2008年05月12日
映像品質の向上とフリッカ雑音の低減を提供する
ES-PWM輝度制御を内蔵した新製品
SCJPR-08-035 2008年5月12日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、17V(ボルト)までのLED(発光ダイオード)電源電圧で、16チャネル、出力電流50mA(ミリアンペア)の定電流シンクLEDドライバ、『TLC5943』を発表しました。この製品はES-PWM(エンハンスド・スペクトラム-パルス幅変調)を内蔵しており、単色、複数色およびフルカラーのLEDディスプレイ、LEDサインボードおよびディスプレイ・バックライトなどの各種アプリケーションにおいて映像品質の向上およびフリッカ雑音の低減を提供します。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/tlc5943から参照できます。
今回発表された『TLC5943』は、自動のデータ・リフレッシュおよび繰り返しディスプレイ機能、ならびに16ビット(65,536段階)のグレースケールの個別調整が可能な輝度制御機能を16チャネル内蔵しています。この16チャネルは4つのグループに分割され、個々のグループは突入電流を防止しシステムの電圧安定度を向上するためのターンオン遅延機能を提供します。また16チャネルに共通する7ビット(128段階)の輝度制御機能も備えています。さらに、全チャネルの最高出力電流は1本の外付抵抗のみで設定できます。
『TLC5943』は共通の30MHz(メガヘルツ)のシリアル・インターフェイスを備えており、輝度制御機能の平均電流レベルを調整して、LEDごとの輝度変化を補正できます。
『TLC5943』はLOD(LEDの開放検出)およびTEF(過熱エラーフラグ)という2種類のエラー検出回路を内蔵しています。LOD機能は表示動作期間内にLEDの破壊または切断を検出します。TEF機能は過熱状態を表示し、このフラグがonの場合、すべての出力ドライバが offになります。デバイスの温度が低下するとTEFは自動的にクリアされ、すべての出力ドライバの動作が再開されます。
『TLC5943』の主な特長
『TLC5943』の特性表
項目 | TLC5943 |
出力チャネル数 | 16 |
PWM 輝度調整段階 | 65,536 |
アナログ輝度調整段階 | 128 |
チャネル間定電流精度 (Typ) | ±1.5% |
データ入力 | 16 ビット |
データ伝送レート (Typ) | 30 MHz |
ピン/パッケージ | 28ピンHSSTOP、32ピンQFN |
1,000個受注時の単価(参考価格) | 2.00 ドル |
価格と供給について
現在、『TLC5943』は28ピン HSSTOPパッケージまたは32ピンQFNパッケージで出荷中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は、HSSTOPパッケージ製品は2.00ドルより、QFNパッケージ製品は2.20ドルより設定されています。
TIのLEDドライバおよびディスプレイ向けソリューションについて
TIではAC/DC、力率補正、DC/DCおよびリニア電力変換などのパワー・マネージメント製品、RFトランシーバ、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)、超低消費電力MCUをはじめ、現代のLEDディスプレイのデザイン要件を満足する包括的な製品ポートフォリオを提供しています。TIの製品は超小型のポータブル・ディスプレイから業界最大の照明およびディスプレイ・パネルまで、あらゆるアプリケーションをサポートします。またTIはお客様の製品の市場投入時間を短縮するサポートおよびアプリケーションに関する専門知識も提供します。TIのLEDドライバおよびディスプレイ向けソリューションの詳細に関してはhttp://power.tij.co.jpから参照できます。
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