高機能、超薄型スマートフォン、ワイヤレス・モジュール等の
ポータブル・エレクトロニクスなどの製品をサポートする
超小型、6MHzステップダウン型DC/DCコンバータ

SCJPR-08-073 2008年9月1日

日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：山崎俊行、略称：日本TI）は本日、業界で最も小型かつ薄型、出力電流500mA（ミリアンペア）で、ハンドヘルド機器など、実装スペースに制約を持つポータブル・アプリケーションにおいて、より多くの機能を実現可能にするステップダウン型DC/DCコンバータ・ソリューション、『TPS62601』を発表しました。この高い変換効率のパワー・マネージメントIC（集積回路）は、業界初のスイッチング周波数6MHz（メガヘルツ）により周辺部品も小型のチップ部品を使用可能で、実装面積が13mm²（平方ミリメートル）、厚さが0.6mm（ミリメートル）と超薄型で出力電流500mAのコンバータを構成可能となります。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/tps62601から参照できます。

『TPS62601』はTIのアナログ製造テクノロジーを活用し、最高89%の電力変換効率、ならびに30μA（マイクロアンペア、代表値）の静止電流を0.9mm×1.3mmのチップ・スケール・パッケージで提供します。『TPS62601』は同期整流、スイッチモードのコンバータであり、6MHzのスイッチング周波数によって、性能および変換効率を悪化させずに、超小型の0.47μH（マイクロヘンリー）のインダクタ1個、ならびに低価格のセラミック・コンデンサ2個で高さ0.6mmの固定出力電圧の電源ソリューションを構成できます。

TIのパワー・マネージメント製品担当でシニア・バイスプレジデントのスティーブ・アンダーソン（Steve Anderson）は次のように述べています。「ポータブル・システムの設計者は、常にさらに多くの機能を搭載するよう求めており、より長いバッテリー寿命およびシステム動作時間を確保するため、より小型で、より高効率のDC/DCコンバータを必要としています。『TPS62601』はポータブル機器の設計者向けに、より小型で薄型の500mA DC/DCソリューションを提供することから、基板実装面積の低減、ならびに開発時間の短縮に役立ちます」

『TPS62601』は±1.5%の直流電圧安定度を提供できます。さらに、優秀な負荷過渡応答特性、2.3V（ボルト）～5.5Vと広い入力電圧範囲、1.8Vの出力電圧を備えていることから、ポータブル機器に新しい機能を追加する場合に必要とされる、単チャンネル電源の要求条件を効率的にサポートできます。『TPS62601』は超薄型スマートフォン、デジタル・スチル・カメラ、ポータブルのディスク・ドライブ、メディア・プレーヤーなどに使用されるメモリ・モジュール、GPSモジュール、BluetoothおよびWi-Fiモジュールその他各種のワイヤレス用マイクロ・モジュールをはじめとする数多くのアプリケーションをサポートします。

『TPS62601』はポータブル機器のバッテリー動作寿命をさらに延長するエネルギー節約技術も提供します。例えば、『TPS62601』はパルス周波数変調とパルス幅変調の自動切り替え機能を備えていることから、軽い負荷の動作条件の場合に、自動的にパワーセーブモードに入ります。また、シャットダウン・モードの場合、『TPS62601』の消費電流は1μA（マイクロアンペア）未満まで低減します。

供給と価格について
現在、『TPS62601』は量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは高信頼性を提供する0.9mm×1.3mm角の6ピン・ウェハ・チップ・スケール・パッケージです。1,000個受注時の単価（参考価格）は1.45ドルです。『TPS62601EVM-327』評価モジュール、アプリケーション・ノート、オンラインPower Management Selection Toolに関しては、http://power.tij.co.jpから参照できます。

TIの革新的なポータブル・エレクトロニクス向けパワー・マネージメント製品
『TPS62601』のほか、TIではハンドヘルド機器向けに、新型の3MHzの『bq24150』スイッチング・モード・バッテリー・チャージャーIC、システム側に実装する『bq27500』バッテリー残量管理IC、さらにRF（高周波）パワー・アンプおよびコア電源電圧をサポートするDC/DCコンバータをはじめ、パワー・マネージメントおよびバッテリー・マネージメント用の包括的なソリューションを供給しています。『OMAP™ 3』プロセッサ搭載アプリケーション向けのアナログおよびデジタル・ソリューションのシステム・ブロック図に関しては、http://www.ti.com/omap3（英文）から参照できます。

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