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日本TI、新世代の高度な電源システムの構築に向けたフラッシュ機能を備えた8チャネルの電源シーケンス制御およびモニタIC製品を発表

2008年10月22日

SCJPR-08-088 2008年10月22日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、パワー・マネージメント向けのシーケンサの機能をさらに拡張する、フラッシュ機能を備えた8チャネルのシーケンス制御およびモニタIC、『UCD9081』を発表しました。この新製品は新世代のマイクロプロセッサ、ASIC(特定用途向けIC)、およびDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)をサポートし、複数のPOL電源(ポイント・オブ・ロード、分散式電源)の間の複雑なシーケンス制御を容易に実現するとともに、システムの信頼性を向上します。このシーケンサ回路は3.3V(ボルト)電源で動作し、外付けのメモリーやクロックが不要で、かつ通信機能も備えており各種スイッチ、サーバー、工業用機器、ネットワーキングおよび試験装置など、さまざまな装置において機能の向上に役立ちます。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/ucd9081から参照できます。

『UCD9081』を使用することで、現行のシステムの設計において、電源システム内の数多くの電源の動作状態を連続的に監視し、管理できるようになります。『UCD9081』は、あらゆるシステム・エラーをフラッシュ・メモリー内に記憶するエラー・ログ機能を内蔵していることから、電源システム内のあらゆる故障診断が可能となります。

『UCD9081』は3.5mV(ミリボルト)の分解能で、8個の電圧状態をそれぞれ独立して監視できます。システム全体のより高いレベルでの信頼性を確保するために、設定可能な電圧低下機能、および過電圧保護機能の設定も備えています。さらに、高い柔軟性を備え個々の電源の要求や状態に応じて、複雑なスタートアップおよびシャットダウンのシーケンス制御機能、ならびにフォルト・レスポンスの通信機能は、より高度で複雑なシステムの構築およびシステム全体の信頼性の向上に役立ちます。さらに『UCD9081』は、パワー・グッドやリセット信号など、最高4チャネルの汎用デジタル出力を提供します。

『UCD9081』の各機能は、使いやすいGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)を使用することで、I²Cインターフェイス経由で設定できます。このツールは無料でダウンロードでき、このデバイス内のすべてのパラメータを数分で設定できることから、製品の開発作業を簡素化するとともに、市場投入時間の短縮に役立ちます。設定可能なパラメータには、電圧低下および過電圧のスレッシュホールド、各電源レールの異常状態の選出、複雑な電源電圧のシーケンス制御、監視条件などがあります。このGUIソフトウェア・ツールの詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/ucd9081から参照できます。

『UCD9081』 の特性表

項目 UCD9081
制御回路チャネル数 8
電源電圧 Vcc 3.3 V
動作温度範囲 -40 ℃ ~ +85 ℃
ピン/パッケージ 32 ピンQFN
定格 データシート参照
1,000個受注時の単価(参考価格) 3.20 ドル

供給と価格について
現在、『UCD9081』は量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは32ピンQFNです。1,000個受注時の単価(参考価格)は3.20ドルで、この単価は市場の同種の製品と比較して20%も安価です。『UCD9081』のアプリケーション・ノート、評価モジュール、ならびにGUIソフトウェア・ツールに関してはhttp://www.tij.co.jp/ucd9081から参照できます。

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。