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日本TI、DaVinci テクノロジー製品向けにWindows Embedded CEの対応を発表

2007年02月19日

Windows Embedded CEを搭載するデジタルAVコミュニケーション機器の開発がさらに容易に

Windows Embedded CEを搭載する デジタルAVコミュニケーション機器の開発がさらに容易に

SCJPR-07-018 2007年2月19日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、Windows Embedded CE OSを搭載したデジタルAVコミュニケーション機器の開発者に向けた、ソフトウェア開発キット(SDK)を発表しました。この開発キットは、TIのDaVinciテクノロジーをベースにしたシステム・オン・チップ (SoC)製品である『TMS320DM6443』や『TMS320DM6446』を採用する開発者向けに構成されています。この開発キットによって、デジタルAVアプリケーション機器の開発にあたりWindows Embedded CE OSの搭載を検討している開発者も、TIの実績あるプロセッサや対応ソフトウェアを活用できるようになります。本件に関する詳細は、www.tij.co.jp/TMDWIN/からご参照できます。

今回の発表にあたり、マイクロソフトのWindows Embeddedマーケティング、モバイル&エンベデッド デバイス本部ディレクタであるイリヤ・ブクシュタイン(Ilya Bukshteyn)氏は次のように述べています。「Windows Embedded OSを選べば、組み込み機器向けの包括的なプラットフォームや、統合された開発ツールがもたらす最新のイノベーションを利用して、顧客の変化する要求にいち早く対応できます。革新的な製品の開発に前向きな開発者の生産性をさらに向上させるべく、TIと共に、TIのDaVinciテクノロジーをWindows Embedded CEプラットフォーム上で提供できることを非常に嬉しく思います」

DaVinciテクノロジーとWindows Embedded CEの開発環境は、セット・トップ・ボックス、デジタル・メディア・アダプタ、IP電話、ナビゲーション・システム、ポータブル・メディア・プレイヤーなどのアプリケーション開発において、いずれも広く使われています。TIから提供されるWindows Embedded CEの諸機能は、TIの『TMS320DM6443』および『TMS320DM6446』SoCプロセッサ用に最適化されており、TIのAuthorized Software Provider(ASP)、および Mistral Software社を始めとするWindows Embedded CE 向けTIテクノロジー・プロバイダ各社によるサポートが準備されています。

Windows Embedded CEの使い慣れた開発環境でDaVinciテクノロジーを活用
TIのWindows Embedded CE向け SDKは、Windows Embedded CE  BSP(ボード・サポート・パッケージ)、各種ドライバ、OS アダプテーション・レイヤ、プロセッサ間通信(IPC)、およびDaVinci コーデック・エンジン・ベースのデモで構成されます。DaVinciコーデック・エンジン上でWindows CE DirectShowメディア・ フレームワークが展開されるため、CEベースの開発者はDSPに関する高度な専門知識を要することなく、DSPの処理性能を活かしたビデオやオーディオ・アプリケーション開発が可能です。

またTIではASP各社を通じ、最新のオーディオおよびビデオ・コーデックを揃えた『eXpressDSP™』デジタル・メディア・ソフトウェアを提供し、開発期間の一層の短縮化に寄与しています。TIのASPとWindows Embedded CEのプロバイダ各社は、各種サービス、カスタマイズ、およびサポートなどに対応します。

Windows Embedded CE 6.0に対応したSDKは、2007年第2四半期にMistral社から提供開始の予定です。その他TI DSP サード・パーティー各社からは、Windows Embedded CE 6.0をベースとした包括的なリファレンス・ソリューションが提供されています。最近のリファレンス・ソリューションの例では、Ingenient社やC2シリコンインク社(AFTEK group company)によるワイヤレス・ネットワーク・プロジェクタのリファレンス・デザインや、Ittiam社のIPテレビ電話向けリファレンス・デザインがあり、いずれもDaVinciテクノロジーをベースにしています。

評価と採用が容易に
TIのeXpressDSPデジタル・メディア・ソフトウェア・マーケティング・マネージャであるブライアン・ジェフ(Brian Jeff)は次のように述べています。「TIのWindows Embedded CE向けテクノロジーを市場に投入するために当社がパートナーシップを結んできた各社は、Windows Embedded CE、DaVinciテクノロジー、および各種アプリケーションに特化した設計のいずれにおいても高度な専門能力を有しています。これらのチャネルを通じてWindows Embedded CE向けSDKを提供することで、製品の初期段階から量産までのシームレスな立ち上がりを顧客にお約束します」

開発者は、Windows Embedded CE向けSDKを無償で入手可能です。 またTIのASP各社 や Windows Embedded CE 向けTIテクノロジー・プロバイダ各社では、サポートやカスタマイズなどを有償で提供します。なお、Windows Embedded CE向けTIテクノロジーの戦略的プロバイダであるMistral社では、DaVinciソフトウェアのインフラに向けた追加のテクノロジーを提供していく予定です。これにより開発者は、より広い市場に向けてWindows Embedded CE 6.0を使用した広範囲にわたるDaVinciアプリケーションを開発できるようになります。

Mistral Software社のプロダクト・ディベロップメント担当ヴァイス・プレジデントであるサミール・メトラニ(Samyeer Metrani)氏は次のように述べています。「DaVinciテクノロジーのプラットフォーム上で得られる高い処理性能により、Windows Embedded CE 6.0向け無線LANソリューションの開発を実現できます。今後DaVinciテクノロジー向けWindows Embedded CE 6.0のリリースを予定していますが、その際にワイヤレス・ネットワーキングやワイヤレス・ネットワーク・プロジェクタといった諸機能を提供できることを嬉しく思います」

Windows Embedded CE 6.0のネットワーク・プロジェクタ機能の導入により、消費者はマイクロソフトのWindows Vista™ OS上で「ネットワーク・プロジェクタに接続」ウィザードを使用できるようになります。詳しくは、Mistral社のホームページ(www.mistralsoftware.com/davinci 英語)から参照できます。

なおWindows Embedded CEベースの機器開発向けに、TIのSDKをサポートするASPには、 eInfochips社、MPC Data社、Logic Product Development社、イーソル株式会社およびWintech Digital Systems Technology 社があります。上記TI ASPならびにWindows Embedded CE向けTIテクノロジーのプロバイダ各社がWindows Embedded CEに関するサポートを提供します。またASP各社は、H.264 MPデコーダやWMA9 デコーダ、WMV9/VC1デコーダといった、TIの『eXpress DSP』デジタル・メディア・ソフトウェアの提供とサポートも行っています。 最適化された各種ソフトウェアの評価と購入がASP窓口等により一括してサポートできる事で、ソフトウェアの入手・評価、実装作業を容易にし、顧客の早期市場参入を実現します。

供給と価格について
TIのWindows Embedded CE 5.0 向けSDKは、TIのAuthorized Software Provider(ASP)、およびTIのWindows Embedded CE プロバイダ各社を通じて無償で提供します。TIのWindows Embedded CE 5.0向けSDKの動作環境プラットフォームは、TIおよび販売ルートを通じて提供中の『DM644x デジタル・ビデオ評価モジュール(DVEVM)』となります。なおTIのWindows Embedded CE 6.0ソリューションは2007年第2四半期より提供する予定です。詳細はwww.thedavincieffect.com (英語)をご覧ください。

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