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日本TI、DSP新製品『TMS320C6454』を発表、即日量産開始 低価格で、メモリ・I/O帯域幅を現行品の2倍に

2006年12月05日

〜 高性能『TMS320C64x™』DSP プラットフォームの新製品、ハイエンドモデルへの移行を安価に、確実に実現 〜

SCJPR-06-098 2006年12月5日

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、DSP 新製品、『TMS320C6454』(以下『C6454』)を発表しました。対象アプリケーションは通信、映像および画像処理アプリケーションなどです。
新製品『C6454』DSP は、『TMS320C64x+™』DSP コアと TI の最高性能 DSP アーキテクチャをベースに、1 GHz(ギガヘルツ)動作の高性能ながら、優れたコスト効率を実現しました。現行製品である『TMS320C6414/C6415/C6416』(以下『C641x』)DSP と比較して、メモリおよび I/O の帯域幅をそれぞれ 2 倍とし、高い処理性能と十分なメモリ容量を要求する次世代のシステムに向けて、多くの機能を手頃な価格で提供します。 詳細については、TI のホームページ(http://www.ti.com/c6454pr 英文)をご参照ください。

TMS320C6454 Pin Compatible with C6455 DSP

新製品『C6454』DSPの主な特長

  • 現行製品『TMS320C6415』DSP と同等の価格帯でありながら、現行製品『C641x』の 2 倍のメモリおよび I/O 帯域幅、さらに、ギガビット・イーサネット、66 MHz PCIに対応
  • 上位品種『C6455』DSP と同等の高性能で、価格は 25 パーセント減
  • 『C64x+』DSP コアを採用:サイクル効率は 20 パーセント向上、コード長は 20-30 パーセント削減、『TMS320C64x™』DSP 製品群と 100 パーセントのコード互換性を確保
  • 『C641x』と同様の 1 M バイトの内部 L2 メモリを搭載

現行製品からの乗り換え用途に最適の新製品
新製品『C6454』DSP の対象アプリケーションは、マシン・ビジョン、医療用画像診断システム、各種通信・放送インフラ関連機器、およびデジタル・ビデオ製品です。また、TI の現行製品を使っている場合、設計ニーズに応じて容易に乗り換えができる利点があります。 『C6454』DSP は、現行製品『C641x』DSP との完全なコード互換性を確保し、より性能を強化しています。設計者が現在『C641x』DSP を使用している場合、ソフトウェア・エンジニアリングへの追加投資をせずに、『C6454』DSP に移行できます。
また、『C6454』DSP は最新の『C64x+』コアを採用しているため、8,000 MMACs(100 万積和演算/秒)の演算性能と、『C64+』コアの 4 倍の EDMA (エンハンスト・ダイレクト・メモリ・アクセス) スループットを達成しています。さらに『C641x』DSP と同程度の価格でありながら、ギガビット・イーサネット、拡張 DDR2 外部メモリ、および『C641x』DSP の 2 倍の 1 次プログラム/データ・キャッシュを搭載しています。

ハイエンド製品をさらに拡充
TI の高性能『TMS320C64x™』ファミリの最新製品となる新製品『C6454』は、これまで『C641x』DSP を用いながら、価格を上げずにさまざまなペリフェラルを使いたい、さらに性能を向上させたい、という設計者にとって、最適の選択肢となります。TI の最新の DSPコアである『C64x+™』コアを採用しながら普及品なみの価格に抑え、システムコストを上げないよう、コード長を 20-30 パーセント程度削減しています。また、頻繁に行なわれる FFT、FIR、DCT のための専用命令を備えることで、サイクル効率を 20 パーセント向上しました。高速ペリフェラルにはギガビット・イーサネット MAC と 66 MHz PCI を採用し、ビデオ・インフラストラクチャ、通信、ビデオ映像処理など、通信事業者のブロードバンド・インターネット接続ニーズに対応します。

ピーク・パフォーマンス重視の手頃な代替品
『C6454』DSP は、現在量産中の『C6455』DSP と並ぶ高い処理性能を備えつつ、各種ペリフェラル(SRIO バス、UTOPIA、コ・プロセッサなど)やオンチップ L2 メモリ容量を削減することにより、コスト効率を高めた製品です。『C64x』 DSP プラットフォームの高い性能を求めつつ、SRIO バスによるマルチプロセッサ構成の必要が無い設計であれば、『C6454』DSP は価格性能比に優れた選択肢となります。 両製品は完全なピン互換性を確保しており、『C6455』DSP から『C6454』DSP への移行にあたっては、ハードウェアの再設計作業が最低限で済むという利点もあります。

開発を容易にするハードウェア/ソフトウェア・ツール
『C6454』DSP を使用したシステム開発向けには、今年度初頭に発表され既に量産を開始している『C6455』評価モジュール(EVM)と『C6455』スタータ・キット(DSK)を使用できます。これらのパワフルなツールは、ソフトウェア、ハードウェアの双方をカバーする包括的な開発プラットフォームであり、オンボードの JTAG エミュレーション機能によってすぐにコード開発に着手することが可能です。『C6455』評価モジュール(EVM)とスタータ・キット(DSK)は、『Code Composer Studio™ Platinum』統合開発環境(IDE)と、『DSP/BIOS™』カーネル・サポートを提供するため、顧客はより高次の抽象レベルで開発に着手できます。開発者はまた、業界最大のサードパーティのネットワークによるアルゴリズムと追加ツールを活用することで、より優れたアプリケーション開発への迅速な着手が可能です。

価格と供給について
新製品『C6454』DSP(720 MHz 動作)の参考価格は、10,000 個受注時の単価が 94 ドルです。日本TI および販売特約店から販売します。パッケージは24 × 24 mm、697リードBGA (ボールグリッドアレイ) で供給されます。 『C6455』評価モジュール(EVM)とスタータ・キット(DSK)は、日本TIおよび販売特約店から、それぞれ 226,170 円、62,790 円(いずれも参考価格、税込み)で販売しています。詳細については、TIのホームページ(www.ti.com 英文)をご参照ください。

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※ 『TMS320C6000』、 『TMS320C64x』、 『TMS320C641x』、 『C64x』、 『C641x』、『Code Composer Studio』および『DSP/BIOS』はテキサス・インスツルメンツの商標です。その他すべての商標および登録商標は、それぞれの権利者に帰属します。
※ 本文中の価格表記はいずれも参考価格です。