ローカル電源用向けにより低い電圧の動作、より小型のソリューションを
サポートする新型デバイス

SCJPR-08-066 2008年7月28日

日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：山崎俊行、略称：日本TI）は本日、既存の包括的な「Power over Ethernet」（PoE: 標準のEthernetケーブル経由の電源供給方式）向けのコントローラ製品ラインアップをさらに拡張する、消費電力13W（ワット）までのPD（負荷側機器）用コントローラ、『TPS23753』を発表しました。この新製品は、IEEE802.3af標準規格に準拠したアプリケーションの要求条件を満足するよう特に設計されたDC/DCコンバータを内蔵しています。『TPS23753』は高い集積度の新型デバイスであり、IP電話、IPセキュリティ・カメラ、ワイヤレス用アクセスポイント、セキュリティ・カードリーダー、RFIDスキャナ、その他の各種のPoEアプリケーション向けのシステム設計および製品の小型化に役立ちます。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/tps23753から参照できます。

『TPS23753』はフライバック方式をはじめとした絶縁型DC/DCスイッチング・トポロジに最適化されています。『TPS23753』は、PoE経由の電源供給を利用できない場合に、広範囲のローカル電源を使用して動作可能です。『TPS23753』は12V（ボルト）～57Vの入力電圧で動作します。さらに、通常の12Vのローカル電源の電圧が9.5Vまで低下した場合でも動作可能です。『TPS23753』DC/DCコンバータは、この入力電圧範囲において80%のデューティサイクルの動作および電流スロープ補償が可能であり、12V電源アダプターの出力整流器への負荷を低減します。

『TPS23753』はローカル電源による設計を簡素化するため、電源アダプターの優先順位の設定も提供します。この機能によって、PoEとローカル電源の両方を利用可能な場合に、どちらの電源を優先して使用するかを選択できます。この優先順位の設定機能を初めからサポートしていることで、外付け部品点数を低減でき、システムの設計を簡素化、ならびに製品の小型化を実現できます。

業界をリードするPoEテクノロジーのポートフォリオ
『TPS23753』はTIのPoEのPDコントローラ、およびPSE（Power Sourcing Equipment：電源供給側機器）コントローラ向けの包括的なソリューションを元に開発されました。『TPS23753』は先に発表された『TPS23750』とともに、最適化されたPD向けフロントエンド、および内蔵のDC/DCコンバータ機能を提供します。『TPS23750』は、非絶縁、およびバック方式をはじめとする、その他のDC/DCトポロジを求める設計者向けに最適な選択肢です。『TPS23750』の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/tps23750から参照できます。より高電力のPoEアプリケーション向けには、業界初の26W PoE PD用コントローラである『TPS2376-H』 を供給中です。この製品によって、PD機器は標準のEthernetケーブルを経由して従来の2倍の電力を使用できます。『TPS2376-H』の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/tps2376-hから参照できます。

TIは自社の量産能力ならびにシステムに関する専門知識を活用し、世界のさまざまな市場のお客様に2500万を超えるPoE PD向け製品を供給しています。TIは、PoETecコンソーシアムならびに、ニューハンプシャー大学のPoEコンソーシアムの創立メンバーです。さらにTIでは、より高電力のPoE標準規格の供給を実現するため、IEEE 802.3at 標準化委員会のタスクフォースを支援しています。またこのタスクフォースの議長を含む数種類の役職を担当しています。

『TPS23750』 ファミリーの特性表

供給と価格について
現在、『TPS23753』は量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは14ピンTSSOPです。1,000個受注時の単価（参考価格）は1.45ドルです。『TPS23753』の評価モジュールの供給に関しては、http://power.tij.co.jpから参照できます。

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