エネルギー効率に優れたハイエンド・リアルタイム制御アプリケーションの高速かつ効率的な設計を実現

SCJPR-09-019 2009年3月4日

日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：山崎俊行、略称：日本TI）は本日、性能を 300MHz と 2 倍に向上した『TMS320C2834x』シリーズ、『Delfino』浮動小数点コントローラを発表しました。同製品は、516KB のシングル・サイクル・アクセス RAM メモリ、複数の高分解能 PWM（パルス幅変調出力）、32 ビットの QEP モジュール、その他の制御ベースのモジュールを内蔵しています。

『Delfino』は、ハイエンドの制御アプリケーションで要求される、システムの効率、精度、信頼性に関する厳格な要件を満たす、高性能、浮動小数点の精度、最適化された制御ペリフェラルを提供します。モジュール形式を採用した 2 種類のcontrolCARDツールを使用することにより、サーボ・ドライブ、再生可能エネルギー、電力線監視、ドライブ･アシストといったリアルタイム制御アプリケーション開発をすぐに開始することができます。 詳細については、www.tij.co.jp/delfino を参照してください。

『C2834x Delfino』コントローラの主な機能と特長

• 300MHz で動作する『C28x』コアは、高速な割り込み応答、最小限のレイテンシ、複雑な制御アルゴリズムの実行、リアルタイム・データ分析を実現
• 32 ビット浮動小数点ユニットにより、振幅計算のプログラミングが容易になり、スケーリングとサチュレーションに関する負担を排除し、パーク変換や PID（比例制御、積分制御、微分制御）のようなアルゴリズムのパフォーマンスを向上
• 516KB のオンチップ・シングル・サイクル・アクセス RAM により、高速なプログラム実行とデータ・アクセスを実現
• 柔軟性の高い 65ps の高分解能 PWM モジュールにより最適な精度を達成
• CAN、I2C、SPI、および標準的なシリアル・インターフェイス（SCI）ペリフェラルにより、システム通信を管理するための接続が容易に
• 外部 ADC 用インターフェイスにより、開発者は TI の高精度 AD コンバータの広範なポートフォリオから柔軟に選択可能
• 『C2000』プラットフォーム全体にわたるコード互換性により、開発者は製品ラインに合わせて、40MHz の『Piccolo™』から 300MHz の『Delfino』までの各種コントローラでコードを再利用可能

『C2834x』シリーズ最初の製品である『C28343』および『C28346』は、『DIM100 controlCARD』と『DIM168 controlCARD』によってサポートされています。
この controlCARD は、モジュール形式のドーターカードであり、最近発表したペリフェラル検証用キットなど、評価ボードやアプリケーション・ボードからなる TI の各種ポートフォリオにプラグインできるように設計されています。

TI は、これらの製品に関連するアナログ・シグナル・チェーンとパワー・マネージメント・テクノロジーを提供して、『Delfino』浮動小数点コントローラをベースとするアプリケーションのシステム・パフォーマンスの向上を支援します。 TI の AD コンバータ（ADC）は、多様な分解能、速度、インターフェイスを取り揃え、100MSPS（mega samples per second）の 8 ビットから 100SPS の 32 ビットまで、幅広いデータ・レートをサポートします。 さらに、TI の広範なパワー・マネージメント・ソリューションにより、開発者はシステムの最適な電源要件を容易に実現することができます。

価格および供給について
『Delfino』シリーズの『C28343』および『C28346』は、本日よりサンプル出荷を開始いたしました。

『C28346 DIM168』検証用キット（『TMDXDOCK28346-168』）と 『C28343 DIM100』検証用キット（『TMDXDOCK28343』）の税込参考価格はそれぞれ 27,000円と 23,000円を予定しています。

製品に関する情報はこちらかも参照できます。

• 『Delfino』浮動小数点コントローラ: www.tij.co.jp/delfino
• 『C2834x』コントローラ: www.tij.co.jp/c2834x
• 『C2000』MCUツール: www.tij.co.jp/c2000tool

※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。