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エリクソンとTIが携帯電話端末メーカに向けて革新的な3Gソリューションを共同開発

2007年07月27日

SCJPR-07-062 2007年7月27日

エリクソン(NASDAQ: ERIC)と、テキサス・インスツルメンツ(NYSE: TXN、以下TI)は23日、両社が戦略的な技術契約を締結し、オープンOS(搭載OSの種類を問わない)の新しいカスタム・ソリューションとなる3G(第3世代携帯電話)向けデバイスを開発すると発表しました。

新ソリューションは両社開発の技術に基づくもので、エリクソン・モバイル・プラットフォーム事業本部 (略称、EMP)の小型で省電力性能に優れた3Gモデムと、TIの高性能のOMAP™ アプリケーション・プロセッサを組み合わせるものです。共同契約に基づく新しいソリューションには、OMAP、専用ベースバンド(通信処理)、コネクティビティ(その他の各種無線通信処理)が含まれます。また携帯電話用の主要OSに広く対応するため、多岐にわたる各種アプリケーションやサービスを容易に活用できます。今回の共同契約によりすべての端末メーカは、オープンOSを搭載した先進的な端末を、上位機種向けにも、急速に伸びている中位機種向けにも展開できるようになります。

今回発表されたエリクソンとTIの協業により端末メーカ各社は、エキサイティングなモバイル・エンターテインメントやマルチメディア体験をより一層求めつつある世界各国の消費者に対応できるようになります。エリクソンのアクセス技術におけるリーダーシップ、現在のHSPA(高速パケット規格)対応プラットフォーム、今後のHSPA evolution(HSPAの次期規格)やLTE(3.9G、Super 3G)といった各種テクノロジーを、TIの『OMAP 2』、『OMAP 3』、さらに次世代のOMAPプロセッサ群の最先端マルチメディア性能と組み合わせることによって、モバイル機器やモバイル・エンターテインメント機能の限界はさらに引き上げられます。

新ソリューションは、TIのOMAPプラットフォームでWindows® Mobile、Symbian S60、Symbian UIQおよびLinux® の各種OSをサポートします。このため端末メーカ各社や通信事業者にとっては、各種アプリケーションやサービスを開発するための堅牢で柔軟性に富むアーキテクチャとなり、かつ各種サービスやコンテンツの提供や管理もより容易になります。また端末メーカや携帯電話事業者は、豊富な機能で使いやすくカスタマイズも可能なユーザ・インタフェースや、堅牢で柔軟なアプリケーション・アーキテクチャを通じて、他社との差別化をはかることができます。

今回の共同契約は、市場におけるワイヤレス・テクノロジー・プラットフォームのポートフォリオをさらに拡張するのみならず、携帯電話向け主要OSを横断的にサポートするため、端末メーカが抱えてきた開発の複雑性や投資を軽減し、市場投入期間の短縮にもつながります。新ソリューションはモデムとアプリケーション・プロセッサをシームレスに統合するもので、試験と検証を経た上で、プラットフォーム・リファレンス・デザイン(参照設計)として提供される予定です。こうしたアプローチは、開発と検証にかかる労力を劇的に削減します。

また、これらの共同ソリューションは、EMPのIOTプログラムにも利益をもたらします。このプログラムは業界で最も大規模な相互運用性の試験プロセスであり、通信事業者の各種要件に対する完全な整合性を保証するもので、製品の市場投入期間の短縮や量産化を容易にするものです。

TIのワイヤレス・ターミナル・ビジネス・ユニット担当シニア・バイス・プレジデントであるグレッグ・デラギ(Greg Delagi)は次のように述べています。「EMPとTIがそれぞれの独自のワイヤレス向け専門能力を活用し、かつそれらを組み合わせて目標とするソリューションを最もタイムリーに市場に提供できるのも、これまでの長期にわたる両社の協業関係のおかげです。市場の評価を得たTIの広範囲にわたる製品ポートフォリオと先進の製造能力は、EMPの顧客からの厳しい要求にも対応し続けてきました。今日の発表が、TIがEMPにもたらしうる物を、ひいては両社が揃ってこの活気のあるダイナミックな業界にもたらしうる物を基盤として、さらなるソリューション構築を推進してゆくことを確信しています」

エリクソンのモバイル・プラットフォーム・ユニットのトップであるロバート・プスカリッチ氏(Robert Puskaric)は次のように語っています。「エリクソンは柔軟で革新的なモバイル・プラットフォームの設計と提供に取り組むという点を明快にしており、これによって急速に進化するモバイル機器市場の要求に応えていきます。TIとの親密な取り組みによって、両社の中核的な携帯電話向けのノウハウの極みを統合 、すなわちEMPのアクセス技術やプラットフォーム・サイズにおけるリーダーシップとTIの革新的なOMAPアプリケーション・プロセッサを組み合わせることによって、今日の市場において最も有用性の高い、OSを問わないプラットフォームを提供します」

今回の共同契約に基づくソリューションを採用した携帯電話端末は、2008年の後半に市場に投入される予定です。

TIの ワイヤレス技術への取り組み
ワイヤレス向け半導体のリーディング・メーカであるTIは、コア・テクノロジーを提供し、次世代ソリューションを開発しています。TIはシリコンとソフトウェア全般と共に、全ての通信規格に対応する携帯電話機から基地局にまで至る各種ソリューション、無線LAN、Bluetooth® 、A-GPS、モバイルTV、UWB(ウルトラ・ワイドバンド)などの広範囲な通信分野において、15年以上に及ぶ無線技術向けシステム専門技術を有しています。さらに、先進的な半導体プロセスをベースに、チップセットからリファレンス・デザインまでの包括的なソリューション、OMAP™ アプリケーション・プロセッサ、コア・デジタル・シグナル・プロセッサおよびアナログ技術によるターンキー・ソリューションを顧客に提供するとともに、カスタマイズの要求にも対応します。 本件に関する詳細はhttp://www.ti.com/wirelesspressroom(英文)から参照できます。

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