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日本TI、500MHzを超える入力周波数のアプリケーション向けに業界最高速の12ビットA/Dコンバータを発表

2009年03月10日

SCJPR-09-022 2009年3月10日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、高分解能、高精度、および高い直線性を必要とする各種アプリケーションにおいて、200MHz(メガヘルツ)を超える信号帯域幅を提供する、モノリシック構成、12ビット、550MSPS(メガサンプル/秒)のパイプライン型A/Dコンバータ(アナログ-デジタル・コンバータ)、『ADS54RF63』を発表しました。『ADS54RF63』は、500MHzを超えるIF(入力周波数)で実現可能な最高のSFDR(スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ)、およびSNR(信号-雑音比)を提供することから、DPD(デジタル・プリディストーション)向けソリューションにおいて、より高効率な電力増幅器の直線補正機能、および通信システムにおいてより広い探知範囲および感度、そして広帯域の試験・計測装置において、より高い測定精度を実現できます。


『ADS54RF63』関連のリンク


『ADS54RF63』の主な特長と利点

  • 500MHzを超える入力周波数で、最高の直線性、およびSNR性能を提供することから、高い入力周波数、およびRF(高周波)信号の直接サンプリング・アーキテクチャを実現でき、システム設計を簡素化
    • 入力周波数450MHz、500MSPSの条件においてSNR: 64.1 dBFS (ディービー・フルスケール)、SFDR: 80dBc(ディービーシー)
    • 入力周波数900MHz、500MSPSの条件においてSNR: 62.5 dBFS 、SFDR: 70dBc
  • バッファ付きのフル差動アナログ入力回路を内蔵していることから、入力周波数全域に渡って一定の入力インピーダンスを提供、およびトラック・ホールドからのキックバックを防止し、アナログ・フロントエンドの設計を簡素化
  • TIのBiCom3テクノロジーで製造されていることから、高い周囲温度や劣悪な電磁輻射環境でも良好な動作を提供


『ADS54RF63』ほかの特性表

項目 ADS5463 ADS5474 ADS54RF63
分解能(ビット) 12 14 12
サンプリングレート (Max) 500 MSPS 400 MSPS 550 MSPS
変換方式 パイプライン パイプライン パイプライン
消費電力 (Typ) 2250 mW 2500 mW 2250 mW
SINAD 64.1 dB 68.9 dB 61.3 dB
SNR 65.3 dB 70.2 dB 62.6 dB
SFDR 82 dB 86 dB 76 dB
DNL(LSB) (Max) ±0.95 ±0.7 ±0.95
INL(LSB) (Max) ±1.5 ±1 ±2.5
ノー・ミッシング・コード性能(ビット) 12 14 12
ENOB(有効ビット数) 10.5 11.2 9.9
使用電源数 3 3 3
アナログ電源電圧範囲AV/DD 4.75 V ~ 5.25 V 4.75 V ~ 5.25 V 4.75 V ~ 5.25 V
ロジック電源電圧範囲DV/DD 3.0 V ~ 3.6 V 3.0 V ~ 3.6 V 3.0 V ~ 3.6 V
入力電圧範囲 2.2 Vpp 2.2 Vpp 2.2 Vpp
リファレンスモード 内部/外部 内部 内部/外部
定格 データシート参照 データシート参照 データシート参照
ピン/パッケージ 80ピンHTQFP 80ピンHTQFP 80ピンHTQFP
入力チャネル数 1 1 1
サーマル・シャットダウン なし なし なし
動作温度範囲 -40 °C ~ +85 °C -40 °C ~ +85 °C -40 °C ~ +85 °C

供給および価格について
『ADS54RF63』は14mm(ミリメートル)角のTQFPパッケージで供給中です。この製品は先行の『ADS5463』および『ADS5474』との間でピン互換性を備えています。1,000個受注時の単価(参考価格)は175ドルです。


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