3Vから75Vの広い入力電圧範囲と最大10Aの出力電流を提供する、 カーアクセサリ、テレコムおよびバッテリ駆動システム向け PowerWise®スイッチング・レギュレータ

2008年5月20日

ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社（本社：東京都江東区木場2丁目17番16号、代表取締役ジェフ・ウォーターズ、資本金：42億750万円）は、カーアクセサリ、テレコムおよびバッテリ駆動システム向けに、3Vから75Vというクラス最高の動作電圧範囲を実現した、業界初のエミュレーテッド電流モード（ECM）制御方式の昇降圧型DC/DCレギュレータ・コントローラを発売したと発表しました。新製品のLM5118は、最大500kHzまでプログラム可能なスイッチング周波数、極めて低いシャットダウン電流および降圧モードと昇降圧モード間のスムーズな移行などを特長としています。LM5118スイッチング・レギュレータは、95パーセントのピーク効率を実現しており、エネルギー効率の高いナショナルのPowerWise®製品として位置づけられています。

LM5118はシンプルな2スイッチ構成であるため、極めて広い入力電圧範囲を持つ総合的なパワーコンバータを容易に組み立てることができます。3Vから75Vの入力電圧範囲で動作し、カーナビゲーション、カーオーディオ、PND（ポータブル・ナビゲーション・デバイス）やバック・モニタ・カメラなどに使用されている多数のマイクロコントローラへの給電など、カーアクセサリ機器に最適です。こうしたシステムは単一の12.6Vバッテリで動作しますが、性能が落ちたバッテリを寒冷時始動状態に使うと、バッテリ電圧が一時的に4Vまで低下する可能性があります。電子モジュールからのシームレスな制御を確保するには、システムは4V以下でも動作を維持しなければなりません。LM5118のユニークな昇降圧制御は、このシームレスな制御を可能にします。

LM5118の制御方式は、エミュレートされた電流ランプを利用する電流モード制御がベースになっています。ナショナルが特許を取得したエミュレーテッド電流モード制御技術は、優れたライン/負荷過渡応答と、従来の電流モード制御では得られない低デューティ・サイクル動作を提供します。

LM5118昇降圧型DC/DCレギュレータの技術的特長
LM5118スイッチング・レギュレータは、高効率の昇降圧型レギュレータを実現するために必要な機能をすべて搭載しており、外付け部品数を最小限に抑えます。昇降圧トポロジーにより、入力電圧が出力電圧を下回る時、または上回る時に出力電圧レギュレーションを維持することができるため、特にカーアクセサリ機器に適しています。

LM5118は、入力電圧がレギュレートされた出力電圧より十分に高い場合には降圧型レギュレータとして動作し、入力電圧が出力電圧レベルに近づくと、徐々に昇降圧モードに移行します。このデュアル・モード方式により、降圧モード時には最適な変換効率、モード移行時にはグリッチのない出力を提供し、広い入力電圧範囲にわたってレギュレーションを維持します。LM5118は、ハイサイドの降圧MOSFET用およびローサイドの昇圧MOSFET用ドライバを内蔵しています。エミュレーテッド電流モード制御方式は、PWM（パルス幅変調）回路のノイズ感度を低減し、入力電圧の高いアプリケーションで必要とされる非常に小さいデューティ・サイクルでも、信頼性の高い制御を可能にします。また、電流制限、サーマル・シャットダウン、イネーブル入力などの保護機能も内蔵しています。

LM5118は、20ピンのサーマル・エンハンストTSSOPパッケージで提供されます。

LM5118の詳細情報およびサンプルや評価用ボードの注文についてはそれぞれ、
http://www.national.com/pf/LM/LM5118.htmlをご覧ください。

エミュレーテッド電流モード（ECM）技術について
エミュレーテッド電流モード制御方式は、降圧スイッチの電流信号をエミュレートし、電流モード制御に利用することで、従来の電流モード制御にありがちだったノイズの影響を受けやすいという問題を克服しています。エミュレートされた降圧スイッチの電流信号は、エミュレーション・ランプ電流と、スイッチングが起きる直前でサンプリングしたダイオード電流の和です。降圧スイッチの電流を直接測定するのを避け、電流モード制御の長所を維持しながら、スイッチング・ノイズの影響を最小限に抑えることができます。

ナショナルのパワーマネジメント製品
ナショナルのパワーマネジメント製品は、多彩な機能を備えた携帯機器から通常電源を使用する大型システムに至るまで、省スペースや省エネルギーを求められるアプリケーションにおいて電源設計上の課題を解決します。ナショナルは、経験の浅い設計者を含む幅広い層の電源設計者に対し、製品や設計ツール、スタッフによるサポートを提供しており、複雑な電源回路を内蔵しながら環境にやさしいシステムの設計時間の短縮に貢献しています。ナショナルは、定評あるSIMPLE SWITCHER®ファミリなどのスイッチング・レギュレータや、白色LEDドライバおよびPoE（Power-over-Ethernet）コントローラを含む特定用途向け製品など、高性能のパワーマネジメント製品を提供しています。ナショナルのパワーマネジメント製品の詳細については、national.com/JPN/power をご覧ください。

＜価格と供給＞
LM5118はすでに出荷が開始されており、1,000個一括購入時の価格は2.92米ドルです。

ナショナルのPowerWiseブランドについて
PowerWiseブランドは、ナショナルのエネルギー効率の高い製品ラインナップに用いられる商標です。PowerWiseブランドは、部品レベルで性能に対して優れた電力効率を発揮する製品、ナショナルの他の製品との組み合わせにより極めて優れたエネルギー効率のソリューションを提供する製品です。PowerWise製品ラインナップは、高いエネルギー効率を提供するパワーマネジメントIC、オペアンプ、インタフェースおよびデータ・コンバージョン製品で構成されます。ナショナルのPowerWiseブランドの詳細については、national.com/JPN/powerwiseをご覧ください。

高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリで入手できます。

＜商標＞
SIMPLE SWITCHER 、PowerWiseおよびNational Semiconductorはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。

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ナショナル セミコンダクター は、世界をリードするアナログ企業として高性能アナログICやサブシステムを提供しています。ナショナルの製品ラインナップは、電源IC、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ/オペアンプ、インタフェースICおよびデータ・コンバージョン・ソリューションなどの最先端のアナログICで構成されています。携帯電話などのワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイのほか、通信インフラ、医療、自動車、産業、計測/測定機器などの市場をターゲットとしています。本社はカリフォルニア州サンタクララで、2007年5月27日に終了した2007会計年度の売上高は19億3,000万ドルでした。

ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社（資本金 42億750万円）は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路（IC）の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は1969年11月、従業員数は約110名です。

ウェブサイト・アドレス：
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社： http://www.national.com/JPN/
米国本社：http://www.national.com/

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