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日本TI、次世代の3 A DDR終端回路向けに新型レギュレータを発表

2008年08月06日

ローパワー・モード・メモリの終端回路向けのDDR3の
電源要件をサポートする新型リニア・レギュレータ

SCJPR-08-068 2008年8月6日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、DDR(Double Data Rate)、DDR2、DDR3、のローパワー・メモリの終端向けに、シンクおよびソース機能を備えたDDR終端用の高性能レギュレータ、『TPS51200』を発表しました。この新型レギュレータは、出力に20μF(マイクロファラド)と、同種のソリューションと比較して80%少ない容量のセラミック・コンデンサを外付けするだけで動作します。このため『TPS51200』を使用して、モデムのほか、デジタル・テレビ、セット・トップ・ボックス、VGAカード、ノートPCおよびデスクトップPCなど大容量メモリを使用するエレクトロニクス機器、ならびにさまざまなコンシューマ向けエレクトロニクス機器などにおいて、より小型で低価格のDDRメモリの終端回路を実現できます。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/tps51200から参照できます。

内蔵の広帯域エラー・アンプ、および総合的な制御機能を提供するダイナミック・ボルテージ・ポジショニング回路によって、最小の外付け容量で超高速の過渡応答特性を実現できます。-1.5A(アンペア)から+1.5Aへの負荷ステップを持つ代表的なアプリケーションにおいて、出力電圧の変動は25mV(ミリボルト)未満です。さらに、『TPS51200』はJEDEC標準規格の S3スリープ・ステート制御も内蔵しており、VTT出力を高インピーダンス状態にすることで、JEDECのRAMローパワー・スリープ状態のサスペンド・モードをサポートします。

また『TPS51200』は、入力範囲が1.1V(ボルト)~3.5Vの汎用高性能LDO(Low-Dropout:入出力の電位差が小さい)レギュレータとしても使用できます。『TPS51200』のイネーブル・ピンをシステムのバス電位に接続した場合、電源の通電時および切断時にトラッキング動作をサポートできることから、複数の電源レールを使用するシステムにおいて電源シーケンスの実現が容易になり、デザイン作業を軽減できます。

『TPS51200』は、シンク/ソースLDO内蔵のDDRパワー・スイッチャである『TPS51116』、およびDDR終端回路向けの低電圧トラッキング・スイッチング・レギュレータである『TPS40042』をはじめとするTIの包括的なDDRメモリ向け電源ソリューション製品のポートフォリオを拡張する新製品です。さらに、『TPS51200』はレジスタードDIMM(デュアル・インライン・メモリー・モジュール)向けに現在量産出荷中のPLL(フェーズ・ロック・ループ)内蔵DDR3レジスタである『SN74SSQE32882』をはじめ、TIの各種メモリ・テクノロジー向けの包括的なDDR1、DDR2、DDR3用PLLおよびLDO製品のポートフォリオも補完します。

『TPS51200』 ファミリーの特性表

項目 TPS51100 TPS51200
出力電流 Iout (Max) 3 A 3 A
静止電流 Iq (Typ) 0.5 mA 0.5 mA
電源電圧範囲 Vin 4.75 V ~ 5.25 V 1.1 V ~ 3.5 V
出力コンデンサ 20 μF 20 μF
ピン/パッケージ 10ピンMSOP-PowerPAD 10ピンSON-PowerPAD
定格 データシート参照 データシート参照

供給と価格について
現在、『TPS51200』は量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは放熱特性を強化した10ピンSON PowerPAD™ パッケージです。1,000個受注時の単価(参考価格)は0.90ドルです。単価49ドルのEVM(評価モジュール)の供給に関しては、http://power.tij.co.jpから参照できます。

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