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ナショナル セミコンダクター 太陽光発電への日陰の影響に関する委託調査を米国で実施 日陰は施工企業のビジネスに致命的な影響

2009年02月28日

ナショナル セミコンダクター 太陽光発電への日陰の影響に関する委託調査を米国で実施 日陰は施工企業のビジネスに致命的な影響

ナショナルの新製品は日陰の影響を軽減し、 屋根の太陽光パネル敷設可能スペースを拡大

2009年2月27日

ナショナル セミコンダクター コーポレーション(本社:カリフォルニア州サンタクララ市 取締役会会長ならびに最高経営責任者:ブライアン・ハーラ)は、部分的あるいは一時的な日陰の影響に関する太陽光発電システム施工企業の受け止め方への理解を深めるため、米国で委託調査を実施しました。その調査により、施工企業の大部分(54パーセント)が、太陽光発電システムを住宅および商業施設の屋根に敷設する場合、いかなる日陰も受け入れられないと考えていることが明らかになりました。

太陽電池アレイの特性により、現在では小さな日陰(例えば、太陽光発電システム表面の10パーセント未満の日陰)でも、50パーセントを超える非常に大きな発電損失を発生させる可能性があります。ナショナルは、日陰の影響を軽減し、部分的な日陰により発生する発電損失の最高50パーセントまで回復可能な新技術を、太陽光発電システム施工企業および住宅所有者向けに今春中に発表します。

日陰の原因となっているのは、樹木、煙突、屋根窓などの構造物および落葉、鳥の糞、ほこりなど間欠的に発生する堆積物です。構造的な日陰の場合、正しく設置された太陽光発電システムでも、日中のある時間帯または年間のある時期に、部分的に太陽から遮断される可能性があります。

Greenberg Quinlan Rosner Researchが実施した調査結果の概要は、以下の通りです。
・太陽光発電システム施工企業の41パーセントが、太陽光発電システムの販売あるいは敷設の際に日陰の問題に直面
・これらのうち87パーセントは「頻繁に」あるいは「常に」日陰を避けた設計を実施
・28パーセントは「頻繁に」あるいは「常に」太陽光発電システムの敷設が不可能な旨を住宅所有者に通告

さらに調査では、屋根の日陰になりやすい箇所を回避するため、より小型の太陽電池アレイを敷設しなければならない事例が頻繁に発生していることがわかりました。施工企業の約3分の1は、日陰を避けた設計はシステム・コストの増大を招くと答えており、多くの施工企業はそれにより時間的な損失を余儀なくされていると答えています。加えて、施工企業の全回答者の50パーセント弱が、日陰による太陽電池アレイ性能の低下を経験しています。

ナショナル セミコンダクターのリニューアブル・エナジー・キーマーケット・セグメント・ディレクタのラルフ・ミュンスターは、「日陰は発生します。そのツケを払わなければならないのは、お客様や太陽光発電システムの施工企業です」と述べ、さらに「日陰が、必ずしも太陽光発電に致命的な影響を与えるものではないことを市場に知ってもらう必要があります。日陰の影響は軽減できます」と語りました。

太陽光発電にとって日陰を、致命的な要因とする必要はありません。太陽電池メーカーは、変換効率をコンマ1パーセント単位で向上させるための研究開発に巨額の資金を投入してきました。しかし、原因が日陰であるなしにかかわらず、太陽電池アレイ内のパネルのバラツキによる発電のミスマッチを解消すれば、システム性能の30パーセント強の改善につながります。

ナショナル セミコンダクターは、今春中に新しいエナジー・マネジメント製品であるSolarMagicパワー・オプティマイザを発表し、太陽光発電システム市場へ戦略的に参入します。太陽光の受光レベルが不十分で太陽電池アレイを設置しても経済的に引き合わないとみなされていた屋根に太陽光発電システムを敷設しても、SolarMagicパワー・オプティマイザを採用すれば、施工企業は日陰の問題を回避することができるようになります。

調査によると、日陰によるコストを消費者に転嫁することができず、しばしばそのコストを自己負担していることから、日陰の第一の犠牲者となっているのは、太陽光発電システム施工企業やインテグレータだと言えます。施工企業にとっての問題は、施工時間とコストの増大ばかりではありません。せっかく時間をかけて現場を訪問しても、屋根にあまりにも日陰が多いとの結論が出れば、多くの潜在顧客を失う結果に終わります。

ラルフ・ミュンスターは、「お客様の多くは、数千ドルの投資により敷設した太陽光発電システムの性能の深刻な劣化を経験しています」と述べ、「SolarMagicパワー・オプティマイザにより既存のシステムを再生させれば、部分的または一時的な日陰の影響の低減が可能になり、既存のシステムの所有者は恩恵を受けます。また、SolarMagic技術は、以前不適切だとみなされていた屋根にも太陽電池アレイの敷設を可能にし、太陽光発電システム市場の成長に貢献します」と語りました。

さらに、ラルフ・ミュンスターは、「施工企業にとって、SolarMagicパワー・オプティマイザにより、太陽光発電システムの施工箇所選定がよりフレキシブルになります。SolarMagic技術は、以前は不可能だった方法で施工企業が日陰の問題と共生する道を拓きます。さらに、不完全な現実世界の条件下で太陽光パネルの信頼性を向上させ、エネルギー発電量を最大化させます」と述べました。

太陽光発電システム施工企業に対する今回の調査は、Greenberg Quinlan Rosner Researchによって全米150の施工企業を対象に、2009年1月に電話インタビューの形で実施されました。

<商標>
National Semiconductorはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。

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ナショナル セミコンダクターは、エネルギー効率の高いアナログおよびミクスト・シグナル製品を提供して います。ナショナルのPowerWise製品は、バッテリの使用時間を延長し、システムの消費電力および 熱の発生を低減します。本社はカリフォルニア州サンタクララで、2008年5月25日に終了した2008会 計年度の売上高は18億9,000万ドルでした。

ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(資本金 42億750万円)は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路(IC)の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は1969年11月、従業員数は約110名です。

ウェブサイト・アドレス:
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社: http://www.national.com/JPN/
米国本社:http://www.national.com/

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