TI ホーム > ニュースリリース

ニュースリリース

日本TI、サーバ、通信機器などの産業機器向けに3段階の警告機能を搭載し高精度パワーモニタリングを可能にするI2Cインターフェイスの電流モニタ製品を発表

2007年07月11日

SCJPR-07-056 2007年7月11日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、I2Cインターフェイスを搭載し、ハイサイド(高電圧側)、双方向電流に対応する電圧、電力モニタIC(集積回路)、『INA209』を発表しました。この新製品はゼロ・ドリフト特性を提供するオート・ゼロ調整アーキテクチャと、最大で12ビット精度のADコンバータを搭載し、-40℃~+85℃の温度範囲で1%(最大値)の精度、ならびに100μV(マイクロボルト、最大値)と低いオフセットを備え、高精度の電流センス・ソリューションを提供します。『INA209』はサーバ、通信機器、バッテリ充電器、パワー・マネジメント、自動車および試験装置などさまざまなアプリケーションにおいて電流、電圧、電力の監視および制御機能を実現します。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/ina209-pr(日本語)から参照できます。



『INA209』はシャント抵抗の両端の電圧降下を監視することで電源バスの電流を測定するほか、この電源バスの電圧を0V(ボルト)~+26Vの範囲で測定します。内蔵の乗算器と較正レジスタによって、A(アンペア)単位およびW(ワット)単位の測定データを直接読み取ることができます。『INA209』は+3.0V~+5.5Vの単一電源で動作します。

『INA209』はプログラマブルの3段階の警告(ウォッチドッグ)機能を内蔵しています。第一段階の警告には、過渡波形を無視するためのプログラマブルのディレー機能が含まれます。次の緊急レベルは制限値を超えたときのディレーなしの警告、そして最高の緊急レベルでは、システムを即時にシャットダウンさせるための警報機能を、それぞれ別々の出力ピンで提供します。『INA209』は電流および電圧の測定のためのフィルタ機能を内蔵しているほか、高速のアナログ・コンパレータにもフィルタを内蔵しており、雑音の多い環境での使用に対応します。

最小レンジではフルスケールで±40 mV(ミリボルト)の読み取りが可能で、シャント抵抗で消費する電力を最小に保つことができると同時に、内蔵のプログラマブル・ゲイン・アンプ機能によって、より高い測定レンジも提供します。内蔵のADコンバータは530μs(マイクロ秒、代表値)の変換時間で12ビットのデータを提供します。より低い分解能ではより高速で動作します。また最高128サンプルのデータ平均機能も提供します。特定の時間ごとに変換を実行するための外部トリガ入力も備えています。

I2Cインターフェイスは、バスのロックアップを防止するためのタイムアウト、ならびに最高3.4 MHz(メガヘルツ)の通信速度を提供する高速モードを備えています。

『INA209』の特性表

項目 INA209
総合ゲイン (代表値) プログラマブル
同相電圧入力範囲(最小値) 0V ~ +26V
入力オフセット電圧(最大値) ±100μV
同相信号除去比(最小値) 100 dB
静止電流(代表値) ±1 mA
電源電圧範囲 3.0 V ~ 5.5 V
特性規定温度範囲 -40 ℃ ~ +85 ℃
ピン/パッケージ 16TSSOP
1,000個受注時の単価(参考価格) 3.50 ドル


価格と供給について
『INA209』は現在出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは16ピンTSSOPです。1,000個受注時の単価(参考価格)は3.50ドルです。

TIではアナログ技術者向けにセミナ、デザイン・ツール、技術資料、評価モジュール、サンプル提供などの幅広いサポートを提供しています。TIの包括的なアナログ・デザイン・サポートの詳細ならびに最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』に関しては、http://www.ti.com/analog(英文)から参照できます。

関連リンク  
アナログ製品 トップページ

注: ※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。