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TIのAureusオーディオDSP、組込み機器として世界で初めて、192kHz 、7.1ch ロスレスを含むすべてのDTS-HDマスター・オーディオ規格の認証を取得

2007年11月01日

次世代DVD、HD DVDとBlu-rayディスクのオーディオ規格をフルサポート

SCJPR-07-094 2007年11月1日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、Aureus(読み:オーリアス)シリーズのオーディオ向けデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)が、192 kHz、7.1 ch、ロスレス(可逆)などのすべてのDTS マスター・オーディオ規格をAVアンプ向け組込機器として、世界で初めてDTS 社より認証を取得したことを発表しました。
これまでTI は高性能なDSPチップのみならずソフトウェアにおいても、主に自社開発により最新で革新的な技術をタイムリーにお客様に提供するという取り組みを行ってきました。  この活動の一環として、DTS-HDデコーダにおいても、ロスレス・フォーマットのマスター・オーディオ(MA)、ロッシー圧縮(不可逆圧縮)のハイ・リゾリューション・オーディオ(HRA)やロービットレート(LBR)の全てにおいて、その仕様を完全に満足する開発を行い、厳格な試験を経て、DTSより承認を得ました。今回、このDTS-HDの認証が追加されたことにより、次世代のHD-DVD、Blu-rayディスクが提供するすべてのオーディオ・フォーマットに対応できる様になりました。これによりホーム・シアター・システムにおいて、映画の作り手が意図したとおりの音に忠実な再生を可能にします。

コスト・パフォーマンス
Aureus DSPは、高品質が故に大変負荷が重いDTS-HD マスター・オーディオの192kHz、7.1chロスレス・ストリームのデコードと必要なポスト・プロセッシングを、1個のDSPで処理する「ワンチップ・ソリューション」を提供することが可能です。 これにより、AV アンプメーカは比較的低価格の製品にもDTS-HDマスター・オーディオ機能を搭載できるようになり、これまで高価格帯製品の特長であった、透明度が高く、ダイナミックなオーディオ品質を低価格帯のホームシアター製品に展開できるようになります。TIは既にこのDTS-HD デコーダを既存の Aureusソフトウェア・ソリューションとシステム・フレームワークに組み込んでおり、これまでと同様に実績のある手法で開発に取り組め、メーカ各社の迅速な製品開発とタイムリーな市場投入の手助けをします。TIが提供するフレームワークにより、メーカ独自の差別化のためのポスト・プロセッシングや、 AureusをサポートしているAudyssey MultEQ XT、Neural-THX SurroundおよびSRS Circle Surround II and THX Ultra 2. などのサードパーティーが所有するアルゴリズムも容易に組み込むことができます。

Aureusエンジン
TIのAureusプロセッサはマルチチャンネル・デコードやハイスピード・リッピング機能が必要なホームシアターやミニコンポなどのコンシューマ製品およびHDDナビなどの車載製品に採用が進んでいます。Aureusプロセッサ製品群は、32/64ビット浮動小数点演算器を持つプログラマブルDSPエンジンと、豊富で使い勝手の良いソフトウェア、開発環境と共に、既に広く市場に受け入れられています。Aureus製品の詳細は、日本TIのホームページ(http://www.tij.co.jp/aureus )をご参照ください。

TIは、オーディオ分野において、DSPのみならずアナログ製品、とりわけ バーブラウンコンバータ、PurePath Digital™(ピュアパス・デジタル)Class-Dアンプやオーディオ・クロックなど優れたオーディオ向け製品群を有しており、オーディオ・シグナル・チェーンにおけるシリコン、ソフトウェア、評価用ボードや技術サポートと相まって、トータルなソリューションを提供しています。

お客様からのコメント(五十音順)
オンキヨー株式会社 事業開発本部 技術部 ソフト技術グループ 課長 森 美波氏 「TIは次世代DVD規格に必要なデコード・ソフトウェアをDTS-HDも含めて、いち早く提供してくれました。柔軟性があり、使い勝手の良い AureusソフトウェアとDSPにより、我々は差別化の為のソフト開発に注力することができ、早い時期にHDオーディオに対応した特徴のあるTX- SR605 /TX-SR805 等の製品群を市場投入できました」

株式会社ディーアンドエムホールディングス マランツ ブランド カンパニー オーディオ技術開発本部 本部長 木村 正夫氏
「TIは、AVレシーバ向けDolby TrueHDの世界初の認証ベンダーであり、続いてDTS-HDも最初の認証を取得しました。マランツは革新的な高級オーディオメーカとしてマーケットの支持を得ておりますが、最先端ソフトウェアと業界をリードするDSPパフォーマンスが約束されるTIのAureus DSPは、弊社初のHDオーディオ対応のAVレシーバ“SR8002/7002”の音質性能向上に大きな貢献を寄与しております」

ヤマハ株式会社 AV機器事業部 商品開発部 部長 村松 秋弘氏
「ヤマハのフラッグシップ AV レシーバ“DSP-Z11”に、業界をリードするAureus DSPソリューションを選択しました。それは、TIが業界最高性能DSPのパフォーマンスと、いち早くデコード・ソフトウェアの認証取得が期待できるからです。TIのAureus ソリューションは、世界初の192kHz DTS-HDマスター・オーディオの再生可能なAVレシーバの市場投入を可能にしました」

供給とパッケージについて
32ビット浮動小数点DSPのAureus 『DA7xx』HDデコーダ・ソリューションは現在量産出荷中です。256ボールのBGAパッケージと144ピンのTQFPパッケージの2種類で構成されており、日本TIおよび販売特約店から供給されます。付属のソフトウェア・ソリューションおよびシステム・フレームワークも提供可能であり、開発ツール『Code Composer Studio™』によってサポートされます。

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※ PurePath DigitalおよびCode Composer Studioはテキサス・インスツルメンツの商標です。その他、すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します