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日本TI、業界で最も低消費電力、高速動作の電圧帰還型アンプを発表

2008年04月08日

ポータブル・アプリケーション向けに消費電力を90%低減する新型デバイス

SCJPR-08-026 2008年4月8日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、高速、ユニティ・ゲイン安定の電圧帰還型アンプ『OPA2889』を発表しました。現行の市場において同等のスルーレート性能を持つ製品と比較して、消費電力を90%低減しました。この製品は独自のアーキテクチャによって広い帯域幅と高いスルーレートを提供するほか、静止電流を非常に低く抑えていることから、ポータブルの計測機器、アクティブ・フィルタおよびA/Dコンバータのバッファ・アンプ(前置増幅器)として最適です。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/opa2889から参照できます。

『OPA2889』はユニティ・ゲイン安定の電圧帰還型アンプ製品において、広帯域、高スルーレート、低消費電力をバランスよく実現しているため、高速で高効率のデータ処理を行うアプリケーションに最適です。また、パワーダウン機能を使用することにより、効率的な消費電力制御が可能です。

  • 低消費電力:1チャネルあたり460μA
  • 広帯域幅:115MHz (G=+1V/V)、60MHz (G=+2V/V)
  • 高スルーレート:250V/μs
  • パワーダウン機能:1チャネルあたり18μA

他にも次のような機能により、お客様の要求に柔軟に対応します。

  • 電源:+2.6~+12Vの単電源と±1.3~±6Vの二電源の動作を選択可能
  • 出力振幅:8Vp-p (typ)、 ±4V
  • 出力電流:±40mA (typ)

これらの機能により、お客様にとって次のような利点があります。

  1. 多種多様な装置の電源電圧要求に対応可能
  2. 高帯域幅と高スルーレートにより、高速な信号の波形歪みを低減
  3. 広出力振幅により、ADCドライバーとして使用した時に歪みを最小限に抑制
  4. 低消費電力により、ポータブル機器、低消費電力が要求されるアプリケーションに最適

TIの最新の高速、低消費電力の電圧帰還型および電流帰還型アンプ製品を次の表に示します。

製品名 内蔵チャネル数 スルーレート
(V/μs)
帯域幅
(MHz)
電源電圧
(min) (V)
電源電圧
(max) (V)
静止電流
(typ)
パワーダウン時の
静止電流
(typ)
OPA2889 2 250 115 2.6 12 490μA 18μA
OPA890,
OPA2890
1, 2 400 250 3 12 1.1mA 30μA
OPA683,
OPA2683
1, 2 540 200 5 12 940μA 100μA
OPA684,
OPA3684
1, 3 820 210 5 12 1.7mA 100μA
OPA2684,
OPA4684
2, 4 780 250 5 12 1.7mA -

これらの製品の詳細ならびに最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』に関しては、http://www.ti.com/amplifier(英文)から参照できます。

低消費電力の11/12/14ビット分解能、60/80/105/125MSPS、1/2/4チャネル内蔵の『 ADS6000』 ファミリーと組み合わせて使うことにより、装置全体の省電力化を実現することが可能となります。

価格と供給について
『OPA2889』は現在、8ピンSOICおよび10ピンMSOPパッケージで出荷中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.35ドルです。『OPA2889』のサンプルおよび評価モジュールの供給に関しては、http://www.ti.com/(英文)から参照できます。

*すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。