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ニュースリリース

日本TI、省エネルギーおよびネットワーク対応アプリケーション向けに浮動小数点の高精度と固定小数点の処理性能を同時に提供するDSP新製品『TMS320C6743』を発表

2009年04月09日

イーサネットMACの集積、オンチップ・メモリの大容量化、および『TMS320C6000™』デバイスとの間で100%のコード互換性をもたらすシングル・コアDSP

SCJPR-09-032 2009年4月9日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は、本日、使いやすさと浮動小数点の高精度、ネットワーク接続機能などを提供する新しい低価格かつ低消費電力なデジタル・シグナル・プロセッサ『TMS320C6743』(以下 『C6743』)の供給開始を発表しました。『C6743』に搭載する『TMS320C674x』コアは、TIの浮動小数点DSPである高精度と広いダイナミックレンジをサポートする『TMS320C67x+™』コア、および固定小数点の『TMS320C64x+™』コアの高いシステム性能をあわせて提供します。また、『C6743』は『TMS320C6000™』プラットフォームとの間でコード互換性を備えていることから、高いデータ精度と省エネルギーを必要とする幅広い製品において開発を容易にすると同時に、既存のソフトウェア・コードを活用することでアルゴリズムがプログラミングしやすくなります。また『C6743』は業界で最も低価格のネットワーク対応DSPとして、イーサネットMAC、およびMMC/SDペリフェラルをはじめとした複数のネットワーク接続機能を提供します。これらの特長により、『C6743』DSPはオーディオ・カンファレンス・システム、電力保護システム、工業用モニタリング、ならびにオシロスコープ等の試験・測定向け製品など、幅広いアプリケーションに最適です(http://www.tij.co.jp/c6743)。

『C6743』DSPの主な特長

  • 『C64x+™』コアの固定小数点命令セット、および『C67x+™』コアの浮動小数点命令セットを組み合わせた『C674x』コアをベースとしていることから、より高い固定小数点処理性能、および単精度、二倍精度の浮動小数点性能を提供し、より広いダイナミックレンジをシングル・コアで提供
  • 固定小数点および浮動小数点の『C6000™』コアをベースのプロセッサとのに100%のコード互換性を提供し、製品の早期市場投入を可能に
  • 『C674x』と『OMAP-L137』ローパワー・プロセッサは、ソフトウェアおよびピン互換性を備えており、用途に合わせて上位の多機能・多ペリフェラル搭載製品から、より低消費電力な下位機能の製品まで、短い開発工数で、開発者は容易に製品を拡張することが可能に
  • イーサネットMACおよびMMC/SDを集積し、高速のデータ伝送、またはインターネット・アクセスを必要とする各種製品に、幅広い接続オプションを提供。またネットワーク接続、またはワイヤレス接続機能を追加する場合、専用の個別部品が不要になり、コストを低減
  • 高効率のEDMA 3.0エンジンが、例外処理、およびキャッシュのコヒーレンス表示により、より高度のシステム性能、より優れたデバッグ機能を実現。
  • 192KBのオンチップ・メモリによって、使用条件によっては外部メモリが不要となり、システムコストを低減することが可能に
  • オペレーション時490mW、スタンバイ・モード時60mWの消費電力の提供により、低い発熱やバッテリー動作時間の延長を実現


価格と供給について
『TMDX320C6743』DSPは本日より、サンプル出荷を開始しました。1,000個受注時の単価(参考価格)は7.85ドルです。また、迅速な開発の開始に役立つ『OMAP-L1x/C674x』向けのスターター・キットとしては、昨年より発売開始している『TMDXOSKL137BET』を共通の開発環境として用いることが可能です。このキットには『Code Composer Studio™ 』IDE(統合開発環境)、および『DSP/BIOS™』カーネルへのサポートが付属しています。また、TIは、A/Dコンバータ(アナログ-デジタル・コンバータ)、D/Aコンバータ(デジタル-アナログ・コンバータ)、およびタッチ・スクリーン・コントローラをはじめとした、『C6743』DSPをサポートするアナログ・シグナル・チェーン向けソリューションも供給しています。

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