システム性能の向上、設計の簡素化を提供する18ビットD/Aコンバータ

SCJPR-08-079 2008年9月16日

日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：山崎俊行、略称：日本TI）は本日、業界最高の精度で、18ビットの単調増加性、±2LSBのINL（積分非直線性誤差）、±1LSBのDNL（微分非直線性誤差）などの特長を備えたD/Aコンバータ（デジタル-アナログ・コンバータ）である『DAC9881』を発表しました。『DAC9881』は、小型の24ピンQFNパッケージで供給されます。この新製品によって、自動試験装置、計測、プロセス制御、データ・アクイジションおよび通信などのシステムをはじめとする工業用高精度アプリケーションにおいて、システム性能の向上ならびに設計の簡素化を実現できます。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/dac9881から参照できます。

TIのハイパフォーマンス・アナログ・ビジネス、シニア・バイスプレジデントのアート・ジョージ（Art George）は次のように述べています。「『DAC9881』は追加回路、較正などの余計なコストなしで業界最高レベルの精度を実現し、ワールドクラスの性能を提供する使いやすい低消費電力のソリューションです。『DAC9881』は、TIの高性能D/Aコンバータのポートフォリオを拡張します。このポートフォリオは、分解能、変換速度、消費電力および小型パッケージなどの厳しい設計要件をサポートし、工業、オーディオ、医療、通信などの各種アプリケーションにおいて、お客様が新しいレベルの性能を実現するために役立ちます」

『DAC9881』は1チャネル内蔵の電圧出力D/Aコンバータであり、低ノイズ出力バッファ回路をオンチップで内蔵していることから、必要な外付け部品点数を低減できます。また、最高50MHz（メガヘルツ）の入力データ・クロック周波数で動作可能なSPIシリアル・インターフェイスをサポートしているため、ほとんどのDSP、MCU、FPGAとの間で高速、かつ高い柔軟性のインターフェイスが可能です。『DAC9881』は5V（ボルト）動作時に4mW（ミリワット）の低消費電力と、小型の24ピンQFNパッケージの組合せによって、より高い基板実装密度を実現できます。

『DAC9881』のその他の特長としては、24nV/√Hz（ナノボルト/√ヘルツ）の低ノイズ特性、5μs（マイクロ秒）のセトリングタイム、2.7V～5.5V の全電源電圧範囲においてレール・ツー・レールの出力振幅、ゼロスケールまたはミッドスケールを選択可能なパワーオン・リセット機能などがあります。

『DAC9881』および、その他の高性能DACの特性表

製品開発を迅速化するツール群とシグナルチェーン・ソリューションを提供
お客様は評価モジュールを使用して、ただちに『DAC9881』の評価を開始でき、設計作業の迅速化および市場投入時間を短縮できます。またTIでは、設計の簡素化に役立つ『ADS127x』A/Dコンバータ（アナログ-デジタル・コンバータ）、『OPA211』オペアンプ、『SN65HVD17xx』RS-485トランシーバ、『ISO72xx』デジタル・アイソレータ、『REF50xx』電圧リファレンスをはじめとした、広範囲の工業用高精度アプリケーション向けシグナルチェーン製品を提供しています。また『DAC9881』はTIの『TMS320™』DSP（デジタル・シグナル・プロセッサ）との組合せ動作にも最適化されています。

価格と供給について
現在、『DAC9881』は出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは4mm（ミリメートル）角の24ピンQFNです。1,000個受注時の単価（参考価格）は16.90ドルです。TIの包括的なデータ・コンバータ製品のポートフォリオ、ならびに最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』のダウンロードに関しては、http://dataconverter.ti.com（英文）から参照できます。

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