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ニュースリリース

TI、フィリピンの組み立て・テスト新工場での生産を開始

2009年04月24日

生産能力の拡大により供給サイクルを短縮し、パッケージング効率も向上

CORPPR-09-003 2009年4月24日

テキサス・インスツルメンツは、フィリピンのクラーク経済特区において、最新のパッケージ技術を備えた、組み立て・テスト工程の新工場が稼動を開始することを発表しました。これにより、TIのアナログおよび組み込みプロセッシング製品の供給はさらに迅速化されることになります。

新工場は、わずか17ヶ月前に着工式が行われたばかりで、ウエハ・チップ・スケール(WCS)、クワド・フラット・ノーリード(QFN)パッケージのような先進的なパッケージ・ソリューションを採用し、顧客のニーズに合わせて生産能力が拡大されました。

TIの新工場のマネージング・ディレクター、ビン・ビエラは次のように述べています。
「TIのフィリピンにおける過去30年の実績をもとに、現在のインフラを拡大し、引き続き顧客の問題解決のために多くの優れた人材を活用できることを喜ばしく思います。新工場における生産能力の拡大によって、TIは顧客が必要とするときにいつでも優れた品質の製品を供給することができます」

総面積77,000平方メートルの新工場は、約3,000名の雇用を予定しており、フィリピンでのTIの従業員数は最終的に2倍となります。生産は、顧客のニーズに応じて、TIの多様な製品群にわたる組み込みプロセシング製品の組み立て・テスト工程を経て段階的に行われます。

組み立てテストでは、シリコンウエハがそれぞれのチップにスライスされてからパッケージされ、出荷前に機能および信頼性テストが行われます。新工場では、WCSパッケージが強化されています。WCSPは、ダイボンド(Si chipをサブストレートやリードフレームに接着する工程)、ワイヤーボンディング(Si chipとサブストレートやリードフレームの金線による接続する工程)、フリップチップボンド(Si chipをサブストレートにフリップチップボンド接続する工程)工程などを省略することができるパッケージ技術で、これにより、顧客への供給はさらに早められることになります。

TIはまた新工場において、小さなパッケージに電気・温度性能を向上させるQFNパッケージ能力も強化しています。形状上の制約を取り除いたこのパッケージを使うことによって、携帯端末、携帯電話などのポータブル・コンシューマ・エレクトロニクス製品の設計がより容易になります。

TIのワールドワイド半導体パッケージ・ビジネス・ディレクター、マハデバン・アイヤーは次のように述べています。
「当社はパッケージがチップと全体的なシステムの重要な部分と位置づけており、顧客のニーズ対応のための差別化のカギになると考えています。パッケージ技術は、シングルチップ・ソリューションというよりは、むしろシステム・ソリューションというべきもので、製品のライフサイクルの短縮や多機能統合といったシステムドライバーに対応するものです」

さらにTIの新工場は、TIがフィリピン最初の工場を設立して今年で30周年を迎えるバギオ工場に続いて、2009年半ばにLEED(Leadership in Energy and Environmental Design)認定工場になる予定です。(詳細は Texas Instruments' Philippines, Inc. building earns the first LEED certification in the countryをご覧ください)  LEED Green Building Rating System™ は、水効率と環境、建築資材とその供給源、および屋内環境のクオリティについて、全体的な設計と耐久性に重点を置き、高性能で耐久性のある建築物を推進するために、米国の任意団体が定めた基準です。これらを取り入れたTIの新工場は、世界で最大規模のLEED認定組み立て・テスト工場となります。


英文のニュース・リリース(全文)については、TIのインターネットのホームページ(http://www.ti.com)からご覧いただけます。