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ニュースリリース

日本TI、ポータブル機器向けに全機能内蔵のステレオ・オーディオ・サブシステムを発表

2008年09月08日

携帯端末、ワイヤレス・スピーカ・ユニット向けに、高効率、高い柔軟性、
サウンドの向上および製品の小型化を提供する高集積デバイス

SCJPR-08-076 2008年9月8日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、ステレオClass-D パワーアンプと、出力コンデンサ不要なDirectPath™ ステレオ・ヘッドホンアンプを1個の小型パッケージに集積した、アナログ入力のオーディオ・サブシステム、『TPA2050D4』を発表しました。この新製品は、異なる入力-出力経路を設定できるとともに、オーディオ性能を最適化するデザイン・パラメータのプログラムが可能であり、高い柔軟性を提供します。全チャネルのアンプを1個のパッケージに集積したことから、携帯端末、ワイヤレス・スピーカ・ユニット、ポータブルのDVDプレーヤー、ポータブルのゲーム機器およびメディア・プレーヤーなどにおいて基板および部品コストの低減、ならびに製品の小型化を実現できます。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/tpa2050d4から参照できます。

『TPA2050D4』オーディオ・サブシステムは、8Ω(オーム)のスピーカーを1チャネルあたり1.4W(ワット)の出力と90%の効率で駆動する機能を備えたステレオClass-Dアンプを内蔵していることから、各種のポータブル・アプリケーションにおいてバッテリー動作時間の延長に役立ちます。

『TPA2050D4』は4チャネルの入力があり、2組のステレオ・シングルエンド入力として使用することが可能です。また、1組のステレオ差動入力として使用することも可能で、この場合より良好な同相モードのノイズ除去比を実現できます。さらに、お客様は、1.8V(ボルト)互換のI²Cインターフェイス経由で異なるゲインおよびモードに選択できます。例えば、各入力チャネルは32段階のボリューム制御のほか、ヘッドホンアンプ部分に4レベルのゲイン制御を備えていることから、ヘッドホンとスピーカーを同時に使用する場合、ヘッドホンとスピーカーで音量を個別に設定でき、より高い柔軟性を提供します。また、ヘッドホンアンプに電圧リミッタ機能を内蔵していることから、大音量による聴覚へのダメージを防止し、さまざまな最大音量の安全規格に適合します。

『TPA2050D4』の特性表

項目 TPA2050D4
ヘッドホン・チャネル ステレオ
チャネルあたり静止電流(Typ) 15.8 mA
シャットダウン電流 (Typ) 0.15μA
負荷インピーダンス(Min) 16 Ω
出力電力(ヘッドホン)(5V、16Ω) 145mW
出力電力(パワーアンプ)(5V、8Ω) 1.4W
PSRR (Typ) 80 dB
電源電圧範囲 2.5 V ~ 5.5 V
動作温度範囲 -40℃~+85℃
ヘッドホン出力端子静電耐圧 8kV (HBM)
ピン/パッケージ 25ボール WCSP
定格 データシート参照

価格と供給について
現在『TPA2050D4』は、2.61mm(ミリメートル)角のWCSPパッケージで供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は2.30ドルです。サンプルおよびEVM(評価モジュール)も提供されます。

ポータブル・オーディオ機器向けソリューションのポートフォリオを拡張
『TPA2050D4』は、『TLV320AIC3104』、『TLV320AIC33』および『TLV320AIC34』などのオーディオ・コーデック、『TLV320DAC32』および『PCM1774』などのD/Aコンバータ(デジタル-アナログ・コンバータ)、ならびにパワー・マネージメント製品、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)およびOMAP™ プロセッサ、それにLoCosto™ デバイスなどの統合チップセットはじめとするTIの包括的なポータブル市場向け製品ポートフォリオとの組み合せでの動作に最適化されています。TIでは、お客様の製品の市場投入時間短縮に役立つ、シグナル・チェーン・ソリューションと業界最大のサポート・ネットワークを提供しています。これらの詳細に関しては『Audio Solutions Guide』(http://www.ti.com/audio)から参照できます。

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