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日本TI、業界で最も低価格の浮動小数点DSPを発表

2006年09月29日

日本TI | 日本TI、業界で最も低価格の浮動小数点DSPを発表

~浮動小数点DSPの新しい価格水準をもたらす『TMS320C6720』~
  SCJPR-06-073 2006年9月29日
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、浮動小数点DSPとしては業界で最も低価格となる新製品、『TMS320C6720』DSPを発表しました。これによって5.75ドル(1万個受注時の参考価格)という非常に低価格な製品が、TIの浮動小数点DSP 『C67x+™ 』ファミリーに加わりました。同製品はコスト・パフォーマンスに優れており、電子楽器、医療機器、生体認証システム、放送機材、電話会議システム、計装機器などのアプリケーション向けに設計されています。
本件に関する詳細はwww.ti.com/c6720prからご参照いただけます。また、TIの『C67x+™ 』コア製品については、日本TIのホームページをご参照ください。

実績あるコアを使用し、価格性能比をさらに向上
『C67x+™ 』DSPコアは、C言語設計に適したVLIWアーキテクチャを持つ『C67x™ 』コアをベースにしており、その性能は大幅に強化されています。さらに今回発表する新製品『TMS320C6720』(以下『C6720』では、浮動小数点DSP製品としては業界でも随一の価格性能比を実現しました。

『C6720』DSPは200MHzで動作し、日本TIの現行製品である『TMS320C6722』DSPや『TMS320C6726』DSPとピン互換性を確保しています。従って、TIの現行製品を採用しているメーカ各社にも、拡張性の高い移行パスを提供します。このデバイスは64KバイトのオンチップRAM、32Kバイトの命令キャッシュ、DSP/BIOS™ ソフトウェア・カーネル・ファウンデーションやライブラリなどがあらかじめ書き込まれた384Kバイト ROMを備えています。また、このデバイスには柔軟かつ強力なdMAX DMAエンジンが搭載されており、DSPコアからI/O処理タスクを多く引き受けることにより、アプリケーション全体のパフォーマンスを向上させます。

チップ、ソフトウェア、ツールによって市場投入期間を短縮
『C6720』DSPの使用により、メーカ各社は製品の市場投入期間を短縮できます。また、低価格でありながら十分な性能を備えているため、開発者はプロトタイピングと実装の両方にこのDSPを使用できます。従って浮動小数点のプロトタイプを固定小数点による実装に変換するといった作業が不要になります。

日本TIは、多数の開発ツールやキット、広範なDSPサードパーティー・ネットワークを通じて、『C6720』DSPを使用した開発をサポートしています。TIのサードパーティであるLyrtech社設計のプロ・オーディオ開発キット(PADK)は、『C672x』DSPファミリーの性能を迅速に評価し、製品開発を開始できるキットとして利用されています。また、アセンブリ・コードを不要にし、メンテナンスしやすいコード・ベースを作る『Code Composer Studio™ 』統合開発環境(IDE)などのDSP開発ツールも提供しています。

単一のDSPアーキテクチャにより、製品ラインの拡張にも対応可能
日本TIは、現行製品の『TMS320C6722』、『C6726』、『C6727』DSPに加え、今回新たに『C6720』DSPを発表し、浮動小数点DSPの製品ラインナップを拡充しました。これによって顧客の多種多様なニーズに応える広範なシグナル・プロセッサを提供します。医療、生体認証、オーディオなどの各種製品の開発者にとって、単一の浮動小数点DSPアーキテクチャを、ローエンドからハイエンドまで、これまで以上に幅広い範囲の最終製品に適用できるようになります。

価格と供給について
『TMS320C6720』DSPは現在サンプル出荷中です。200MHz動作の『C6720』DSPの1万個受注時の参考価格は5.75ドルです。プロ・オーディオ開発キットPADKは現在から出荷中で、日本TIの販売特約店経由の推奨販売価格(参考価格)は260,400円(税込)です。

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