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日本TI、バッテリ動作のポータブル・アプリケーション向けに業界で最も低消費電力のゼロ・クロスオーバ・オペアンプを発表

2007年08月30日

高性能機器の設計を簡素化する高精度特性、静止電流1μAの高性能新製品

高性能機器の設計を簡素化する高精度特性、静止電流1μAの高性能新製品

SCJPR-07-069 2007年8月30日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、業界で最も低消費電力のゼロ・クロスオーバ・オペアンプ、『OPA369』を発表しました。この新型オペアンプはユニークなシングル入力ステージ・アーキテクチャを搭載することで入力クロスオーバなしにレール・ツー・レール性能を実現し、低電源電圧動作でレール・ツー・レール振幅特性を要求するアプリケーションにおいて非常に顕著に発生する、同相電圧の変化に起因した入力オフセット歪みの問題を解決します。さらに『OPA369』は1μA(マイクロアンペア)の静止電流、小型のSC70パッケージ、最小電源電圧1.8 V(ボルト)などの特長によって、バッテリ動作の高性能ポータブル製品の実現に役立ちます。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/opa369(日本語)から参照できます。

TIのハイパフォーマンス・アナログ・ビジネス担当でシニア・バイスプレジデントのアート・ジョージ(Art George)は次のように述べています。「『OPA369』はTIの革新的なゼロ・クロスオーバ回路方式および次世代のCMOSプロセス・テクノロジーを活用し、従来、単一電源動作、静止電流1μAのオペアンプ製品では実現不可能であった高精度性能を提供します。通常、設計においては、シグナル・コンディショニング回路に使用するオペアンプの消費電力とAC(交流)またはDC(直流)性能との間で妥協を強いられます。『OPA369』はデザインの複雑化や使用可能な電力の増加なしに、お客様のポータブル・アプリケーションの精度を向上します」

『OPA369』のシングル入力ステージ・アーキテクチャは、レール・ツー・レール入力範囲において他に例のない750μV(マイクロボルト)という低いオフセット電圧、ならびに100dB(デシベル、最小値)のCMRR(同相信号除去比)を提供し、低電源電圧のアプリケーションにおいて使用可能な入力ダイナミック・レンジを拡大します。他の特長としては、120nV/√Hz(ナノボルト/√ヘルツ)の低雑音、消費電流1μA時に12kHz(キロヘルツ)のゲイン帯域幅、50pA(ピコアンペア、最大値)の入力バイアス電流、1.75μV/℃(マイクロボルト/℃、最大値)と低い電圧オフセットドリフト、 94dBのPSRR(電源リップル除去比)、0.1Hz~10Hz(ヘルツ)において3.6μVp-p(マイクロボルト・ピーク・ピーク)と低い1/f雑音などがあります。

『OPA369』は血糖値計や酸素濃度計などのポータブルの医療用機器、ガス検知/監視機器やハンドヘルド測定機器などのポータブル計装機器、センサのシグナル・コンディショニング回路、ポータブルのコンスーマ向け機器をはじめとする幅広いアプリケーションにおいて必要とされる高い精度、低消費電力、小型パッケージを提供します。

TIでは『ADS1000』などの高性能ADC(ADコンバータ)、『DAC8811』などのDAC(DAコンバータ)、『REF33xx』などの高性能電圧リファレンスをはじめとする最先端のシグナル・チェーン・ソリューションを供給しています。『OPA369』はTIの『MSP430』超低消費電力マイクロコントローラ製品ファミリとの組み合わせ動作にも最適化されています。

価格と供給について
『OPA2369』(2回路内蔵)は現在出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは8ピンSOT23および8ピンMSOPです。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.20ドルより設定されています。

『OPA369』(1回路内蔵)は現在サンプル出荷中で、量産出荷は2007年第4四半期に予定されています。パッケージは5ピンSC-70です。 1,000個受注時の単価(参考価格)は0.80ドルより設定されています。またSPICEベースの使いやすい回路シミュレーション・ソフトウェアである『TINA-TI』アナログ・シミュレーション・ソフトウェアも供給されます。

TIではアナログ技術者向けにセミナ、デザイン・ツール、技術資料、評価モジュール、サンプル提供などの幅広いサポートを提供しています。TIの包括的なアナログ・デザイン・サポートの詳細ならびに最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』に関しては、http://www.ti.com/analogelab(英文)から参照できます。

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