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日本TI、軽負荷時に高効率を発揮する「Eco-mode™」テクノロジーを搭載した65V「SWIFT™」DC/DCコンバータを発表

2008年11月05日

工業用および車載システム向けに設計の簡素化、基板実装面積の低減に役立つ
広い電源入力範囲のモノリシック・パワー・マネージメントIC製品

SCJPR-08-095 2008年11月5日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、「SWIFT™」DC/DCコンバータ製品ファミリーを拡張する新製品として、『TPS54160』を発表しました。この製品は制御用のFETを内蔵し、65V(ボルト)までの入力電圧範囲で1.5A(アンペア)の出力電流を提供するとともに、軽負荷時に大幅なエネルギーの節約を実現する降圧型スイッチング・コンバータです。『TPS54160』は工業用および車載向けアプリケーションにおいて、広い入力電圧範囲、既存の同種のソリューションと比較して基板実装面積を最高25%低減、および設計の簡素化などの特長を提供します。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/tps54160から参照できます。

今回発表された『TPS54160』非同期バック・コンバータは、3.5V~65Vの入力電圧範囲を提供することから、入力に過渡波形を持つ各種アプリケーションの設計において、高い柔軟性を提供します。『TPS54160』コンバータは、軽負荷時に高い効率を提供するTIの「Eco-mode™」スイッチング技術を搭載しているほか、116μA(マイクロアンペア)と低い静止電流、ならびに1.3μAのシャットダウン電流を提供することから、システムの動作時間を延長するとともに、より高効率の電源システムを設計できます。

さらに、『TPS54160』コンバータのスイッチング周波数は300kHz(キロヘルツ)~2.5MHz(メガヘルツ)と広いことから、出力インダクタを小型にでき、基板実装面積の低減に役立ちます。また、スイッチング周波数のフォールドバック機能および過熱保護機能も内蔵していることから、過負荷状態に対する自己保護機能を実現できます。

『TPS54160』コンバータは、さまざまなシーケンス方式を容易に実現するトラック・ピンを備えています。またスイッチング周波数を外部クロックと同期することで、ノイズの発生を低減できるクロック・ピンも備えています。

TIの「SWIFT」 DC/DCコンバータ製品は、65Vまでの広い入力電圧範囲、14Aまでの出力電流範囲を必要とする通信、コンピュータ、工業用およびコンシューマ製品向けのPOL(ポイント・オブ・ロード、負荷に接近して設置される分散型電源)などの広範囲のアプリケーション向けのラインナップを揃えております。

『TPS54160』の特性表

項目 TPS54160
出力電流 Io (Max) 1.5 A
入力電圧範囲 Vin 3.6 V ~ 65 V
出力電圧範囲 Vout 0.8 V ~ 58 V
静止電流 Iq (Typ) 0.116 mA
スイッチング周波数 (Max) 2,500 kHz
出力電流制限 (Max) 2.7 A
回路方式 降圧ダイオード整流型
動作温度範囲 40 °C ~ +150 °C
ピン/パッケージ 10ピンMSOP PowerPAD
定格 データシート参照
デューティサイクル (Max) 98 %
1,000個受注時の単価(参考価格) 2.40ドル

価格、供給、パッケージについて
現在、『TPS54160』は量産出荷中で、日本TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは10ピンMSOP PowerPAD™です。1,000個受注時の単価(参考価格)は2.40ドルです。『TPS54160』のリファレンス・デザイン、評価モジュール、『SwitcherPro™』ソフトウェア・ツールに関しては、http://www.ti.com/tps54160evm(英文)から参照できます。

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。