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TI、『OMAP 3』に2新製品を追加低価格な多機能携帯電話から高性能マルチメディア端末まで、市場全体に対応する『OMAP 3』製品ファミリ

2007年02月15日

『OMAP3430』、携帯端末では業界初の720p HDビデオ再生機能及びより活き活きとした3Dグラフィックス機能を披露

『OMAP3430』、携帯端末では業界初の720p HDビデオ再生機能及び より活き活きとした3Dグラフィックス機能を披露

SCJPR-07-016 2007年2月15日

テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は、高いスケーラビリティを備えた『OMAP 3』プロセッサ製品ファミリとして、モバイル端末メーカ各社の多機能携帯電話向けに堅牢性の高いマルチメディア機能をより低い価格で提供する2機種の新製品、『OMAP3420』と『OMAP3410』を追加したことを発表しました。 また、TIは3GSM World Congressの会場において、アプリケーション・プロセッサとして業界で初めて、ハイエンドの携帯電話向けの720p HD(高品位)ビデオ再生機能のデモンストレーションを行いました。さらに、TIの『OMAP3430』ソリューションは新たに規定された、「OpenGL ES® 2.0」グラフィックス標準規格を集積した最初のアプリケーション・プロセッサでもあり、携帯端末に活き活きとした3Dグラフィックスを提供し、現行の携帯ゲーム機器と同様のモバイル・ゲーム体験を実現します。

ミッドレンジの携帯電話をターゲットにする拡張『OMAP 3』製品ファミリ
今回発表された『OMAP 3』の新型ソリューションである『OMAP3420』および『OMAP3410』の両プロセッサは『OMAP3430』プロセッサを基に設計された比較的手頃な価格の多機能携帯電話に向けて用意された機種です。携帯端末メーカ各社は『OMAP 3』製品ファミリを搭載することで、自社の製品系列のバリエーションを広げ、ミッドレンジのマルチメディア対応携帯から機能豊富な多機能携帯(スマートフォン)まで、さまざまなパフォーマンス・レベルおよび価格帯に対応できます。新ソリューションのソフトウェアの互換性とスケーラビリティは開発期間および市場投入期間の短縮、コストの低減に役立ちます。携帯端末メーカ各社は『OMAP 3』ソリューションを搭載した複数の携帯端末製品を開発し、少ない追加投資で異なる市場分野に対応できます。『OMAP 3』製品ファミリは『OMAP2430』への完全なソフトウェア互換性を保持しており、高い実績を誇る『OMAP 2』アプリケーション・プロセッサで構築したソフトウェア資産を継承できるので、将来の携帯端末製品を開発するための移行をさらに簡素化します。
『OMAP 3』製品ファミリの詳細に関してはwww.ti.com/omap(英文)から参照できます。

720p HDビデオの再生機能をモバイル端末に搭載
『OMAP3430』アプリケーション・プロセッサは最高で1280×720画素の720p HDビデオ再生機能をサポートしており、エンド・ユーザはHDフォーマットで格納されたパーソナル・ビデオ・コンテンツに直接アクセスでき、HDビデオのコンテンツを携帯端末上で転送および視聴できます。また携帯端末をプロジェクタや大画面TVに接続できるので、ビデオ・コンテンツの表示手段や場所を選ばない柔軟性も提供します。

市場調査会社IDCのアナリスト、マリオ・モラレス氏は次のように述べています。「ワイヤレス市場が継続的に拡大するにつれ、新たなコンテンツおよびサービスの供給を通じて、3Dグラフィックスおよびハイエンドのビデオ機能がモバイル端末のユーザ体験を変容させていきます。ユーザが新型の多機能携帯電話上でより豊富な体験を求め、720p HDビデオ再生および「OpenGL ES 2.0」対応の進歩したグラフィックスなどの、より魅力的な機能を必要とするにつれて、このような高付加価値の半導体プラットフォームをハイエンドからミッドレンジの市場向け製品に提供する勢いはますます強くなっていくことでしょう」

モバイル・ゲームおよびユーザ・インターフェイスを進歩させるTIの新型グラフィックス・テクノロジー
『OMAP3430』プロセッサにはイマジネーション・テクノロジー社の『PowerVR SGX』グラフィックス・コアが組み込まれており、「OpenGL ES 2.0」および「OpenVG」をサポートする初のアプリケーション・プロセッサとなりました。これによって、『OMAP3430』プロセッサはより優れたグラフィックス・パフォーマンスおよび進歩したユーザ・インターフェイス機能を提供します。「OpenVG」は先進の馴染みやすいユーザ・インターフェイスおよびフラッシュ・スタイルのアニメーションを作成するためのスケーラブルな2Dベクタ・グラフィックスのハードウェア・アクセラレーションを提供します。また、TIは「OpenGL ES 2.0」経由で提供される「smart pixel」テクノロジーによって、洗練された動的な画像をモバイル・ゲーム環境内で実現しました。このユニークなテクノロジーは一枚の画像内の画素を個別にプログラムできることから、ゲーム開発各社に映画のようなリアルな画質を持つ豊富な視覚効果を構築する能力を提供します。これらから、ユーザはモバイル・ゲーム上で活き活きとした表情、進歩した反射効果、さまざまなテクスチャの背景などを体験できます。
グラフィックス体験の強化は、モバイル・ゲームの搭載を促進します。調査会社のiSuppli社によれば、全世界でモバイル・ゲームを楽しむユーザは、2010年には1カ月あたり平均1億3,400万人となり、2005年の実測値である平均3,800万人の3倍に達すると予測しています。TIは「OpenGL ES 2.0」および「OpenVG」をはじめとする進歩したグラフィックス・テクノロジーを集積することによって、モバイル・ゲーム市場の成長を促進する強い立場を確保できます。

モバイル・ゲーム体験はパフォーマンスとハイレベルのグラフィックス機能の組み合わせから生まれます。『OMAP3430』プロセッサはパワフルな『ARM® Cortex™ -A8』プロセッサを組み込んでおり、ますます複雑化するモバイル・ゲームへの適応ならびに、ハイペースかつグラフィックス中心のゲーム体験にリアルタイムで対応するために必要なパフォーマンス・レベルと速い応答時間を提供します。『ARM® Cortex-A8』プロセッサはバランスの取れた3Dグラフィックス・システムならびにラップトップと同等のパフォーマンスをモバイル環境に提供するために役立ち、モバイル・ゲームに加え、高レベルのオペレーティング・システムおよびプロダクティビティ・ツールのためのアプリケーション・パフォーマンスも向上します。詳細に関してはhttp://www.ti.com/omapgaming(英文)から参照できます。『ARM® Cortex™ -A8』プロセッサは『OMAP3420』及び『OMAP3410』にも搭載されています。

供給と価格について
TIのWindows Embedded CE 5.0 向けSDKは、TIのAuthorized Software Provider(ASP)、およびTIのWindows Embedded CE プロバイダ各社を通じて無償で提供します。TIのWindows Embedded CE 5.0向けSDKの動作環境プラットフォームは、TIおよび販売ルートを通じて提供中の『DM644x デジタル・ビデオ評価モジュール(DVEVM)』となります。なおTIのWindows Embedded CE 6.0ソリューションは2007年第2四半期より提供する予定です。詳細はwww.thedavincieffect.com (英語)をご覧ください。

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