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TIの新しい『OMAP™ 3』チップ、モバイル端末でHDビデオカメラ機能とリッチなフルページのウェブ閲覧を実現

2008年02月13日

安価なOMAP開発プラットフォームとオープンソース構想により、スマートフォンおよびMIDの開発者による技術革新を支援

SCJPR-08-007 2008年2月13日
(米国時間2008年2月11日)抄訳

テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は11日、スペイン・バルセロナで開催中の携帯電話関連の展示会「Mobile World Congress 2008」において、モバイル端末によるコンテンツの閲覧方法や共有方法を一新するモバイル・テクノロジーを発表しました。

今回発表された新製品『OMAP3440』は、フルHDのビデオカメラ機能をモバイル端末で実現できる、業界初のアプリケーション・プロセッサです。高品位(HD)ビデオの録画に加え、最新型のスマートフォンやMID(Mobile Internet Device)に搭載された大型ディスプレイによるアプリケーションを楽しむことが可能になります。

ユーザーが自宅で高画質ビデオやフル画面でのウェブ閲覧を楽しめるようになった今、TIでは、『OMAP3440』プロセッサの投入により、同等の魅力的な体験をモバイル市場でも実現したいと考えています。新型チップにはTIの高性能『IVA™』マルチメディア・アクセラレータが搭載されており、720p HDビデオの録画と再生が可能で、ユーザーはその創造性を余すところなく発揮できるようになります。統合ビデオカメラ機能によって外出中にHDビデオの録画を行い、自宅のHDテレビで再生したり、そのままモバイル端末から投稿して友人と共有したりといった使い方も可能です。

『OMAP3440』はまた、高性能と低消費電力のバランスが最適化されており、あらゆるフォーマットのコンテンツをフルスクリーン・モードで楽しめるほか、台頭しつつあるMID市場において優れたウェブ閲覧体験を実現します。『OMAP3440』の心臓部にあるのは、スーパースケーラ・プロセッサであるARM Cortex-A8で、800MHzで動作し、MIDに搭載された大型ディスプレイを有効活用するアプリケーションを動かすのに十分な性能上の余裕があります。

TIのセルラー・メディア・システムズ・ソリューションズ事業部のジェネラル・マネージャであるラジ・タルーリ(Raj Talluri)は、次のように述べています。「TIのOMAPプラットフォームは、ユーザーが携帯電話でコンテンツを楽しむ方法を一新し、デジタル家電やPCでの体験をどこでも使えるモバイル環境で実現することを目標に設計されています。『OMAP3440』アプリケーション・プロセッサは、サイズや消費電力に厳しい制限が課されるモバイル端末に最適です。TIでは、画期的なモバイル・ユーザー体験を開発するプラットフォームとして理想的であると考えています」

モバイル・イノベーションを推進する新しいOMAP 3ハードウェアとソフトウェア
同時にTIは、技術革新を推進し、OMAP搭載のスマートフォンやMIDの普及を支援するため、低価格の開発キットも発売します。これはTIとLogicPD社が『OMAP3430』(2006年2月発表)をベースとして「Zoomモバイル開発キット」(MDK)として共同開発したものです。MDKはさまざまなオペレーティング・システムに対応し、コストパフォーマンスに優れた開発プラットフォームで、このMDKを使用することにより、『OMAP 3』プラットフォームでの設計を短期間に行うことが可能になります。豊富な機能を持つこの開発用ボードには、以下の製品が含まれています。

  • TIの『OMAP3430』アプリケーション・プロセッサ
  • TIの『OMAP-Vox™』携帯電話モデム
  • TIのワイヤレス・コネクティビティ・テクノロジ
  • 3メガピクセルのカメラ・センサ
  • 3.7インチVGA TFTタッチスクリーン・ディスプレイ
  • TV出力など

TIはさらに、オープンソースLinux製品用の『OMAP3430』ボード・サポート・パッケージを提供し、Linuxデベロッパの最大コミュニティにおけるOMAPプラットフォームでの開発も促進中です。このパッケージと「Zoom MDK」を使用することで、モバイル・デベロッパ・コミュニティにオープンソース構想という新しい世界の扉を開くことができます。

デモと供給状況について
モバイル・ユーザー体験に関するTIのビジョンおよびMID(Mobile Internet Device)の詳細、『OMAP 3』のデモ体験については、http://www.ti.com/mwc2008(英文)をご覧ください。MID市場向けのTIソリューションについては、http://www.ti.com/mid(英文)をご覧ください。
『OMAP3430』ソリューションは現在サンプル出荷中です。また『OMAP3440』プロセッサは、2008年第2四半期にサンプル出荷を開始する予定です。
「Zoom MDK」は、現時点では供給数量に限りがありますが、2008年4月より一般への供給が行える予定です。開発者の方には、TIのオープンソース構想と「Zoom MDK」に関する情報をhttp://opensource.ti.com(英文)でご覧いただけます。

TIのワイヤレス技術への取り組み
ワイヤレス向け半導体のリーディング・メーカーであるTIは、コア・テクノロジーを提供し、次世代ソリューションを開発しています。TIはシリコンとソフトウェア全般と共に、全ての通信規格に対応する携帯電話機から基地局に至る各種ソリューション、無線LAN、GPS、デジタルTV、Bluetoothなどの広範囲な通信分野において、18年以上に及ぶ無線技術向けシステムの専門技術を有しています。さらに、先進的な半導体プロセスをベースに、チップセットからリファレンス・デザインまでの包括的なソリューション、OMAP™ アプリケーション・プロセッサ、コア・デジタル・シグナル・プロセッサおよびアナログ技術によるターンキー・ソリューションを顧客に提供するとともに、カスタマイズの要求にも対応します。本件に関する詳細は www.ti.com/wirelesspressroom(英文) から参照できます。

* OMAP、OMAP Vox はTexas Instruments社の商標です。すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します