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日本TI、350MHz動作の浮動小数点DSP『TMS320C6727B』の出荷を開始

2007年03月01日

SCJPR-07-022 2007年3月1日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、同社の浮動小数点DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)製品としては最速の350MHz動作を実現した新製品、『TMS320C6727B』DSP(以下、『C6727B』)を発表しました。本日よりサンプル出荷を開始します。

『C6727B』DSPは、TIの優れたデジタル信号処理技術により処理速度を大幅に向上し、きわめて高い分解能(測定精度)が求められるアプリケーションに最適です。主な用途は、ハイエンドの音声会議システム、マルチチャンネル・オーディオ・システム、オーディオ放送、バイオメトリクス(生体認証)、および産業機器などの各種ソリューションです。 本製品に関する詳細はhttp://www.tij.co.jp/c6727pr から参照できます。

新製品の特長について
浮動小数点DSPとして最高性能:処理速度を浮動小数点DSPとしては最高の350MHzに引き上げることで、顧客の最終製品においても、一段と高い性能を実現します。なお『C6727B』DSPには275 MHz動作と300 MHz動作の製品も用意されており、開発者はハードウェアの設計を変更することなく、350MHz動作との間で柔軟かつシームレスに任意の処理性能を選ぶことが出来ます。

既存製品とのコード互換性を完全に確保:『C6727B』DSPは、TIの他の浮動小数点DSP製品である『TMS320C6720』DSP、『TMS320C6722B 』DSPや、『TMS320C6726B 』DSPなどと完全なコード互換性を確保しています。開発者は、『C6727B』DSPへの移行が容易にできるため、時間的にもコスト的にも最低限の追加投資によって、新製品の高い処理性能を活用できます。

柔軟性と拡張性に優れた設計:新製品『C6727B』DSPは、SDRAMの処理速度を100MHzから133MHzへ33パーセントほど向上させる32ビットの外付けメモリ・インターフェース(EMIF)を実装しています。EMIFの実装によって、DSPはより多くのオーディオ・チャンネルを処理できるようになり、開発者はオーディオ・ミキサー・システムやアクティブ・ノイズ・キャンセレーション(ANC)システムなどのプロフェッショナル向けハイエンド品に必要な高精度・高分解能を実現できます。さらに『C6727B』DSPはdMAX DMAエンジンを実装、複雑な1-D、2-D、さらに、3-Dメモリへのアクセス処理をエンジン側で引き受けることで、DSPを信号処理のタスクに特化させることが可能となり、システム全体のパフォーマンスが著しく向上します。

開発キットや評価モジュールも提供開始
『C672x』DSPベースの開発をはじめるにあたり開発キットとして、プロフェッショナル・オーディオ・ディベロップメント・キット(PADK)が用意されています。PADKによって、開発者は、一般的なベンチマーク、アルゴリズムやソフトウェアの開発だけでなく、付属するオーディオ・エフェクト処理のデモ・アプリケーションやフレームワークを活用し、きわめて短期間のうちに、独自のアプリケーションを開発できます。

TIの高性能アナログ製品と組み合わせることで、トータル・ソリューションも可能に
『C6727B』DSPは、高性能オーディオ市場に対するTIの全社的な取り組みの一環となるものです。TIの高性能アナログ製品各種(コンバータ、S/PDIFインターフェイス、SRC、プログラマブル・アンプなど)と『C6727B』DSPを組み合わせることによって、シリコン(半導体)ベースでは最も高性能なオーディオシグナル・チェーンを構築できます。

供給と価格について
『C6727B』DSPは現在サンプル出荷中で、参考価格は、動作速度別に16.75ドル(275MHz)、19.95ドル(300 MHz)、25.95ドル(350 MHz)です。 開発キット(PADK)である『TMDXPDK6727』も日本TIの販売特約店から購入が可能で、参考価格は260,400円 (税込み) です。

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※ TMS320C67x, C67xはテキサス・インスツルメンツの商標です。その他全ての登録商標ならびに商標はそれぞれの所有者に帰属します。