2007年06月20日
高集積化により外付け部品点数を最少にした チップスケール・パッケージによる高出力電流白色LEDドライバ
SCJPR-07-048 2007年6月20日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、同期整流方式昇圧電源回路と定電流シンク駆動回路を内蔵した超高輝度大電流白色LED用ドライバ、『TPS61050』を発表しました。この製品は2mm(ミリメートル)×1.5mm×0.625mmのチップスケール・パッケージで供給されます。『TPS61050』は、インダクタ方式の固定周波数のPWM(パルス幅変調)制御方式を使用する事により入力リップル電流を最小にでき、カメラ付き携帯電話、スマートフォン、PDA用の白色LEDフラッシュや一般的な照明などのアプリケーションを小型の外付け部品だけで構成できます。このソリューションの実装面積は25mm² (平方ミリ)以下と小型です。本件に関する詳細は http://www.tij.co.jp/tps61050 (日本語)から参照できます。
『TPS61050』は2 MHz(メガヘルツ)のスイッチング周波数を使用していることから、小型で高さの低い 2.2μH(マイクロヘンリー)のインダクタを使用できます。この製品はLEDを一定の電流で駆動する定電流源として動作するほか、標準的な定電圧を出力する昇圧型電源としても動作します。この追加された定電圧昇圧動作モードは、オーディオ用のパワーアンプなどの、システム内で電池電圧よりも高い電源電圧を必要とする他の高電力デバイスに電源を供給する場合に役立ちます。
『TPS61050』のLED電流や出力電圧はI2Cと互換性を持つインターフェイス経由で希望する値に設定でき、高い柔軟性を提供します。またプリセットされた4種類の動作モードを内蔵しており、設計が簡素化されます。また『TPS61050』はLEDを高速に同期点灯させるためのトリガ・ピンを備えており、カメラ・モジュールとフラッシュの発光の同期が容易です。『TPS61050』を使用しない場合、I2C互換のインターフェイス経由でシャットダウン・モードに設定でき、入力電流は0.3μA(マイクロアンペア)まで減少します。シャットダウン・モード時にはLEDピンは高インピーダンスとなり、LEDへの漏れ電流を防ぎます。
『TPS61050』の主な特長
『TPS61050』の特性表
項目 | TPS61050 |
回路方式 | 昇圧型 |
回路形式 | インダクティブ |
入力電圧 | 2.5 V~5.5 V |
スイッチ電流制限(代表値) | 1.5 A |
出力電圧(最大値) | 5.5 V |
スイッチング周波数(最大値) | 2000 kHz |
LED数 | 1 |
LED 回路構成 | 直列 |
過電圧保護(最小値) | 5.8 V |
ピーク効率 | 96 % |
静止電流(代表値) | 8.5 mA |
動作温度範囲 | -40 ℃ ~ 85℃ |
ピン/パッケージ | 10SON、12DSBGA |
供給と価格について
『TPS61050』は現在量産出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは 2mm×1.5mmの12ピン・ウェハ・チップスケールおよび10ピンQFNです。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.40ドルです。
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