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日本TI、DVD/Blu-Ray/HD-DVDレコーダに向けてADCとDACが異なるサンプリング・レートで動作する非同期オーディオ・コーデック製品を発表

2007年05月31日

~非同期時の性能劣化を最小限に抑制~

~非同期時の性能劣化を最小限に抑制~

SCJPR-07-041 2007年5月31日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、ADコンバータとDAコンバータを内蔵し、それぞれ異なるクロックによる非同期動作をサポートする24ビット・ステレオ・オーディオ・コーデック、『PCM3060』を発表しました。

DVD/Blu-Ray/HD-DVDレコーダ、デジタル・テレビおよびデジタル・セットトップ・ボックスなどのアプリケーションでは、しばしば独立したサンプリング・レートによるオーディオ信号の録音および再生動作が必要となることがあります。今回発表された『PCM3060』は、このような非同期オーディオ・コーデック機能への需要に向けて、日本TIの厚木テクノロジー・センターで開発された製品です。本件の詳細に関する詳細はhttp://www.tij.co.jp/sc07088 (日本語)から参照できます。

上記の特長に加えて、『PCM3060』は設計の柔軟性と最高のオーディオ性能も提供します。例えば、内蔵のDAコンバータ出力はシングルエンドと差動の両形式から選択でき、小規模の外付け回路の追加で様々な設計要求に対応できます。またアプリケーションおよびシステム設計の要求条件に応じて、3線式のSPI経由、2線式のI2C経由、ならびにハードウェアの各制御方式を選択できます。さらに『PCM3060』は内部設定により同期モードの動作も選択できることから、従来のコーデック製品のように一種類のクロックによる動作が必要な場合、ADコンバータまたはDAコンバータのどちらかのクロックを共通クロックとして使用できます。

『PCM3060』は優れたジッタ耐性ならびに105dB(デシベル)と高いSNR(信号- 雑音比)を備え、非同期モードで大きなジッタを持つアプリケーションやクロックを使用する場合にも高音質を提供します。また、一般的な非同期オーディオ・コーデック製品で顕著に見られるSNR性能の劣化も『PCM3060』ではありません。お客様は『PCM3060』をTIの『TMS320C6x』ファミリをはじめとするDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)、ならびに『TPA3120』などのclass-Dステレオ・オーディオ・パワー・アンプとの間でインターフェイスするだけで、オーディオ・システムを構築できます。この新型コーデックは、ラインドライバ、レシーバ、アナログ・マルチプレクサ、PurePath™ デジタル・アンプ、デジタル・オーディオ・プロセッサをはじめとするTIの包括的なオーディオ製品ポートフォリオに追加されます。TIのオーディオ製品の詳細に関してはhttp://www.ti.com/audio (英文)から参照できます。

『PCM3060』の特性表

項目 PCM3060
内蔵DAC数/ ADC数 2 / 2
サンプリング・レート(最大値) 192 kHz
分解能 24 ビット
DACのSNR/ADCのSNR(代表値) 105 dB/ 99 dB
デジタル・オーディオ・インターフェイス 後詰め, 前詰め, I2S
制御インターフェイス SPI, I2C, ハードウェア
消費電力(代表値) 160 mW
アナログ電源電圧範囲 4.5 V- 5.5 V
デジタル電源電圧範囲* 2.7 V- 3.6 V
その他の特長 DAC/ADCの非同期動作
動作温度範囲 -25 ℃ ~ 85 ℃
ピン/パッケージ 28ピンTSSOP
1,000個受注時の単価(参考価格) 1.95 ドル


供給と価格について
『PCM3060』は現在出荷中で、無鉛対応の28ピンTSSOPパッケージで供給されます。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.95ドルです。


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