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ニュースリリース

日本TI、エネルギー効率を向上する中間電源バス用PWMコントローラを発表

2008年06月09日

最高97%の効率を実現しハーフ・ブリッジおよびフル・ブリッジの
各制御方式をサポートする電源コントローラ

SCJPR-08-045 2008年6月9日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、PWM(パルス幅変調器)を搭載した最先端のパワー・マネージメント・コントローラの機能を活用して、7V(ボルト)~12Vなどの非安定化出力電圧を提供する中間電源バスのシステムに最高97%のシステム効率を実現する、DCトランス制御の電源コントローラ、『UCC28230』を発表しました。この製品は、複数の降圧コンバータを負荷に接近して配置する分散型電源のシステムにおいて、最高のエネルギー効率、高い電力密度、および低いシステムコストの組合せを提供し、通信およびデータ通信システム内などに多く利用される中間電源バスの電源システムを実現できます。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/ucc28230から参照できます。

『UCC28230』PWMコントローラは、ハーフ・ブリッジおよびフル・ブリッジの各制御方式をサポートしています。システムを最適化しトータルのシステムサイズの低減、および外付け部品点数を低減するため、起動時や通常負荷時、軽負荷時などさまざまな状態において常に最適な制御方式を自動的に切り替えて制御する必要がありますが、『UCC28230』には、例えばトランスの磁気飽和を防止する固定の電圧制御、または固定周波数制御で動作するなど、トランスをより小型化にするための機能が内蔵されています。

『UCC28230』は、起動時には出力インダクタのリップル電流を制御する周波数制御機能で動作するため、より小型で安価なインダクタが使用できます。『UCC28230』は負荷に対応したデッドタイム制御機能を内蔵しており、負荷範囲全体に渡って効率を向上できます。また、2次側の同期整流回路の設計や回路構築に役立つ1-D出力機能も備えており、スタートアップ時、シャットダウン時ならびに過度状態の場合に、最適な同期整流回路への制御機能を維持できます。さらに『UCC28230』は入力の電圧低下ロックアウト、過熱シャットダウン保護、サイクルごとの過電流保護をはじめとする保護機能を提供します。

他の用途にも対応する高い柔軟性を提供
『UCC28230』は電圧バイアスとして、高精度な5V(ボルト)の基準電圧出力を内蔵しています。さらに同用途で、高精度な3.3Vの基準電圧出力も内蔵しています。『UCC28230』はデュアル(2回路内蔵)ハイサイド/ローサイド・ドライバである『UCC27200』と組み合わせてハーフ・ブリッジおよびフル・ブリッジの各制御方式を構成でき、より高い柔軟性を提供します。『UCC27200』に関する詳細は http://www.tij.co.jp/ucc27200から参照できます。

『UCC28230』中間バス・コントローラはDC/DC変圧回路をはじめとする高電圧アプリケーションにも使用できます。また、TIの『UCC28070』インターリーブドPFC(力率補正)コントローラと組み合わせて、降圧用のコンバータとしても使用できます。『UCC28070』に関する詳細は http://www.tij.co.jp/ucc28070から参照できます。

『UCC28230』の特性表

項目 UCC28230
回路構成 プッシュプル、ハーフ・ブリッジ、フル・ブリッジ
制御方式 電圧モード
デューティサイクル(max) 100 %
PWM出力数 4
スイッチング周波数(Max) 1000 kHz
動作温度範囲 -40 ℃ ~ +125 ℃
UVLOスレショルド On/Off 6.3 V / 5.7 V
ピン/パッケージ 12ピンSON、14ピンTSSOP

価格と供給について
現在、『UCC28230』は出荷中で、日本TIおよび販売特約店から供給されます。量産出荷は2008年6月に予定されています。『UCC28230』は放熱特性を拡張した3mm×2mm(ミリメートル)角の12ピンSONおよび14ピンTSSOPパッケージで供給されます。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.20ドルです。

※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。