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日本TI、小規模な小電力無線通信の構築向けに『SimpliciTI』ネットワーク・プロトコルを発表

2007年10月17日

TIのRFトランシーバ、SoCならびにマイクロコントローラの各製品をサポートする新型ネットワーク・プロトコル

TIのRFトランシーバ、SoCならびにマイクロコントローラの各製品を サポートする新型ネットワーク・プロトコル

SCJPR-07-089 2007年10月17日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、小規模なRFネットワーク(ノード数100以下)の構築向けに、独自の小電力無線用プロトコルである『SimpliciTI™』ネットワーク・プロトコルを発表しました。『SimpliciTI』ネットワーク・プロトコルは無線通信の実現のしやすさと、マイクロコントローラ資源の使用を最少にすることを目標に設計されました。この『SimpliciTI』プロトコルはTIの『MSP430』超低消費電力マイクロコントローラ、ならびに『CC110x』および『CC2500』RFトランシーバ製品でただちに使用できます。『SimpliciTI』プロトコルの次のリリースでは、TIの『CC251x』や『CC111x』などのSoC(System-on- Chip)製品もサポートする予定です。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/simpliciti(日本語)から参照できます。

TIの小電力無線ソフトウェア開発部のゼネラル・マネージャであるコーブス・メルネウェック(Kobus Marneweck)は次のように述べています。「入念に吟味・設計された小電力無線用プロトコルは、低消費電力の端末機器のアプリケーションを実現する上で必須の要素です。この『SimpliciTI』ネットワーク・プロトコルを使用することで、お客様はより低いシステム・コストと短い市場投入時間で超低消費電力システムを開発できます」

通常、小規模の小電力無線通信にはバッテリ動作機器が使用されます。これらの機器では、長いバッテリ動作時間、低いデータ・レート、低いデューティ・サイクルのほか、限られた数のノードが相互に通信するプロトコルが必要とされます。『SimpliciTI』ネットワーク・プロトコルを使用することで、マイクロコントローラへの付加条件は最少となり、小電力無線通信を構築するためのシステム・コストを低減できます。より複雑で伝送信号のルーティングが必要なメッシュ・ネットワークの構築には、通常、10倍ものプログラム・メモリおよびRAMが必要になります。

『SimpliciTI』ネットワーク・プロトコルはより小さなソフトウェアでピアツーピアの通信をサポートするほか、オプションとしてメッセージの蓄積および転送のためのアクセス・ポイントの使用、ならびにネットワークの通信範囲を4ホップまで拡張するレンジ・エクステンダも用意されています。このプロトコルの次以降のリリースでは周波数アジリティ(*注)などの機能も追加されます。

(*注) 周波数アジリティ: システムのスループットを向上させるため、状況に応じて通信に使用する周波数を動的に変化させるテクノロジー。これには周波数ホッピングも含まれる。

『SimpliciTI』ネットワーク・プロトコルは、アラームおよびセキュリティ(煙感知器、ガラス破損検知器、一酸化炭素センサ、照明センサなど)、 AMR(Auto Meter Reader:ガスや水道の自動メータ読み取り)、ホーム・オートメーション(家電製品、車庫の扉開閉器、環境機器など)、それにアクティブRFIDをはじめとする広範囲のローパワー・アプリケーションをサポートします。

ZigBee®標準規格は、より大規模なメッシュ・ルーティング向けに設計され、タグの形状も標準化されています。『SimpliciTI』ネットワーク・プロトコルは、より簡素なRFネットワーク構築向けに設計されていることから、ZigBee標準を補完するプロトコルとして最適です。

『SimpliciTI』ネットワーク・プロトコルは、ライセンスが無料でソース・コード形式で提供されます。TIでは特定アプリケーションに本ネットワーク・プロトコルを適応させる開発作業を支援・促進します。本プロトコル・スタックはhttp://www.tij.co.jp/simpliciti(日本語)からダウンロードできます。

小電力無線開発に関するネットワークについて
TIのネットワークを活用することで、お客様はハードウェア・デザイン、モジュール、組み込みソフトウェア、ゲートウェイ、課金ツール、その他に関する支援を受けるための適切なパートナを見つけることができます。このネットワークはTIの推奨する各社、RF関連のコンサルタント各社、そして一連のハードウェア・モジュール製品ならびにデザイン・サービスを提供するデザイン・ハウス各社で構成されています。詳細に関してはhttp://www.ti.com/lprfnetwork(英文)から参照できます。

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