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日本TI、高電圧アプリケーション向けに高性能100Vのパワー・オペアンプを発表

2008年03月17日

高電圧動作と高精度を同時に提供する画期的な高電圧タイプのパワー・オペアンプ

SCJPR-08-018 2008年3月17日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、100V(ボルト)までの高い電源電圧で動作し、±50mA(ミリアンペア)以上のピーク出力電流リミット、ならびに150mAの短絡制限機能を備えた高性能パワー・オペアンプ、『OPA454』を発表しました。『OPA454』は、高電圧動作と高いDC(直流)精度、それに高い動作速度を同時に必要とする高電圧試験機器の需要に応えて開発されました。このため『OPA454』は光通信、工業用制御、データ・アクイジション、電源、レギュレータなどをはじめとする広範囲の高精度オペアンプ・アプリケーション向けの魅力的な選択肢を提供します。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/opa454から参照できます。

『OPA454』はユニティ・ゲイン安定で、10V/μs(V/マイクロ秒、代表値)と高速のスルーレートならびに2.5MHz(メガヘルツ、代表値)のゲイン帯域幅積を備えていることから、高速で変化する信号への高い追従性を提供します。『OPA454』は8V~100Vの単一電源または±4V~±50Vの二電源で動作することから、一般的なアプリケーションにおいても、設計上の柔軟性をディスクリート構成によらず、『OPA454』ひとつで提供できます。4mV(ミリボルト、最大値)のオフセット特性と5μV/℃(マイクロボルト/℃、最大値)のドリフト性能によって高いDC精度を提供し、動作温度範囲に渡って高精度なDC測定が可能です。また『OPA454』は±110pA(ピコアンペア、最大値)と低いバイアス電流特性を備え、高インピーダンスの信号源または高感度の電流シャント回路から正確な測定が可能です。

その他の特長として、高速動作のE/D(イネーブル/ディスエーブル)ピンがあります。このE/Dピンはグラウンドに接続可能なE/D Com(E/Dコモン)ピンを基準電位として動作し、省電力、ならびにアンプと負荷の保護機能を提供します。また、同じくE/D Comピンを基準として動作するStatus Flag(ステータス・フラグ)ピンは、過電流または過熱状態が発生した場合にアクティブになります。このピンはオープン・ドレイン出力であることから、低電圧動作のロジック回路に簡単に接続できます。

『OPA454』は、パッケージから小さな金属パッドを露出させることで、拡張工業用温度範囲の-40℃~+125℃の放熱を可能にするTIのPowerPAD™ テクノロジーを採用しています。
『OPA454』の諸特性は一部を除き、-40℃~+125℃の温度範囲で規定されています。
『OPA454』は高電圧アプリケーション向けに開発されたオペアンプですが、汎用性が高いことから、36Vを超える固定電圧の電源や、±5V~±50Vの可変電圧の電源を必要とする各種システムにも適合します。『OPA454』は信号用オペアンプ(『OPA735』)、リファレンス製品(『REF50xx』)、データ・コンバータ(『DAC8811』)、マイクロコントローラ、標準ロジックをはじめとする、TIのさまざまな製品との組み合わせに最適です。

『OPA454』の特性表

項目 OPA454
内蔵チャネル数 1
使用可能チャネル数 1
チャネルあたり静止電流(最大値) 4 mA
ゲイン帯域幅積(代表値) 2.5 MHz
スルーレート(代表値) 13 V/μs
入力オフセット電圧VIO(25℃、最大値) 4 mV
オフセット・ドリフト(代表値) 1.6 μV/℃
入力バイアス電流IIB(最大値) 100 pA
ピン/パッケージ 20HSOP,8SO PowerPAD
CMRR(最小値) 100 dB
電圧ノイズVn(1kHz、代表値) 47 nV/√Hz
電源電圧範囲 10 V ~ 100 V
動作温度範囲 -40 ℃ ~ +125 ℃
出力電流Io(代表値) 150 mA
平坦帯域内の電圧ノイズVn (代表値) 35 nV/√Hz

価格と供給について
『OPA454』は現在、8ピンSO PowerPADパッケージで出荷中で、日本TIおよび販売特約店から供給されます。100個受注時の単価(参考価格)はそれぞれ3.45ドルです。2008年第2四半期には20ピンHSOP PowerPADパッケージでも出荷の予定です。
TIではアナログ技術者向けにセミナ、デザイン・ツール、技術資料、評価モジュール、サンプル提供などの幅広いサポートを提供しています。TIの包括的なアナログ・デザイン・サポートの詳細ならびに最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』に関しては、http://www.ti.com/analogelab(英文)から参照できます。

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