OMAPアプリケーション・プロセッサと各種通信機能をAndroidオープンソース・プラットフォーム上に統合、モバイル機器市場での独自性と差別化に拍車

SCJPR-08-006 2008年2月13日
（米国時間2008年2月11日）抄訳

テキサス・インスツルメンツ（本社：米国テキサス州ダラス、社長兼CEO：リッチ・テンプルトン、略称：TI）は11日、スペイン・バルセロナで開催中の携帯電話関連の展示会「Mobile World Congress 2008」において、Androidモバイル・プラットフォームの「アーリー・ルック」版を、TIの『OMAP850』プロセッサと無線LAN、Bluetooth® 無線技術などの各種ソリューションを組み合わせた携帯電話の試作機と、TIの『OMAP3430』プロセッサをベースとするLogic PD社の「Zoomモバイル開発キット」の、計2つの形態で公開しました。いずれのデモにおいても、OMAPプラットフォームの柔軟なマルチコア・アーキテクチャにより、Androidプラットフォーム上で高性能のマルチメディア機能と洗練されたユーザ・インターフェイスを実現しています。

現在、開発者向けにアーリー・ルック版が公開されているAndroidは、OS、ミドルウェア、各種キー・アプリケーションによるモバイル端末向けのオープン・プラットフォームです。このプラットフォームにより、開発者はOMAPプロセッサ・ソリューションの潜在能力を最大限に引き出し、強力なモバイル・アプリケーションを設計できるようになる一方、携帯電話メーカや通信事業者独自のソリューションのカスタマイズも迅速に行えるようになります。このモバイル・プラットフォームのユーザー・インターフェイス（UI）は、ウェブ・ブラウザ、メール、メッセージング、ビデオなど、端末上のきわめて重要な各種アプリケーションにすばやくかつ簡単にアクセスできるようデザインされています。TIの無線LANソリューションである『WiLink™ 』 や、同じくTIのBluetoothソリューションである『BlueLink™ 』の使用は、Androidモバイル・プラットフォームに集積された各種通信機能オプションをもたらし、消費者は刺激的でインタラクティブな各種アプリケーションにシームレスにアクセスできるようになります。

今回のAndroidプラットフォームの各種デモは、TIのモバイル市場の限界を超えようする取り組みの表れであり、かつオープン・ハンドセット・アライアンス （OHA）によるオープンソース活動などのサポートを通じて、モバイル機器向けのクリエイティブでユニークなアプリケーションの開発を促進します。

TIのワイヤレス・ターミナル・ビジネス・ユニットでストラテジック・マーケティング担当ワールドワイド・ディレクターであるエブナー・ゴレン（Avner Goren）は、次のように述べています。「当社はOHAのメンバーであり、オープンソース・コミュニティへの取り組みを進めています。TIのOMAPアプリケーション・エンジンは、処理性能と消費電力のバランスがとれた最高の組み合わせであり、GoogleのAndroidフレームワーク上で最適化されたマルチメディア体験とUIを実現します」

TIは今後もオープンソース・コミュニティへの取り組みを続けると共に、OHAを始めとするオープンソースの各種団体や組織に積極的に参画していきます。TIはモバイル端末メーカー向けの各ソリューションの設計・開発を積極的に進めており、ますます競合環境が厳しくなるこの市場において、革新的で強力なデバイスを提供するための新たな方策を常に探しています。

Androidについて
携帯電話向けソフトウェア・スタック一式を揃えるAndroidフレームワークは、端末メーカーやシリコン・ベンダが、常に市場に向けて差別化されたソリューションを供給する上で直面し続ける開発上の課題を軽減するよう設計されています。オープン・サポート・ネットワークの一角を成すAndroidソリューションは、製品の市場投入までに要する期間を短縮し、より大きな開発コミュニティにおける革新を促し、ソフトウェアにかかるコストを削減する潜在力を秘めています。

TIのワイヤレス技術への取り組み
ワイヤレス向け半導体のリーディング・メーカーであるTIは、コア・テクノロジーを提供し、次世代ソリューションを開発しています。TIはシリコンとソフトウェア全般と共に、全ての通信規格に対応する携帯電話機から基地局に至る各種ソリューション、無線LAN、GPS、デジタルTV、Bluetoothなどの広範囲な通信分野において、18年以上に及ぶ無線技術向けシステムの専門技術を有しています。さらに、先進的な半導体プロセスをベースに、チップセットからリファレンス・デザインまでの包括的なソリューション、OMAP™ アプリケーション・プロセッサ、コア・デジタル・シグナル・プロセッサおよびアナログ技術によるターンキー・ソリューションを顧客に提供するとともに、カスタマイズの要求にも対応します。本件に関する詳細は www.ti.com/wirelesspressroom（英文） から参照できます。

* OMAP、WiLinkおよびBlueLinkはTexas Instruments社の商標です。全ての登録商標ならびに商標はそれぞれの所有者に帰属します。