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ニュースリリース

日本TI、業界最高のSNRを提供する80MSPSおよび40MSPSの16ビットA/Dコンバータを発表

2008年06月11日

テスター・計測機器、通信、画像処理アプリケーション向けに
超低ノイズフロア、デジタル制御機能で高い柔軟性など最適な性能を提供

SCJPR-08-047 2008年6月11日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、非常に低い消費電力で、業界で最も高いSNR(信号-雑音比)を提供する1回路内蔵、80MSPS(メガサンプル/秒)および40MSPSの16ビットA/Dコンバータ(アナログ-デジタル・コンバータ)、『ADS5562』および『ADS5560』を発表しました。このA/Dコンバータ・ファミリーは低いノイズフロアと低消費電力を提供することから、テスター・計測アプリケーションでは精度の向上、ワイヤレス通信アプリケーションでは受信感度の向上、医療用画像処理、工業用アプリケーションでは画像品質の向上を提供します。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/ads5562から参照できます。

今回発表された『ADS5562』(サンプリング・レート80MSPS)および『ADS5560』(同40MSPS)は、第一ナイキスト・ゾーン内の入力周波数に対して業界で最も高いSNR、ならびに非常に低い消費電力特性を提供します。例えば『ADS5562』は900mW(ミリワット)未満の消費電力で、既存の同種の80MSPS製品と比較してSNRを6dB(デシベル)、有効ビット数を0.6ビット向上します。またダイナミック・パワー・スケーリング機能を内蔵していることから、25MSPS時の消費電力を540mWまで低減できます。

そのほか『ADS5562』および『ADS5560』は、高い柔軟性を提供するデジタル制御機能を内蔵しています。これらの製品は雑音をさらに低減する低周波雑音抑圧モードを内蔵し、1/f(フリッカ)雑音を低減することで、ベースバンドおよび時間ドメインのアプリケーションにおいて、1MHz(メガヘルツ)の帯域でSNRを最高4.2dB向上します。また-1dB~5dBのプログラマブル・ゲイン機能によって、2.02Vp-p(ボルト ピーク-ピーク)の最小入力信号からフルスケール出力を得ることができます。さらに、出力をパラレルCMOSと、SNRを最高2dB向上できる完全差動のDDR(ダブル・データレート)LVDSに設定できることから、さらに高い柔軟性を提供します。

TIでは、次の表に示す各製品をはじめ、お客様の製品設計を簡素化し市場投入時間を短縮する包括的なシグナルチェーン向け製品を供給しています。

アプリケーション データ・コンバータ アンプ クロック RF DSP
テスター・計測機器 DAC5681 OPA695 CDCM7005   C6000
ワイヤレス通信 DAC5688 THS4509 CDCM7005 TRF3703
TRF3710
TRF3761
C6000
画像処理 DAC5682Z
DAC5672
THS4520 CDCM7005   DaVinci

供給と価格について
現在、『ADS5562』および『ADS5560』A/Dコンバータ・ファミリーは省スペースに役立つ7mm(ミリメートル)角の48ピンQFNパッケージで供給中です。1,000個受注時の価格(参考価格)は以下の表をご参照下さい。サンプル、EVM(評価モジュール)、キャプチャ・カードも提供されます。

製品名 サンプリング・レート 消費電力
(アナログ電源)
SNR
(入力周波数 3MHz)
1/f 抑圧モード時のSNR
(DC~2 MHz)
SFDR
(入力周波数 3MHz)
1,000個受注時の価格
(参考価格)
ADS5562 80 MSPS 693 mW 84.0 dBFS 95.9 dB 85 dBc 48.33 ドル
ADS5560 40 MSPS 528 mW 84.3 dBFS 96.2 dB 90 dBc 35.00 ドル

『ADS5562』および『ADS5560』A/Dコンバータ・ファミリーはTIの工業、通信、オーディオおよび医療用機器をはじめとした広範囲のアプリケーション向けの高速、高精度データ・コンバータの最新製品です。最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』に関しては、http://www.ti.com/analogelab の『Analog eLab™ Design Center』(英文)からダウンロードできます。

※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。