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日本TI、より鮮明な画像の医療用超音波システムを実現する全機能内蔵、高電圧パルサーおよびスイッチの新製品ファミリーを発表

2008年11月19日

SCJPR-08-101 2008年11月19日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、より手頃な価格、かつコンパクトな医療用超音波システムを実現する、全機能内蔵の高電圧パルサーおよびスイッチ製品ファミリー『TX7xx』を発表しました。『TX7xx』ファミリー初の製品である『TX734』は、特にポータブルからミッドレンジの医療用超音波システム向けに開発された、4チャネル内蔵の高電圧パルサー(トランスミッタ)製品です。『TX734』は個別部品構成のソリューションと比較して、基板実装面積を50%縮小できます。また内蔵のアクティブ・ダンピング機能によって、パルスの対称性および二次歪み特性を向上することで、より鮮明な画像を提供します。本件の詳細に関しては、http://www.tij.co.jp/tx734から参照できます。

TIのメディカル・アンド・ハイ・リライアビリティ事業部のマーケティング・ディレクターのマット・ハリソン(Matt Harrison)は次のように述べています。「TIは主要なシステム構成要素を集積、最適化することで、お客様がよりポータブルかつ安価な超音波システムを開発できるよう努めています。今回発表した『TX7xx』高電圧パルサーおよびスイッチ製品ファミリーによって、TIはより高性能でコンパクトな超音波システムを実現する、最も高い集積度を備えたシグナル・チェーンを供給できます」

最先端の機能で、より高い画像品質を実現
『TX734』は4チャネルのレベル・トランスレータ、複数のドライバ、高電圧出力ステージ、およびアクティブ・ダンピング回路を9mm(ミリメートル)角の64ピンQFNパッケージに集積することで、3レベルの高電圧パルス・パターンを必要とする高実装密度の超音波システムの要件に対応します。

『TX734』に内蔵されたアクティブ・ダンピング回路はグラウンドへの高速クランプ機能を提供することで、3レベルのクリーンなRTZ(リターン・ツー・ゼロ)波形を実現します。この回路によって、パルスの対称性の改善、ならびに-40dB(デシベル)と低い二次歪み特性を提供します。またアクティブ・ダンピング回路はトランスデューサからシステムへのノイズの侵入を防止することから、信号感度を少なくとも5dBc(ディービーシー)改善し、より高い画像品質の実現に役立ちます。

『TX734』に内蔵の出力ステージは、ポータブルからミッドレンジの超音波システム向けに、最高で±2A(アンペア)のピーク出力電流、ならびに±75V(ボルト)の電圧振幅を供給できるよう設計されています。『TX734』の出力周波数は最高15MHz(メガヘルツ)と高いことから、より深い患部のエコーを撮ることが可能な、高い周波数のトランスデューサを活用できます。TIの超音波システム向け製品の詳細に関しては、http://www.ti.com/ultrasound (英文)から参照できます。

超音波システム向けに、全機能内蔵のシグナル・チェーンを提供
TIの『TX7xx』高電圧パルサーおよびスイッチは、『AFE58xx』アナログ・フロントエンド・レシーバの各製品ファミリーとともに、より高性能で、よりコンパクトな超音波システムを実現する、全機能内蔵、高集積度のアナログ・シグナル・チェーンを提供します。これらのデバイスは、高性能DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)、『DaVinci™』テクノロジー搭載のデジタル・メディア・プロセッサ、ローパワーの『OMAP™』アプリケーション・プロセッサをはじめ、医療用画像アプリケーションをサポートする15種類を超える組み込み用プロセッサとの動作に最適化されています。これらの製品は、TIのパワー・マネージメント、クロックおよびインターフェイス製品、ならびに顧客サポートとともに、超音波システムの設計に活用できる包括的な全機能内蔵の製品ポートフォリオを構成します。TIの最新の『Medical Applications Guide』のダウンロード、および広範囲の医療用製品向けシステムのブロック図に関しては、http://www.ti.com/medical(英文)から参照できます。

価格と供給について
『TX734』は9mm角の64ピンQFNパッケージで供給され、1,000個受注時の単価(参考価格)は10ドルの予定です。サンプル出荷は2009年1月の予定です。評価ボードの供給は2009年2月より開始されます。量産出荷は2009年第4四半期の予定です。


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