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ニュースリリース

日本TI、ポータブル機器向けにダイナミック出力電圧選択機能付き小型DC/DCコンバータを発表

2008年04月21日

小型2mm角SONパッケージに出力電圧選択機能を搭載し、
ポータブル機器に更なる低消費電力ソリューションを提供

SCJPR-08-032 2008年4月21日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、ポータブル製品の消費電力の低減に役立つ、出力電流400mA(ミリアンペア)の同期整流降圧型DC/DCコンバータ、『TPS62270』を発表しました。この製品は95%と高い電力変換効率を備え、携帯電話、ポータブル・ナビゲーション・システム、低消費電力のDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)およびマイクロコントローラなどのアプリケーションにおいてバッテリー動作時間を延長します。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/tps62270から参照できます。

今回発表された『TPS62270』同期整流降圧型DC/DCコンバータは、下限0.9V出力時においても出力電圧精度±1.5%を提供することから、TIの最新DSPである『C5000』および超低消費電力マイクロコントローラ『MSP430』のほか、高精度なコア電源を必要とする各種コントローラの電源として使用できます。『TPS62270』はVSEL(電圧セレクト)ピンを使用して、異なる二種類の固定出力電圧を切り替える機能を備えていることから、プロセッサ・コア内の消費電力のカスタマイズおよび低減を実現できます。

『TPS62270』は最高400mAの出力電流を提供します。また2.0V~6Vの入力電圧範囲を備えていることから、電源として単セルのLi-Ion(リチウム・イオン)バッテリー機器に適しています。負荷が軽い動作条件の場合、『TPS62270』は自動的にパワー・セーブ・モードに入り、15μA(マイクロアンペア)の無負荷時自己消費電流を提供します。低ノイズ回路が必要なアプリケーションでは、『TPS62270』のMODEピンをHレベルにプルアップすることで、強制的に固定スイッチング周波数のPWM(パルス幅変調)モードで動作させることができます。シャットダウン・モードでは、消費電流を1μA未満まで低減できます。

あらゆるポータブル機器に対応するTIの2.25 MHz DC/DCコンバータ製品ファミリー
『TPS62270』はTIが2007年に発表した『TPS622xx』ファミリーを拡張する製品です。同ファミリーの『TPS62240』は出力電流300mA(最大値)、『TPS62260』は同600mA、『TPS62290』は同1A(アンペア)をサポートします。TIでは広い電源要件に対応する各種EVM(評価モジュール)およびアプリケーション・ノートを提供しています。また各EVMのガーバー・ファイル(プリント基板作成用のNCデータ・ファイル)も、http://power.tij.co.jpからダウンロードできます。

『TPS62270』の特性表

項目 TPS62270
出力電流Iout(最大値) 0.4 A
入力電圧範囲 Vin 2 V ~ 6 V
出力電圧選択値 Vout 0.9 V / 1.15 V
静止電流Iq(代表値) 0.015 mA
スイッチング周波数(最大値) 2250 kHz
FETスイッチの電流制限(代表値) 0.7 A
回路形式 降圧型
動作温度範囲 -40 ℃ ~ 85 ℃
ピン/パッケージ 6SON
デューティ・サイクル(最大値) 100 %

価格と供給について
現在、『TPS62270』は出荷中で、日本TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは2mm(ミリメートル)×2mm×0.8mmの6ピンSONです。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.05ドルです。

*すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。