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ニュースリリース

日本TI、医療用超音波診断装置向けに組み込みプロセッサのソフトウェア・ツールキットを提供開始

2009年04月14日

画像診断アルゴリズム開発の期間短縮とコスト削減を実現し、
診断装置の性能向上と低消費電力化に貢献

SCJPR-09-034 2009年4月14日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、TI の C64x+™ DSP を搭載した組み込みプロセッサ上で動作するソフトウェア・ツールキット『医療用超音波診断装置 ソフトウェア・ツールキット(STK)』の提供を開始したことを発表しました。このツールキットによって、医療用超音波診断装置における画像処理アプリケーションを迅速かつ容易に開発することが可能です。

新しい医療用超音波診断装置 STKは、診断装置で一般的に使用される処理ブロックでの使用に最適化されており、TI の C64x+ DSP の高い処理性能と優れた消費電力性能を最大限に引き出します。開発者は、医療用超音波診断装置STKによって、診断装置の性能向上および低消費電力化を実現すると同時に開発期間を短縮し、ひいては開発コストを削減することが可能です。また、低コストの開発プラットフォーム『TMS320C6455 DSP スタータ・キット』を使えば、STKのソフトウェア・モジュールをはじめ、高度なDSP アルゴリズムの評価がすぐに開始可能です。

このTIが医療用画像機器向けに展開するSTKを実装可能なC64x+ DSPを搭載した組み込みプロセッサ・ファミリーは、次の製品です。

  • デジタルX線装置、超音波診断装置をはじめとするリアルタイム画像処理に最適な高性能シングル・コアDSP『TMS320C6455』
  • 高度かつ最先端の処理に最適な高性能マルチ・コアDSP『TMS320C6474』
  • 画像表示機能とオンチップ・ペリフェラルを強化したデジタル・メディア・プロセッサ『TMS320DM6446』および『TMS320DM6441』
  • 高性能かつ低消費電力のCPUコアを搭載し、ポータブル医療機器に最適なアプリケーション・プロセッサ『OMAP3530』および『OMAP3525』


『医療用超音波診断装置 ソフトウェア・ツールキット(STK)』の主な機能と特長

  • 一般的な超音波信号処理ブロックでの使用を想定してC64x+™ DSP 用ソフトウェア・モジュールとして最適化することで、開発期間を短縮し同時にコード効率改善、性能向上、コスト低減、低消費電力化を実現
  • すべてのモジュールはソース・コードで開示され、カスタム化と差別化が可能
  • 整備された API によりモジュールを抽象化したことで、既存システムへの統合が容易で、シンプルな開発を実現
  • ベンチマークを完備し、モジュール導入の迅速かつ容易な評価、他の製品との比較が可能
  • テスト・ベンチが同時に提供され、モジュール機能の信頼性の確認、評価と開発への活用も可能。任意の入力に対する機能とサイクル性能をチェックする独自のテスト・ベクタを容易に追加可能
  • すべてのモジュールのドキュメントには、他のコード・モジュールを最適化するモデルとして使用できる C64x+ コアに対する最適化手法のコーディング例を記載
  • ライセンス後、1 年間のアプリケーション・サポートやパッチ・リリースなどのサービスを予定


Databeans 社のリサーチ・ディレクター兼社長である Susie Inouye 氏は述べています。「当社では今後、数年間のうちに多くの医療用画像機器が、基本的な診断機能に限定される従来の画像診断技術から、スモール・フォーム・ファクタで、高精度のポータブル・デバイスで構成される新しいエコシステムに移行すると予測しています。より柔軟で、安価かつポータブルな超音波装置の設計を求めているメーカーであれば、TI のデジタル・シグナル・プロセッサの低消費電力、高性能、柔軟なプログラマビリティのメリットが活きるに違いありません。」

供給について
『医療用超音波診断装置 ソフトウェア・ツールキット(STK)』は、本日よりTIから提供可能です。また、STK製品評価のための90 日間限定無償評価版も用意しています。
『TMS320C6455 DSP スタータ・キット』(『TMDSDSK6455』)は、日本TI販売特約店から購入可能です。


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