TI ホーム > ニュースリリース

ニュースリリース

日本TI、DaVinciプロセッサ新製品4種を発表

2006年11月15日

〜 マシン・ビジョン、セキュリティ・カメラ、テレビ電話などのビデオ・アプリケーション向けに最適化された高性能デジタル・メディア・プロセッサを低価格で提供 〜

SCJPR-06-091 2006年11月15日

DaVinciプロセッサ新製品4種 日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、DSP ベースのデジタル・メディア・プロセッサ新製品 4 種、『TMS320DM6437』、『TMS320DM6435』、『TMS320DM6433』および『TMS320DM6431』(以下、『DM643x』と表記)のサンプル出荷を開始しました。最大 600 MHz までの高い処理性能と、9.95 ドル(参考価格、1万ユニット受注時の単価)からの極めて低価格な製品群を取り揃えた、価格性能比に優れた新製品です。いずれも TI のデジタル AV コミュニケーション機器向け開発プラットフォーム『DaVinci™』に基づき開発されています。主なアプリケーションは、マシン・ビジョン、セキュリティ・カメラ、テレビ電話など業務用および民生用機器となります。本件に関する詳細はwww.ti.com/dm643xpr(英文)から参照できます。

新製品の『DM643x』プロセッサは、DaVinci テクノロジー製品としては最初となる DSP コアのみを搭載した製品で、低価格でありながら非常に高い処理能力を提供します。最新の DSP コアの性能とデバイス集積密度の向上に加え、ビデオ処理に特化したビデオ・プロセッシング・サブシステムを搭載することで、例えば、H.264 ビデオ・エンコードを最大で D1 解像度で処理できる高いビデオ処理能力と、約 50 %のシステムコストの削減注1を実現します。さらに全 4 種類のプロセッサとも、ビデオ処理と並行してネットワークやユーザ・インターフェースの制御といった各種タスクを実行できるだけの十分な処理性能を提供します。

今回発表した 4 種類のプロセッサ製品は、いずれもTIの新しい『TMS320C64x+™』DSP コア(以下『C64x+™』コア)を搭載し、300 〜 600 MHz の処理能力を備えています。『C64x+™』コアは前世代の『TMS320C64x™』DSP コアと比べ 30 %のコード長を削減し、約 20 %の処理能力の向上を提供します。またビデオ・プロセッシング・サブシステムの搭載により、プレビューエンジン、リサイザ、オン・スクリーン・ディスプレイによる各種ビデオ処理をサポートするため、DSP の負荷を最大 40 %も削減します。この負荷削減によって、DSP 上で追加機能を処理する性能上の余裕を確保します。さらに、最大 4 つの DAC を搭載できるので、システム全体の BOM(部品コスト)を削減できます。

各種ビデオ・アプリケーション向けに様々なパフォーマンス、ペリフェラル、コスト・オプションを提供
新製品 4 種は、各種デジタル AV コミュニケーション機器向けに豊富なオプションが用意されています。『DM6431』は 32 KB L1P、32 KB L1D、64 KB L2 の各キャッシュ/SRAM を搭載しています。また『DM6433』、『DM6435』および『DM6437』は、32 KB L1P、80 KB L1D と128 KB L2 の各キャッシュ/SRAM を搭載し、32-ビット DDR2 SDRAM メモリコントローラと非同期 8-ビット 拡張 EMIF も集積しています。 その他のペリフェラルとしては、製品別に 10/100 イーサネット・メディア・アクセス・コントローラ(MAC)、UART(最大2つ)、I2C、SPI、GPIO、McASP、PWM(最大 3 つ)が提供されます。さらに『DM6433』と『DM6437』には 32-bitPCI (33MHz) が組み込まれています。 新製品 4 種はいずれも 16 mm または 23 mm 角のパッケージで供給され、それぞれピン互換性も確保しています。

デジタル・ビデオ開発ツールも供給
『DM643x』を用いた開発にあたっては、DaVinci ソフトウェアと開発環境を最大限に活用できるため、開発者は最終製品の顧客独自のアプリケーション機能の開発に注力できます。開発者は特定のコーデックと画像解像度を制御する DaVinci アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を呼び出すだけで、ビデオ、画像、音声、オーディオ技術を実装できます。これにより、開発者はコーデック実装の煩雑さを意識することなく、API コールのみで容易にマルチメディア機能を使用する事ができます。
なお『DM643x』は『Code Composer Studio™ IDE』を始めとする TI の提供する開発環境や、『eXpressDSP™』ソフトウェア、各種開発ツールといった従来型の DSP プログラミング方法を用いてもプログラミングが可能です。

価格と供給について
『DM643x』は現在サンプル出荷中で、2007 年度第 2 四半期に量産出荷予定です。1 万個受注時の参考単価は 9.95 ドルから 22.95 ドルです。コーデック・エンジン、eXpressDSP™ データ・ビジュアライゼーション・テクノロジー、『DM643x』向けデジタル・メディア・ソフトウェアを含む DaVinci テクノロジー搭載のデジタル・ビデオ開発ツールを 2007 年第 2 四半期より出荷開始する予定です。 TI の DaVinci テクノロジー関連製品に関する詳細は、www.thedavincieffect.com(英文)より参照できます。

本日より開催の ET 展で公開中
新製品『DM643x』の評価モジュールによるデモを、本日より開催の「Embedded Technology 2006」(パシフィコ横浜)TI ブースにて公開しております。TI ブースではこの他にも、サードパーティ 22 社の協力により、幅広い DSP ソリューションをご紹介しています。

関連リンク
DSP製品 トップページ

※ DaVinci、TMS320C64x+、eXpress DSP、Code Composer Studioは テキサス・インスツルメンツの商標登録です。
 すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
注1 すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。