SCJPR-09-024 2009年3月12日

日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：山崎俊行、略称：日本TI）は本日、32ビット・オーディオDSP、および20W（ワット）ステレオ出力のオーディオ・アンプをワンチップに集積した、『TAS5709』および『TAS5710』の2製品を発表しました。これらの新製品はEQ（特性補正）、および2バンドのDRC（ダイナミック・レンジ制御）をサポートしているほか、簡易3Dおよびバス・ブースト（低域強調）も実現可能なことから、HDTV（高品位テレビジョン）、各種のメディア用ドッキング・ステーション、デジタル・ラジオ、およびサウンドバー（PCなどのモニタに装着するステレオ・スピーカ）をはじめとするコンシューマ向けオーディオ製品において、より豊かで自然なサウンドを提供します。また、『TAS5710』は、TIのクローズド・ループ・アーキテクチャを搭載しており、電源に関する要求条件を緩和することで、システム・コストの低減に役立ちます。

『TAS5709』および『TAS5710』関連のリンク

• 製品の詳細、評価モジュールおよびサンプル: http://www.tij.co.jp/tas5710
• TIのクローズド・ループ・アーキテクチャ: http://community.ti.com/forums/t/3770.aspx（英文）

DAB（デジタル音声放送）用デジタル・ラジオのメーカーであるPUREのマーケティング・ディレクター、コリン・クローフォード氏（Colin Crawford）は次のように述べています。「当社は、これまで一貫して、低消費電力で集積化され、優れたサウンドを備えたデジタル・オーディオ製品を供給してまいりました。進歩したオーディオ処理をワンチップに集積したTIの新型クローズド・ループ・アンプによって、当社の最新製品である『Clearsound』プラットフォームにおいて、高品質のオーディオを提供できます。」

『TAS57xx』の主な特長と利点

• 電源電圧18V（ボルト）で、8Ω(オーム)負荷に対し、20Wステレオ出力
• クローズド・ループ・アーキテクチャによる電源設計の柔軟性と高品位のサウンドを提供
• チャネルあたり最大9段のバイクワッド・フィルタにより、高精度なスピーカ補正が可能
• スレッシュホールド等のパラメータを柔軟に設定可能な2バンドのDRCを内蔵し、スピーカの保護や、出力パワー制限を実現可能
• ロイヤリティー不要の簡易3Dおよびバス・ブースト機能を実現可能
• サンプリングレートに応じた、最高3組までのバイクワッド係数を格納可能。オーディオ入力周波数の変化に対して最適なオーディオ性能を提供。また、サンプリングレートの変化は自動的に検出できるため、ホストマイコンの介入なしで、格納された係数をデバイス自身で選択。
• I2S入力により、従来のアナログ入力タイプと比較し、DACや専用の5V電源など、システム・コストを低減

『TAS5709』および『TAS5710』の特性表

供給および価格について
『TAS5709』および『TAS5710』は現在供給中です。また複数のレベルのオーディオ処理を提供する『TAS5707』および『TAS5708』デジタル入力オーディオ・パワー・アンプ製品も供給中です。これらの製品の詳細を次の表に示します。

※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。