TI ホーム > ニュースリリース

ニュースリリース

日本TI、最先端の通信、画像処理、計測アプリケーション向けに業界最高の性能を提供するマルチチャネルADコンバータ・ファミリを発表

2007年04月17日

4/2チャネル内蔵、 14/12ビット、 125/105/80MSPS、低消費電力、小型パッケージの新型ADコンバータ・ファミリ『ADS6000』

4/2チャネル内蔵、 14/12ビット、 125/105/80MSPS、低消費電力、 小型パッケージの新型ADコンバータ・ファミリ『ADS6000』

SCJPR-07-031 2007年4月17日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、9mm角の小型パッケージで高速、低消費電力、高性能を提供する、4/2チャネル内蔵、14/12ビットのADコンバータ、『ADS6000』ファミリを発表しました。通信、画像処理、試験・計測、医療、ビデオなどADコンバータの性能が装置の仕様に影響する最先端アプリケーションにおいて、分解能、変換レート、チャネル数に応じて最適な製品を選択することが可能です。『ADS6000』はファミリ間でピン互換性があるため、基板変更を最小限にして分解能、変換レートのアップグレードを行うことが可能です。本件の詳細に関してはhttp://www.tij.co.jp/ads6425-pr (日本語)から参照できます。



最近の高速アプリケーションは、低い消費電力のままで、高い実装密度と性能を要求します。このような厳しい条件に対応して、マルチチャネルADコンバータとしては高速な変換レート、高性能、小型化、低消費電力を提供し、ファミリ間でピン互換性のある『ADS6000』ファミリを発表しました。この最先端のテクノロジーに技術サポートと各種のツール群を提供することで、複数の高速変換レートのADコンバータを必要とするアプリケーション構築のための新しい能力をお客様に提供します。

『ADS6000』ファミリは、分解能14/12ビット、変換レート125/105/80MSPSのADコンバータを4/2チャネル構成で内蔵しています。ファミリの各製品は優れたSFDR、高いSNR、高いIF性能、チャネルあたりの消費電力が低いなどの特長を備えています。ファミリの各製品は、出力にシングルおよびデュアル・ストリームのLVDS出力を採用しており、CMOS信号パラレル出力と比較して基板実装面積を60%削減し、さらに輻射ノイズ(EMI)を低減することができます。

『ADS6000』ファミリはSPIインターフェイス経由で、内蔵ゲイン調整用アンプの制御が可能です。この機能により、SNR特性のわずかな低下と引き換えに高いIF(中間周波数)において高いSFDRを実現でき、お客様は特定のアプリケーションの要件を満たすように性能を最適化できます。さらに、ドライバ電流および内蔵の終端抵抗を調整することでLVDS出力設定も最適化でき、消費電力を低減し、出力信号の品質向上とデータ取得を改善することができます。

『ADS6425』 ... 4チャネル内蔵、12ビット、125MSPS
50MHzのIFにおいて、定格でSNR 70.3dB、SFDR 83dB と高い性能を提供します。さらに、SFDR性能はゲイン設定の調整によって86dBまで向上できます。
『ADS6445』... 4チャネル内蔵、14ビット、125MSPS
より高い分解能を必要とするお客様にアップグレードのための選択肢を提供します。

『ADS6425』および『ADS6445』は125MSPS動作時のチャネルあたりの消費電力が、それぞれ410mWおよび420mWとなり、高密度実装、高い柔軟性のほか次のような多くの利点をシステムに提供します。

  • 医療用機器
    • 高速変換レートおよび高分解能による、帯域幅と画像処理能力が向上
  • ポータブル試験機器
    • 高性能
    • 小型パッケージ
    • バッテリ動作時間の延長
  • 携帯電話基地局 ダイバシティ受信装置
    • 感度の向上
    • コストの低減
  • ハイエンド・ビデオ機器
    • 高密度実装
    • 変換レートの高速化

TIでは『ADS6000』ファミリの各製品と同時に、製品設計作業の迅速化と市場投入期間の短縮に役立つ、使いやすい評価モジュールならびにデ・シリアライザ基板を供給します。また設計をさらに簡素化する包括的なシグナル・チェーン製品も供給しています。

  1. 入力帯域幅をフルに活用する高速ローノイズ・アンプ
  2. 低ジッタ・クロックを供給してSNR性能を向上させるクロック・シンセサイザ

『ADS6000』製品ファミリの構成

変換 レート [MSPS] 製品名 分解能 [ビット] 内蔵 チャネル数 チャネルあたり 消費電力[mW] SNR[dBFS] @50MHz IF* 0dB ゲイン/3.5dB ゲイン SFDR[dBFS] @50 MHz IF* 0dB ゲイン/3.5dB ゲイン 1,000個 受注時の単価
125 ADS6425 12 4 410 70.3 / 69.9 83 / 86 $74.25
ADS6225 12 2 500 $41.25
ADS6445 14 4 420 73.2 / 71.9 83 / 86 $132.3
ADS6245 14 2 500 $73.5
105 ADS6424 12 4 360 70.6 / 70.1 81 / 84 $62.1
ADS6224 12 2 450 $34.5
ADS6444 14 4 380 73 / 72.1 81 / 84 $110.7
ADS6244 14 2 450 $61.5
80 ADS6423 12 4 310 71.1 / 70.5 87 / 90 $47.6
ADS6223 12 2 380 $25.05
ADS6443 14 4 330 73.8 / 72.8 87 / 90 $71.25
ADS6243 14 2 380 $37.5

※ 105MSPSバージョンについては70MHzのIF周波数のデータです。

供給と価格について
『ADS6425』は64ピンQFNパッケージで出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。サンプル、評価ボード、デ・シリアライザ・ソリューションについても同時に提供されます。上記の表の各製品の価格は1,000個受注時の単価(参考価格)です。『ADS6000』シリーズの製品のうち、シリアルLVDS出力およびパラレル出力を搭載した製品、2チャネル内蔵の製品は、サンプル供給中で量産出荷は2007年後半に予定されています。

TIではアナログ技術者向けにセミナ、デザイン・ツール、技術資料、評価モジュール、サンプル提供などの幅広いサポートを提供しています。TIの包括的なアナログ・デザイン・サポートの詳細ならびに最新の『Amplifier and Data Converter Selection Guide』のダウンロードに関しては、http://www.ti.com/analogelab の『eLab™ 』デザイン・センター(英文)から参照できます。


関連リンク  
アナログ製品ッブページ

※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。