP
定格 データシート参照 データシート参照 データシート参照

価格、および供給について
『TPS23754』は20ピンHTSSOPパッケージで量産出荷中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.90ドルです。『TPS23756』はサンプル出荷中で、量産出荷は2009年第3四半期、1,000個受注時の単価(参考価格)は1.90ドルの予定です。『TPS23757』はサンプル出荷中で、量産出荷は2009年第3四半期、1,000個受注時の単価(参考価格)は1.65ドルの予定です。


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