小型DDVパッケージで新機能を提供する高性能のワンチップ・デジタル・アンプ

SCJPR-07-096 2007年11月6日

日本テキサス・インスツルメンツ（本社：東京都新宿区、社長：山崎俊行、略称：日本TI）は本日、次世代の高性能デジタル・アンプ・パワーステージ、『TAS5352』および『TAS5342』を発表しました。これらの新製品は『TAS5352』は125W(4Ω 負荷、10% THD+N)、『TAS5342』は100W(4Ω負荷、10% THD+N)で2チャネル(BTL)を駆動可能です。高出力のDVDレシーバ、一体型のホーム・シアター、ミニ・コンポーネント・システムをはじめとする高性能のオーディオおよびホーム・シアター向けアプリケーションに最適です。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/tas5352（日本語）から参照できます。

『TAS5352』および『TAS5342』の各パワーステージは従来品の『TAS5142DDV』とピン互換性や、従来品より下記機能の追加・改善により、システムおよび製造コストを大幅に低減します。

• ブートストラップ回路の低電圧保護回路を内蔵：高い変調度に対応
• 過電流保護回路の検出速度向上：低い飽和電流のインダクタを使用可能
• スパイク電圧低減：信頼性の向上およびEMI（電磁干渉）の更なる低減を実現
• ピン間短絡検出機能：ハンダブリッジなどの製造ミスを検出可能
• 立ち上げシーケンス改善：ポップ音やクリック音などのノイズを低減

また、TI独自の電流リミッタ回路は、不要なシャットダウンを防止するとともに、短絡状態への保護機能を提供します。この機能によって、これらのパワーステージが高いピーク出力でスピーカーを駆動中に可聴雑音を最少にすることが可能となるとともに、音楽演奏時に高レベルの過渡波形によってデバイスがシャットダウンする可能性を低減できます。『TAS5352』および『TAS5342』は設計時に過電流(OC) レベルを設定できることから、再生フィルタに使用するインダクタの特性に応じて、このOCレベルをカスタマイズすることが可能です。さらに、低価格のピン互換品『TAS5342L』は、各種アプリケーションのシステム性能およびコストの要件に応じて性能の選択肢を提供します。

TIのPurePath Digital™（ピュアパス・デジタル）オーディオ
『TAS5352』、『TAS5342』および『TAS5342L』はTIのPurePath Digital™オーディオ技術をベースにしています。PurePath Digital オーディオは卓越したデジタル信号処理技術と高精度スイッチング技術によって、入力から出力段まで全ての増幅動作をデジタル信号領域で処理することを可能にした技術です。高品位の音質でかつ低消費電力のコンパクトなオーディオ製品の開発を実現します。映画のサウンドトラックや音楽をアーティストが意図した通りに再現するPurePath Digital オーディオは、高性能デジタル・エンターテインメントにおける最高の品質を提供します。TIはPurePath Digital オーディオ周辺のオーディオ回路をサポートするデジタル・シグナル・プロセッサ（DSP）、スイッチング電源コントローラおよびオーディオ・コンバータなどの製品群でシステムソリューションを提供します。TIはオーディオ・シグナル・チェーン全体に向けたシリコン・チップ、ソフトウェア、システムに関する専門知識およびサポートを提供し、お客様の製品の市場投入時間を短縮します。TIの包括的なオーディオ・シグナル・チェーン向け製品の詳細についてはhttp://www.ti.com/audioの「Audio Solutions Guide」（英文）から参照できます。

『TAS5352』および『TAS5342』の特性表

価格と供給について
『TAS5352』、『TAS5342』および『TAS5342L』の各デジタル・アンプ・パワー・ステージは現在出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは44ピンHTSSOPです。1,000個受注時の単価（参考価格）は『TAS5352』が4.15ドル、『TAS5342』が 3.95ドル、『TAS5342L』が2.95ドルです。これらのデジタル・アンプ・パワー・ステージは、適切なシステム設計と組み合わせて使用することで、EMI基準を満足します。

TIではアナログ技術者向けにセミナ、デザイン・ツール、技術資料、評価モジュール、サンプル提供などの幅広いサポートを提供しています。TIの包括的なアナログ・デザイン・サポートの詳細ならびに最新の「Amplifier and Data Converter Selection Guide」に関しては、http://www.ti.com/analogelab（英文）から参照できます。

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