帯域幅、ゲイン制御および入力電圧など、 高い柔軟性を提供する広帯域アンプ製品ファミリ

SCJPR-07-105 2007年12月6日

日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：山崎俊行、略称：日本TI）は本日、広帯域の可変ゲイン・アンプ製品ファミリ、『VCA820』、『VCA821』、『VCA822』および『VCA824』を発表しました。これらの製品は独自のアーキテクチャを採用することにより、帯域幅、ゲイン、アナログ入力電圧などの設定において高い柔軟性を提供します。通常、プロフェッショナル向けのビデオ、試験・計測機器、軍用、通信、医療などの各市場で使用されるアプリケーション内の差動ライン・レシーバおよびイコライザ、パルスの波形整形、連続可変ゲインおよびアッテネーション回路、AGC（自動ゲイン制御）および電圧制御フィルタなどの設計に伴う困難な問題に対応できます。本件の詳細に関しては http://www.tij.co.jp/vca824 から参照できます。

今回発表された『VCA820』、『VCA821』、『VCA822』および『VCA824』は業界をリードする帯域幅、低雑音、スルーレート特性と、柔軟なアナログ入力電圧を提供します。これらの特長によって低い高調波歪みで信号の忠実度を向上するのと同時に、膨大な量のデータをより高速に処理できます。

『VCA821』、『VCA824』の帯域幅は10V/Vのゲイン時に420MHzと業界最高で、既存の同種の製品と比較して300%を超えます。またスルーレートも2500V/μsと業界最高で、既存の同種の製品と比較して40%も高速です。
『VCA820』、『VCA822』は150MHzの帯域幅と1700V/μsのスルーレートなど、高い競争力のある性能を提供します。

『VCA82x』電圧制御アンプ製品ファミリは、2個の外付け抵抗によって最高ゲインを0dB（1V/V）から40dB（100V/V）の範囲で任意に設定できます。その上で、外部から供給されるゲイン制御電圧によって、ゲインを40dBの設定範囲を超えて動的に変化させることが可能です。
例えば『VCA820』を電源電圧 = ± 5Vで、最高ゲインを10V/V（20dB）に設定すると、ゲイン制御電圧 = + 2Vの場合にはゲインは+ 20dBとなり、ゲイン制御電圧 = 0Vの場合にはゲインは - 20dBとなります。またゲインと制御電圧の伝達関数は、ファミリ内で対数（dB/V）およびリニア（V/V）の製品を選択できます。

『VCA82x』製品ファミリは、基板実装面積を節約できる小型パッケージで供給され、ファミリ内でピン互換性を提供します。これにより、広帯域幅の製品へのアップグレードがボード設計を変更することなく容易に実現できます。さらに、このピン互換性によってdB/VとV/Vの間でゲイン制御の伝達関数の変更も可能となり、より高い柔軟性を提供します。

『VCA820』および『VCA822』の特性表

供給と価格について
現在、『VCA820』、『VCA821』、『VCA822』および『VCA824』は出荷中で、パッケージは14ピンSOICおよび10ピンSOICです。100個受注時の単価（参考価格）は『VCA820』および『VCA822』が4.35ドル、また『VCA821』および『VCA824』が5.20 ドルです。サンプルならびに、『DEM-VCA-SO-1B』および『DEM-VCA-MSOP-1A』EVM（評価モジュール）も供給中です。

TIではサンプルおよびEVMのほか、高速アンプ製品による設計を容易にする開発ツール群も供給しています。これらのツールの詳細および、最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』のダウンロードに関しては http://www.ti.com/amplifier （英文）から参照できます。

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