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日本TI、最先端のグラフィック・ユーザ・インターフェースを実現し、ポータブル機器の操作性を向上させた低価格のデジタル・メディア・プロセッサを発表

2008年07月17日

最新のポータブル機器のリッチなコンテンツをサポートする
最先端の画像処理機能とHD表示機能を備えた拡張性の高いプロセッサ

SCJPR-08-064 2008年7月17日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、最先端の画像キャプチャや表示機能を、低価格で実現するデジタル・メディア・プロセッサ、『TMS320DM335』を発表しました。
『DM335』は、電子機器に先進的で機能豊富なユーザ・インターフェースや表示機能を追加する際にこれまで開発者が悩まされてきたコストの問題を解消します。インターネット・ラジオ、e-ブック、ビデオ監視システム、デジタル望遠鏡などにおいて、ユーザは、機能豊富なグラフィック・ユーザ・インターフェース(GUI)を通じ、向上された操作性を得ることが可能です。この『DM335』 デジタル・メディア・プロセッサは、最大270 MHzのARM926EJ-Sコアと、ビデオ処理サブシステム(VPSS)を搭載しており、最新のポータブル機器に720pのHDビデオ機能を容易に追加することが可能です。詳細についてはwww.tij.co.jp/dm335から参照できます。

『DM335』は、現行の『TMS320DM355』プロセッサと比較し、システム設計のオーバーヘッド削減により、ターゲットアプリケーションにおいて25%以上のコスト削減を可能にします。この新しいデジタル・メディア・プロセッサは、『DM355』およびデジタル・ビデオ評価モジュール (DVEVM)との完全な互換性があるため、お客様は『DM335』プロセッサを使用するプロジェクトにおいて、これらのハードウェアおよびソフトウェアを再利用することができます。また『DM335』は、ビデオの圧縮・伸長を必要としない先進的ユーザ・インターフェースの表示を伴うアプリケーションに対し、魅力あるソリューションをわずかなコストで実現します。

この新しい『DM335』は、高機能な開発環境により、自由度の高い画像キャプチャと表示機能を実現します。開発者は4レベルの画面表示などのユーザ・インターフェース・テクノロジにより、革新的なGUIに加えピクチャ・イン・ピクチャやビデオ・イン・ビデオ等を作り出すことが可能です。これは操作ボタンやタッチスクリーンを必要とするハンディ・カラオケ機、ユニバーサル・リモコン、ビデオ・ドアホン、電子ゲーム機などの、ポータブル機器において特に重要な機能です。

『DM335』はCCD/CMOS画像センサ、リサイズ機能、ビデオ分析をサポートします。1280x960ピクセルのデジタルLCD接続は、75 MHzピクセル・クロックで駆動し、コンポジットTV出力にも対応しており、拡張性をさらに高めています。

迅速な開発と完全なスケーラビリティ
『DM335』により、現在『DM355』を使用されているTIのお客様は、ビデオの圧縮・伸長が不要なアプリケーションを追加することで、容易に製品ラインアップを拡充することができます。『DM335』は『DM355』とソフトウェア、ハードウェアともに完全な互換性があり、また同じ開発環境を使用できるため、ソフトウェア・エンジニアリングへの追加投資が不要になります。さらに、TIの『TLV320AIC3104』などの低電力コーデックや『TPA2016D2』などのアンプといったHPAポータブル・オーディオ・ソリューションを活用することができます。

TIのDM3x製品マーケティング・マネージャのステファニー・エヴァンス(Stephanie Evans)は、次のように述べています。「開発者は常に、全体のシステム・デザインに追加コストをかけずに、優れた画像キャプチャや表示機能を備えたポータブル機器を開発するという課題に直面しています。『DM335』デジタル・メディア・プロセッサは、ディスプレイとイメージングに複数の選択肢を与えることで、この課題を解決するとともに、お客様は、より小型なディスプレイとユーザ・インターフェースが要求されるビデオおよびオーディオ市場に革新的な製品を投入することができます」

十分なハードウェアとソフトウェア、ツール
『DM355』とのピン互換に加え、この新しい『DM335』は、TIのすべてのデジタル・メディア・プロセッサとのソフトウェア互換性を備えています。これにより、開発者はTIのデジタル・メディア・プロセッサに共通したアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を容易に利用することができ、ARMに慣れた開発者であれば、直ちに開発を開始し、製品の差別化に注力することができます。自ら開発した知的資産を改めて活用することも、ARMベース・プロセシングに関するオープンソースの資産を活用することも可能であり、開発作業全体にわたる高速化を図ることができます。

『DM355』でのアプリケーションの開発経験者であれば、同じ開発キットとソフトウェアを使って、MPEG-4やJPEGの圧縮・伸長を必要としないアプリケーションについて、『DM335』で直ちに開発を開始することができます。『DM355』デジタル・ビデオ評価モジュール(DVEVM)には、MontaVista® Linux® ボード・サポート・パッケージ(BSP)や、VPSSに最適化されたドライバ、ディスプレイ/キャプチャのサポートが組み込まれており、低価格帯のポータブル機器の開発を支援しています。DVEVMは、Windows® Embedded CE 6.0にも対応しています。
さらに、業界最大のディベロッパ・ネットワークが、アルゴリズムや追加ツールを提供しており、優れたアプリケーションを安価かつ迅速に開発することができます。

供給と価格ついて
『TM320DM335』デジタル・メディア・プロセッサは、日本TIおよび日本TIの販売特約店より供給中で100個受注時の単価(参考価格)は10.48ドルからです。パッケージは、13 x 13 mm、329ピン、0.65 mmピッチのBGAです。また、『TMDXEVM355』デジタル・ビデオ評価モジュール(DVEVM)は推奨販売価格:73,290円で供給中です。

※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。