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ニュースリリース

TIのOMAP 3ハードウェア・リファレンス・プラットフォームが、Symbianプラットフォームのオープンソース化を推進

2009年04月03日

SCJPR-09-031 2009年4月3日

Symbian Foundationは本日、Symbianプラットフォームのオープンソース化のイノベーションを推進する開発各社が使用する初の標準的なハードウェア開発プラットフォームとして、TIのOMAP™テクノロジーを搭載した『Zoom OMAP34x-II Mobile development Platform(MDP)』を採用したと発表しました。

Symbian Foundationとそのエコシステム加入各社は、Symbian OS™と、それに貢献するソフトウェア資産であるS60およびMOAP(s)をベースに、最も高い実績を備えたオープン、かつ全機能内蔵のモバイル向けソフトウェア・プラットフォームを作成しています。Symbian OSは業界をリードするオープンソースのモバイル向けオペレーティング・システムであり、現在までにSymbian OSを搭載したモバイル機器の出荷台数実績は2億5千万台に達しています。

Symbian Foundationでは、今後2年以内に、このプラットフォームを「Eclipse Public License(EPL)」を使用したオープンソースに移行する予定です。このことで、このプラットフォームのソフトウェア・コードが無料で利用可能となり、プラットフォームのイノベーションをさらに推進すると同時に、今後、より幅広いコミュニティ各社が開発に参加できるようになります。Symbian Foundationは、このプラットフォームの開発に、デベロッパー、ハードウェア関連、およびその他のパートナ各社など、幅広い参加を促しています。

Symbianの開発各社は『Zoom OMAP34x-II MDP』を使用することで、Symbianプラットフォームの次のリリースとして、2009年後半を目標に開発中である「Symbian^3」上で動作するスマートフォンおよびMID(モバイル・インターネット・デバイス)向けアプリケーションを迅速、かつ容易に検証できるようになります。

『Zoom OMAP34x-II MDP』は豊富な機能を備えたバッテリー動作のハンドヘルド開発プラットフォームであり、Symbianプラットフォーム上でのモバイル機器の迅速な開発着手と、市場投入時間を短縮するために必要となる主要な機能群を開発各社に提供します。

TIのワイヤレス・ビジネスの総責任者でバイスプレジデントであるピエール・ガーニアー(Pierre Garnier)は次のように述べています。「TIはSymbian OSをサポートしてきた長い実績を持っており、Symbian Foundationとの協力関係を継続することに興奮をおぼえます。『OMAP3』ソフトウェア開発プラットフォームおよび『Zoom OMAP34x-II MDP』によって、Symbian関連の開発コミュニティ各社は、全機能内蔵で手頃な価格のOMAPハードウェア・プラットフォームの利点を容易に引き出して、さらなるイノベーションを促進するとともに、開発各社が未来のモバイル・コンシューマ体験を具現化する次世代テクノロジーを立案する助けとなります」

Symbian Foundationのエグゼグティブ・ディレクターであるリー・ウイリアムズ氏(Lee Williams)は次のように述べています。「使いやすく、手頃な価格のTIのアプリケーション開発プラットフォームは、新しいSymbian のオープンソース・アプリケーションの市場投入をより容易、かつ迅速にするために役立ちます。また、高性能の『Zoom OMAP34x-II MDP』はSymbianのコミュニティ各社にとって、イノベーションの壁を低減するとともに、新規の市場機会の創出にも役立つことでしょう」

『Zoom OMAP34x-II MDP』の主な特長

  • ハンドヘルド機器の大きさにQWERTYキーパッド付きの4.1インチのWVGAマルチ・タッチ・ディスプレイを搭載
  • 最高720p HD(高品位)ビデオのエンコード/デコード、活き活きとした3Dグラフィックス、およびPCに匹敵する性能をサポートする高性能な『OMAP3430』アプリケーション・プロセッサ
  • TIのワイヤレス接続テクノロジーであるWiLink™ 6.0(WL1271)によりワンチップに集積された Wi-Fi®、Bluetooth®、FM機能と、NaviLink™ GPS機能を搭載
  • 8メガピクセル(800万画素)のカメラ・センサー
  • 幅広いマルチ・タッチ・ディスプレイをサポートする、キャパシティブ・タッチ・ディスプレイ


供給について
『Zoom OMAP34x-II MDP』は現在、開発各社向けに供給中です。
製品に関する情報はこちらから参照できます。


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